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11月5日に行われたアイフェスタ(交流会/相談コーナー)について報告いたします。
阿部直之
11月5日に横浜でアイフェスタが行われました。アイヤ会からの参加者は、小泉さん、片本さん、岩佐さん、石川さん、富田さん、角さん、私と、アシストホーン鈴木さん、そしてカウンセラーに柴崎さん、関さん(柴崎さんの恩師)をお招きしました。
午前中の交流会では、補聴器および聞こえ全般について皆さんの悩みや意見等活発に出し合っていただき、とてもこの時間だけでは話し合えないほどでした。その中で会議などでの聞こえ全般についての対処として、柴崎さんが以下のようにまとめてくださいました。
1.補聴器を自分の聞こえに合わせて適切にフィッティングさせる。
2.補聴器以外の聞こえを補う道具を使う。
3.要約筆記、手話通訳などの人的支援を活用する。
4.議事録、電子メールなどの書面を活用する。
5.周囲の人に話し方等配慮してもらう。
6.何もしない、あきらめる。
関さんからは、聴覚障害というのは、
1.聴力の障害・・・だんだん小さい音が聞こえなくなっていく
2.聞き分ける障害・・・似たような言葉(い、し、ひ)を聞き分けることが難しい
の2種類があるというお話をしてくださいました。そして、現在進んでいる高齢化社会において、難聴者は少なくとも10人に1人の時代を迎えつつあるが、町内などの施設等では難聴者をサポートする設備が少ないので、そういった設備を作ってもらうよう声かけしてもいいのではないかとおっしゃっていました。
また、アシストホーン鈴木さんから業者の立場からの意見として、利用者の声が少ない、難聴者が困っているという話がない、という話をしていただきました。
関さん、鈴木さんの意見などは私にとって耳の痛い話でした。我々がもっともっと聞こえなくて困っているということを周囲にアピールする必要があるんじゃないかっていうことが大事じゃないか!!っていうことです。みなさんももっと周囲に聞こえなくて困っているということをアピールする努力をしてください!
⇒それが情報保証を確立していく手段になります。
そして午後は、その情報保証について話し合いました。(アイヤ会では、現在アシストホーン(赤外線を利用した聴力補助システム)とパソコン要約筆記の2つがメインです。)ここでは、各人の聞こえの程度が様々なんだなあ・・・ということが感じられました。一人ひとりに適した情報保証、その場の全ての人たちが満足できるようなシステムを揃えるのは難しいですが、限られた条件の中でベストな選択をしていきたいなと思いました。
柴崎美穂
11月5日、かながわ県民センター(横浜市)で開催されたアイフェスタでのアイヤ会コーナーに参加しました。今回のアイヤ会コーナーは、「交流会」の部屋と「相談コーナー」の部屋に分かれました。
相談コーナーでは、私の元同僚でもある言語聴覚士の関宜正氏に、個別の相談を担当していただきました。5名のかた(アイヤ会非会員)が相談にこられ、まずはそのかたの「相談したいこと」を聞いた上で、ご希望に応じて、聴力測定と相談を行いました。相談の内容は、「自分のきこえの状態を知りたい」「補聴器をつけたほうがよいか迷っている」「(ご家族が)補聴器をつけてほしい」といったものでした。時間の都合上、5名までしか相談できませんでしたが、ほかにも、相談コーナーに関心をもって立ち寄られたかたがいらしたようでした。
交流会は、一番多いときで、非会員のかたも含めて15名(ご家族、通訳介助者含む)が参加しました。日頃は、主にメーリングリストや会報で、会のかたがたの近況などを知ることができますが、直接お会いできる機会は、なかなかありません。「補聴器について」「日頃聞こえにくくて困っていることについて」「情報保障について」など、さまざまな体験談や意見などを交換し、時間がたつのを忘れるほどでした。
交流会で特に印象に残ったのは、職場でのコミュニケーションの問題です。参加されたかたは、補聴器を使いこなしていらっしゃるかたが多かったのですが、それでも会議などでは聞き取りにくくて困ることがあるということが話題になりました。いろいろな対策について意見交換しましたが、「聞こえにくいことを周囲の人に理解してもらって、環境をととのえたり、わかりやすい話し方をしてもらったりするのは理想的だけど、それはとてもとても難しい!」ということを感じました。たとえば小学校から、聞こえや難聴について理解をすすめるような教育をして、「世の中にはよく聞こえる人もいれば聞こえにくい人もいれば聞こえない人もいる」ということを当たり前のこととして理解する人が増えれば、聞こえにくい人がこんなに苦労しなくてもコミュニケーションがとりやすくなるのかな・・・と、考えさせられた一日でした。
残念ながら、私は最後まで参加できなかったのですが、また機会があれば参加したいと思います。