JRPSトップ > アイヤ会トップ > バックナンバー > 目次
●レーバー先天性黒内障
匿名希望
レーバー先天性黒内障(Leber's congenital amaurosis(LCA))は、1869年にLeberが初めて報告した。LCAは幼児と子供の先天的な視力障害の最も一般的な遺伝の原因を象徴している常染色体劣性の網膜ジストロフィのグループである。LCAは出生の2〜3カ月以内に幼児の眼振、反応が遅い瞳孔および厳しい視力障害によって特徴付けられ、小児期に遺伝性の失明が起こる疾患である。追加の特徴として眼球陥入、遠視の屈折障害と顔面中央の発育不全を含めている。Leber (1869)は先天的な黒内障によってこの条件を色素性網膜症(pigmentary retinopathy)と評したが色素性網膜症はしばしば網膜色素変性症と混同される。眼所見はほかに白内障と円錐角膜の報告がある。そのほか、精神遅滞、小脳虫部の形成不全、突出したあご、感音難聴、腎臟病、肝臓の機能障害を合併することがある。
現在、LCAは染色体上の変異した遺伝子の種類によってLCA1(17p13.1の遺伝子座:染色体17上のGUCY2D遺伝子)からLCA11(7q31.3 - q32の遺伝子座:染色体7q上のIMPDH1遺伝子)の11のタイプに識別されている。
今年、ロンドンのムーアフィールズ眼科病院において遺伝子治療がレーバー先天性黒内障の患者に世界で初めて実施されたという報告がある。評価されるのが何ヶ月か先ということもあり、詳細は不明であるが患者を対象とした試験が実施されたということで非常に興味深いものがある。
- ■サーチ件数(サーチ日2007/11/14)
- "Leber congenital amaurosis" 約103,000件
- ■参考文献:
- #204000 LEBER CONGENITAL AMAUROSIS, TYPE I; LCA1
(作成日:2007/11/14)
[前ページ]-[目次]-[次ページ]