★支部だより８０号の掲載記事のお問い合わせについて
２０１２年７月１５日、文芸社より＂トライアングル健康法＂（定価 １０００円
＋税）を、心えつこ（ペンネーム）の名で出版いたしました。
内容は、人は心、体、栄養のバランスが取れてこそ、真の健康といえるのではない
かという思いから、症状を改善、予防するために必要な栄養素、ツボ、メンタルケア
を、１２の症状（頭痛、不眠、肩こり、目など）別に書いたものです。
本を置いてない書店もありますので、興味のある方は、お手数ですが、お近くの書
店で注文してくださればありがたいです。とても分かりやすい内容になっております
ので、よろしくお願いします。
なお、今後は、＂心の豆知識＂と題して、目に良いとされる料理のレシピやプチ情
報を掲載していく予定ですので、お楽しみに！
★「サイトワールド２０１２」見学記
障害者４名、ガイドヘルパー２名、ボランティアの運転手さん１名の６名で、９時前
に東金市を出発。高速道路で錦糸町へ。天気が良いためか反対（下り）車線は、行楽
と思われる車で渋滞しているようですが、こちらは快適に走って、１時間余りで錦糸
町に着きました。
会場は例年のごとく、見学者がいっぱい。初めて訪れた３年前は、各ブースの名前
などが見えていたのですが、病状が進んだ今回は、まったく見えません。でも会場に
は、学生と思われるガイドさんも多いので大丈夫。ちょっとウロウロしていると、す
ぐに「ご案内しましょうか？」と声を掛けてもらえます。まずは、日盲連のブースに
連れていってもらい、白杖用ローラーチップを購入。「千円以上お買い上げのかたに
は、こちらもお付けします」と、小銭入れのプレゼントもいただきました。つぎに、
通路をはさんで向かい側の日点わくわく用具ショップへ行き、凸点シール小粒三種類
セット特価千円、お札判定シート付きを購入。
買い物を済ませたら、今回のお目当ての携帯型拡大読書器を扱っている企業のブー
スへ。
何社か出展されていましたが、パナソニックの物が最も画像がきれいで、良いかも。
でも、１９８，０００円だからあと３年待って、日常生活用品の給付を受けなければ
買えないな。
点字ディスプレイでは、ＫＧＳ株式会社が、開発中の新製品を展示していました。
まだモックアップの展示のみですが、この点字ディスプレイは、喋るんです。点字入
力されたり、ＰＣから取り込んだ点字データを、点字表示と共に、読み上げてくれる
そうです。発売は、来年を予定。価格は３００，０００台を目標としているそうで
す。
点字プリンターも何台か展示されていました。点字の他に、点図もプリントできる
物は、３，０００，０００円台。音も静かですが、まだまだ個人で持てる価格ではあ
りません。自治体や、法人向けとのことでした。
新潟大学の展示では、エクセルで作られたグラフを、点図でプリントする研究が展
示されていました。まだ、折れ線グラフしか対応できませんが、「学生さん、頑張っ
てください」といった感じです。
１時頃、同じ階のインドカレー店で昼食。運転手ボランティアのＭさんは、会場に
来ていた盲導犬をしきりに感心していました。あの人混みの中では、ぶつかったり蹴
られたりするでしょうに、「ワン」とも「キャン」とも鳴かないし、中には喜んでい
るのか尻尾を振ってお仕事を務めている犬もいました。
昼食後、再び車に乗り高速道路で東金へ。４時前に無事到着しました。とても楽し
い一日でした。
★ＲＰを生きて
さて、１０年一昔といいますが、１５年前のことになります。まだ、自分自身この目
の病気について何も知らなかったときのお話です。仕事が休みだった主人が、横た
わってテレビを見ているところに私がつまずいたのが、この病気を知るきっかけでし
た。主人は当然自分が見えていると思い込んでいるので、見えなかったことを告げた
のですが、喧嘩になってしまいました。そのことがきっかけで、きちんと話しをして
みました。
最近とくに夜になると見えにくくなり、歩道を歩いていたはずが側溝に落ちてしまっ
たり、道路のはじを歩いているつもりが、いつのまにか車道の中央に出てしまって、
右折してきた車にぶつかりそうになり、「バカヤロー、どこ見て歩いているんだ」と
大声で怒鳴られて恐い思いをしました。
また、人に会っても挨拶しないので、変な噂もたち、私の不注意だと思い主人に伝え
なかったのです。主人はすこし間を置いてわかってくれたようです。それからの主人
は、私の行動をおかしく思い眼科に行くよう勧めてくれました。
数日後、眼科専門医で４０分ほどの検査をうけ、告知された病名は網膜色素変性症で
す。聞いたことのない病名で、きょとんとしてしまった私に、詳しく説明してくださ
いました。
この病気は進行性で視野が少しずつ狭くなり、いづれかは全盲になることもありま
す。今現在治療法はなく、進行をとめる治療も見付かっていないと告げられました。
診察室を出るとき有難うございましたとお礼を述べると同時に、涙が零れ落ち茫然自
失になりました。
告知されて１年過ぎた頃、私の意識の中で、何処かの病院で治せるのではないかと思
い、やらないで後悔するよりやって後悔と、いくつかの眼科専門医に足を運んだり、
目によいといわれる漢方薬、なかでもヤツメウナギは長い間飲み続けましたが、効き
目はありませんでした。
病名を知ってから不自由な心、進行する失明という言葉が頭に刻み込まれているの
で、老後の夢はなくなりました。ショックと失意が長い間続き、これからどう生きた
らよいのか不安になり、そのうちに足がふらついたりもつれたりして、筋肉の衰えを
感じ、自分の病気を認め、自分なりの生活の獲得に目覚めました。
はじめは日常生活に少しずつ不自由を生じましたが、そんな時ラジオからお手紙と言
葉が流れ、そうだと思い出したものが友達からの手紙でした。手紙の内容は、こうし
なさい、 こんなところに行きなさいと、私が病気を伝えた際のそのお返事でした。
ほかにも、大きな意味で生きる力を与えてくれたお手紙です。手紙を持って柏の葉に
ある福祉会館へ友達と行き、受付で名前と住所を書き、戸を開けると大勢いるので
ビックリ。みな明るく楽しそうに大きな声で話をしていました。私も相談をし、同じ
経験をした人からのパワーをもらってきました。
中途障害になっていろいろと学びました。音声パソコン、歩行訓練、点字、運動不足
の解消と思いＳＴＴ（サウンドテーブルテニス）に入会。今では、ふれあい２２八千
代、稲毛にいっています。市川は人数が多いので断られまました。先日は、稲毛で先
生にラケットの傾け方、サーブの玉の置き方を注意され、やりがいがあるので頑張り
たいです。現在の私の生きがいです。
会員の皆さん、これから寒さに向かう季節です、健康にはお気を付けください。
★編集後記
子供の頃（まだ視力は、ありました）、秋になると、有刺鉄線や尖った木の枝に、
カエル、トカゲ、バッタなどが刺されていました。「モズの早贄（はやにえ）」で
す。
「縄張り宣言」とも「貯蔵食」とも、言われていますが、どの説が真実なのかは、
わかりません。
「縄張り宣言」ならば、繁殖期の直前にするのでは？ モズの繁殖期は、ほかの鳥
よりも、少し早くて、４月頃からですし、「貯蔵食」説には、モズはそんなに頭がよ
いのか？ という疑問があります。
真冬には、干からびたカエルもトカゲも見られなくなり、と言うよりも、何処に早贄
が有ったのかさえ覚えていませんでした。もしかして、私はモズよりも頭が悪いのか
もしれません。