あぁるぴぃ千葉県支部だより86号


■投稿■

★2013年「世界網膜の日in新潟」参加報告

支部長 江澤 正広
 去る9月21日、新潟市総合福祉会館にて開催された「世界網膜の日in新潟」に、JRPS千葉県支部会員4名と参加しました。
前日の午前に東京駅に集合し、その日は越後湯沢の温泉で一泊しました。
当日は、晴天に恵まれたものの残暑厳しい中、開催時刻11時に到着。すでに、全国から多数の参加者が集まり、会場内は熱気に包まれていました。
 定刻より5分ほど遅れ、司会者より午前の部である「越後瞽女(えちごごぜ)」の研究をしている川野 楠己(かわのくすみ)氏の紹介がありました。川野氏によると「越後瞽女」は、眼病を患った女性達が、自活のために旅芸人として全国を巡り、三味線を奏で物語を唄っては、庶民よりお布施をいただきながら生活の糧としていたそうです。江戸時代から伝承してきたものの、昭和に入ると国の福祉制度ができ消滅していったそうです。
 川野氏の解説後、「最後の越後瞽女」故小林 ハルの弟子として数少ない瞽女唄の伝承者である萱森 直子(かやもりなおこ)氏による演奏と唄を聞くことができました。瞽女唄は、物語を朗々とした口調で聞かせる芸であり、長いもので5時間もあるそうです。
 午後からは、第17回研究助成授与式がありました。JRPS金井会長の挨拶のあと、JRPS学術理事である千葉大学病院の山本教授より、第1位受賞者九州大学大学院医学研究眼科学分野 村上 祐介氏の「ゲノム酸化損傷を標的とした網膜色素変性に対する治療法の開発」及び、第2位受賞者京都大学大学院医学研究科眼科学 大石 明生氏の「次世代シークエンサーを用いた網膜色素変性症の網羅的変異スクリーニング」の演題で、研究者2名の発表があり、金井会長より、1位の村上氏に200万円、2位の大石氏に100万円の目録が授与され、まだ若い2名の研究者に会場からは大きな拍手が沸きあがりました。
また、もうまく基金小出理事長からも研究助成についてお話がありました。  その後、両先生による研究のテーマについてプレゼンテーションがあり、私には難しい講義を聞いているようで理解できませんでしたが、今すぐ治療法に結びつかなくとも、地道な研究が、今後の治療法の確立に向けて、一歩でも前進してほしいと願いました。

なお、今回の17回を含め、今まで研究者への助成金の授与人数はは36名になったそうです。
 授与式の最後は、山本教授による「講評・網膜色素変性症治療の最新情報」の演題で、講演があり、再生治療、遺伝子治療、人工網膜など世界で行われている研究を解説していただきました。
また国内では、ウノプロストン点眼液の第3相臨床試験も、参加者180名により実施中であり、その効果の結果が2年後には判明すると報告されました。
 プログラムの最後に予定されていた、15時からの月乃 光司(つきのこうじ)氏による「人生の場数」の講演と、来年開催する兵庫県支部との引継ぎは、帰宅時間が遅くなるため割愛し、ここで会場を後にして帰路につきました。


★こころの豆知識
船橋市 垣田 悦子
 皆さまお元気ですか? 夏の疲れがどっと出て、バテている人はいないでしょうか!?ということで今回は、目にも良く、疲労回復にはもってこいの食材を使った一品を紹介します。

【豚バラと白菜の蒸し煮】
(材料)
 豚バラ肉 200g、塩こしょう適量、酒 小さじ1、白菜 200g
 ほうれん草 100g、にんにく 1片、塩 適量、ぽん酢 適量
(作り方)
1.豚バラ肉は3センチ幅に切り、塩、こしょう、酒で下味をつける。
2.白菜は3センチ幅に切り、さらに縦1センチ幅に切る。ほうれん草も3センチ幅に切る。
3.にんにくは、みじん切りにする。
4.シリコン皿(なければ普通の皿で、ラップをかける。)に豚バラを敷き、塩をし、にんにく1/2をふりかけ、その上に白菜、ほうれん草の順におく。その上に、もう一度豚バラを敷き、塩をし、残りのにんにくをふりかけ、白菜、ほうれん草の順におく(二段重ね)。
5.レンジで5分加熱する。
6.お皿に移し変え、ポン酢をかける。(熱いので、少し冷めてからお皿に移し変えるほうが安全です。)
(効能)
 豚肉には、疲労回復ビタミンとも呼ばれるビタミンB1が多く含まれるため、
・倦怠感や疲労回復効果
・不安などの精神的疲労改善
・視神経の働きを維持し、疲れ目の軽減
・不眠改善
などがあります。
 また、にんにくのアリシンという臭い成分には、
・疲労回復
・がん予防効果
・筋肉増強
・脂肪燃焼促進
・血液サラサラ効果で、血栓予防、血圧低下
・免疫機能アップや抗ウィルス作用があり、感染症予防
・体温を上昇させる働きがあるため、冷え対策にも効果的
などがあります。
 ただし、にんにくのとりすぎは胃腸を荒らすので、1日1片にとどめましょう。
 さらに、ほうれん草には、Β―カロテンやルテインが多く含まれるので、
・疲れ目、ドライアイ対策
・角膜保護
・暗いところでの視力を保つ
・正常な視力の維持
・加齢黄斑変性や白内障のリスクを軽減させる効果
などがあります。
 にんにくの臭い成分のアリシンは、ビタミンB1の吸収率を高める効果があるため、豚肉を食べるときは、にんにくやニラなどを組み合わせると、吸収率がアップし、更にいいでしょう。
 また、疲労を回復させるには、質の良い十分な睡眠も必要です。就寝前のリラックスや寝室の温度、湿度管理も心がけたいものですね!
 さて、次回も簡単、お手軽レシピを紹介する予定ですので、お楽しみに!!


★愛の詩
ペンネーム 梓川 涼
「カレンダー」

12枚あったカレンダーがあと2枚

10枚の過ぎたカレンダーには
何があったのだろう
たくさんの数字は
たくさんのことを 知っている
内緒にしてほしいこと 感謝したこと
笑ったり 泣いたりしたことも

そして
剣の刃渡りのような 両面絶壁の
稜線の上を バランスに気をつけて
想い 重い 恋の荷物を背負って
とうとう今年もここまで来た

あと2枚のカレンダー
あの蒼く輝く 満月を見ることができるか
できると信じなければ 信じていなければ

こわごわ覗いた谷底へ
再び這い上がれない 谷底へ
一人 稜線から墜落する

あと2枚のカレンダー
群青の大空に輝く月
満ち欠けがあっても 雲に隠されても
穏やかに 健やかに 優しく そして…

あなたがいれば それでいい…


★袋田の滝行
船橋市 中込 孝一
 連休谷間の4月末、二夫婦合同で茨城方面へ一泊旅行に。妻の友人夫妻の車に便乗して、勝田台を出発。
 蒼天のまさにみどりの日、無人の荒野のごとき常磐道をひた走り、緑滴る山道をいくつか越えると、最初の目的地常陸太田の竜神大吊橋に至る。V字峡谷の上に架けられた全長375メートルの歩行者専用の大吊橋が出現。しかも、この時期だけ、橋に沿って千匹の鯉幟が両岸をつなぎ壮観である。橋は有料で、作為的に造られた観光スポットの感が強く、興が乗らず、渡らずに深山これ緑一色の風情を楽しむ。
 昼食は、程近くの常陸秋そばで有名な「そば工房」へ。白木の真新しい格子戸をくぐリ、古民家風の店内のテーブル席へ。注文は天ざる。ざるに入ったそばは、香り高く腰があり、添えられた野菜の天ぷらは新鮮だった。
 次いで、本旅行のメーンである袋田の滝へ。みやげ物店が並ぶ滝川沿いを歩き、トンネルへ入る。276メートル先が出口で、第1観瀑台。突然目の前が真っ白になる。一瞬白いスクリーンが眼前を遮る。落ち着いてゆっくりと見回すと、滝の最下段の流れであった。幅73メートルという、そのスケールの大きさに圧倒される。
 ここでは滝の全容が見えないので、トンネル内に設置されたエレベーターで、新観瀑台へ出る。ここからは滝の落ち口が望め、滝の別名「4度の滝」の由来に納得。
 滝は4段に分かれて落下し、中段では二筋に分かれて岩を二分し、高さ120メートルの豪快さで、五月晴れの蒼天から岩を覆うように白布を垂らす。それを若紅葉の木々が包みこむ。絶景である。日本3名瀑の一つというのも頷ける。誰しもが、秋の紅葉で彩られた姿を見たくなるのも無理はない。
 この残像を目に焼き付けて、宿泊先の「奥久慈館」に到着。
 生来の卑しさで、夕食の飲み放題プランに引きづられ、生ビール7、8杯を干して寝につく。
 翌日は、朝食後10時にチェックアウトし、近くの道の駅で山菜などの買い物へ。そこでは地元の人に、購入した蕨の灰汁抜きの仕方などの教えを受け、ためになったと二人の妻。
 そこから昼食場所の那珂湊へ。市場の中の回転すし屋に入る。ほぼ満席だったが、待たずに席へ案内された。
 妻は大トロが絶品だという。私は雲丹の甘さに感無量。
 隣接の市場で生ホタテなどを土産に買い、最後の目的地「国営ひたち海浜公園」へ。
 公園は広大で、350ヘクタールの広さを誇り、遊園地やサイクリングコース、フラワーガーデンありと、老若男女が楽しめる多目的公園である。
 フラワーガーデンは、チューリップが満開で、赤、黄、白など様々な色種で目を楽しませてくれた。
 また、見晴らしの丘では、可憐なライトブルーのネモフィラが咲き敷き詰められ、大海原を見ているよう。あまりに幻想的だったため、しばし佇み、自然が創りだした名画を鑑賞し、帰路に着いた。



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