「明るく自然体で生きて行けますように!」

K・N(女性 小郡市)

 たしか平成14年の10月頃でした。
 その日も残業で書類の整理に追われていたのです、机の上に置いたはずのゼムクリップが見当たらないので、もう1個引き出しから出して、ようやく完了と、ふと気づくとちゃんと先程おいたところにクリップはあったので、そのころから机の下に落ちた消しゴムが消えてしまったり、不思議な出来事が頻繁に起きるようになりました。

 これが私の自覚症状の第1歩というわけです。

 脳の病気かなと思いながらもとりあえず眼科を受診してみると大当たりで、医師からこの病名を告げられました。
 まさかと思いました。
 この病気のことは少しは知っていたのです。

 何せその当時で12年間点字の翻訳ボランティアをしていましたし、ガイドボランティアの講習も受けていてこの病気の視覚障害者の方とのお付き合いもあったのです。

 さすがのわが身となるとショッキングではあったのですが、ハンディーをものともせず明るく社会で活躍している○○さんをお手本にすれば怖くないと信じることにしたのです。

 私の眼は島状暗点が広がっていくタイプで、いわゆる視野狭窄が進むタイプではないようです。
 同じ病気でも症状はさまざまですし、進行のスピードも個人差があるとか。
 そして治療法もまだ確立されていないという実態を知り、その点で何かお役に立てればと、今は考えています。

 幸い昼間はまだ仕事が出来る状態ですが、たとえ症状が進んでも、網膜色素変性症という病気を持った1人のおばさんとして明るく自然体で生きて行けますように!

 みなさまこれからもよろしくお付き合い下さい。



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