「一瞬一瞬に感謝。」  

S.Y 30歳代 福岡市東区  

 
皆さんは、いつ人は見えなくなったと考えますか・・・?視野がなくなった時…違う。視力がなくなった時・・・違う。光を感じなくなった時・・・違う。私は、相手のことを見ようと思う気持ちがなくなった時だと思っています。

私はこの病気で障害者と診断されて12年ほど経ちました。私の場合は、今よりは情報は少なかったもののインターネットを利用して自分でこの病気のことをそれなり調べることができて、今すぐに見えなくなる病気ではないと知り、当時ホッとしたことをおぼろげながら覚えています。

とりあえず、治療法がない病気で現段階ではどうしようもないと知り、辛いリハビリや何かをしなくてはいけないということもなくて、悩んでも仕方ない事で「なるようになるさ」と思って過ごしてました。

そして、同じ障害の方々と接することもなく10年ほど経ちました。しかし2年ほど前から左目の方がほとんど見えなくなってきて、右目も同じようになると日常生活や仕事に支障をきたすかなと危機感が出てきて、それまで視覚障害者の方と誰とも詳しく話しをしたことがなかったので、まずは同じ障害者の方と交流を深めようと思い、1年ほど前にJRPSに入会させて頂きました。

最初はどんな方々がいるのか不安でしたが若い方も数名いて、 とても楽しく話もできて病気のことでも共感できる部分もたくさんあって不安はすぐになくなりました。インターネットで病気や研究の情報は入る時代になりましたが、同じ障害の方と話すことや仲間の大切さを改めて教えて頂きました。
 
そして、病気が進行するにつれて手引きなど誰かにお世話になる機会もふえてきて、このままお世話になりっぱなしではダメだと思い、今、自分にできることはないか、いろいろ考えているところです。

最後に、私はこの病気のおかげでたくさんの素敵な出会いをさせて 頂き感謝しています。また、白杖を使っていると街なかで心温かい言葉もたくさんかけてもらうことができて本当に運がいい幸せな人生を過ごしていることにも感謝しています。
そしてこれからは、自分も誰かの力になれるように行動していきたいと思っております。

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