あぁるぴぃ広島 18号
■情報コーナー■
1 芸術にもバリアフリー
障害者のための陶芸教室を開く 小柴仁人さん
こしば・まさと 75年生まれ。父親の塾を手伝いながら「八風工房」を運営する。慶応大文学部を卒業後、比治山大短期大学部美術科で陶芸を学んだ。広島市西区在住。
「きっかけは、目の見えない」母が通える陶芸教室をつくりたかったから」。心身障害者のための陶芸教室「八風工房」で力を込めて土を練る。右だけで土を手ひねる男性や足で作品を作る女性。六人の受講生に「先生」と呼ばれるたびに手助けに走る。
幼いころに母親が病気で失明。歩行に洗濯、母親を手助けしながら育つうちに、自然に福祉に関心を持った。大学では社会学を専攻し、バリアフリーをテーマに街で実地調査を重ねた。卒業してある日、陶芸をやりたい母が通うことができる障害者のための教室が満員と知った。
「障害者が街へ出ていく場が少ない。いろんな文化教室がもっとあっていい」。絵画教室に溶け込めずに悩んでいる障害者の知人の存在も背中を押した。教えるにはまず自分が基本を身に付けようと、比治山大で陶芸を一年間学んだ。
昨年5月に広島市東区光町の市心身障害者福祉士センターに開講。教室名は、「何事にも動揺するな」という意味の言葉「八風吹けども動ぜず」にちなむ。「下手「障害者なのに上手」という評価を気にせず、製作に没頭してほしいという願いを込めた。授業料も材料費も取らない。引きこもりがちな障害者に参加してほしいと思うからだ。
視覚障害の生徒が作った「手が当たっても倒れない湯のみ」に、半身まひの生徒が作った「中身がこぼれにくいカレー皿」・・・。「こんなものがあったら」という思いが詰まった作品を見て、障害者が必要としているものに社会が気付いてくれたらと願う。
思いのままに作ったオブジェが「障害者の」作品ではなくただの一作品として見られる日が来ることを目指す。
「でも、とにかく、今一番うれしいのは、教室に参加した母が喜んでくれていること」。陶芸の楽しさ、バリアフリーの実現について熱く語っていた青年がその瞬間、親思いの息子の顔で笑った。
この記事は会員の小柴(母)さんからいただいた2004年(平成16年)3月22日(月曜日) 中国新聞長官より引用したものです。
2 「ロービジョンの集い」 〜見えない、見えにくい人のために〜
日時:平成17年11月6日
開場/正午 開演/午後1時
場所:広島大学医学部(南区霞1-2-3)
敷地内 広仁会館 大会議室
内容:@講演会
"盲学校のセンター的機能と教育相談"
岩森 広明 先生
(広島県立盲学校 視覚障害教育相談支援センター教育相談主任)
Aロービジョン福祉機器展示(講演会を聴かなくてもごらんいただけます)
開催時間/正午〜午後3時30分
入場無料 定員250人となっています。
申し込みは ロービジョンの集い事務局へ専用はがき(お近くの眼科で)か官製はがきで
郵便番号735-0006
広島県安芸郡府中町本町5-9-3 しらね眼科内 FAX 082−581−0187
お問い合わせは 電話082−581−3383 しらね眼科(瀬村さん)へ
3 障害者向けポータルサイト「ゆうゆうゆう」
このサイトはNTTクラルティが運営するもので、企画から取材、執筆、サイト作成に至るまですべて視覚、聴覚、肢体などの障害者が行っています。
○ゆうゆうゆうインタビュー
「見えなくなっても仕事を続けるために」
http://www.u-x3.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=63
「盲導犬フェンネルとともに」
http://www.u-x3.jp/modules/articles/article.php?id=18
「リハビリテーション - 自立は心のケアから」
http://www.u-x3.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=43
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