あぁるぴぃ広島 31号
■巻頭川柳■
「まいらいふ」川柳仲間の作品です。
機関誌「まいらいふ通信」は、東広島市のNPO法人生活支援センターまいらいふが、発行するもので、毎号にSPコードを付けて発行しています。
野外活動、会員インタビュー、新人ヘルパー紹介、近況報告、文芸投稿欄(短歌・川柳)など身近な話題が提供されています。
問合せ先:NPO法人生活支援センターまいらいふ
〒739-2104東広島市高屋町大畠549−231 電話082-420-4012
◇「ぼやく」◇
1.ぶつぶつと 点字のぼやき 読み取れず
2.ぼやかずに はっきり言ったら 追い出され
3.愛犬に、ぼやいてみても、しっぽふる
4.俺ならと 歯ぎしりの口 ぼやき呼ぶ
5.苦しさも ぼやき加減で 楽になる
6.苦も楽も ぼやく仲間の 友達だ
7.歳を取り、ぼやき漫才、うなずける
8.小火(ぼや)のうち 笑いで消そうぼやきの火
9.親知らず 抜かれて 役目ぼやききく
10.川柳を ぼやきにぼやき 一句生む
11.朝ぼやき 昼ぼやき今 晩ぼやく
12.排ガスで 汚れた空に 鳥ぼやく
13.百聞は ぼやきと思え 目には負け
14.落語はね ぼやきの芸の 一里塚
15.テレビ見て ぼやく出来事 又かいな
16.電話受け またバアちゃんか 妻ぼやく
17.義母の愚痴 電話でこごと 妻ぼやく
18.年老いて 身体動かず ぼやく今
◇「ハーブ」◇
1.見えぬ目に ハーブを植えて 鼻で見る
2.二日酔い ハーブ茶飲んで 三日酔い
◇「うし」◇
1.うし男 ねずみ女に 牛耳られ
2.うし年は 景気回復 もう期待
35.お雑煮を うしも食べ過ぎ もおいらん
3.その道の 牛の歩みが 大人(うし)にする
4.でっかくて 見透かす牛の 目はやさし
5.丑の刻 うしの川柳 モーでない
6.牛の声 聴いて子ヤギが メエと鳴く
7.搾りたて うしの乳なめ ヤギウメー
8.仕事師の 牛は不満を 乳に溜め
9.焼肉は 牛見つめては 食べにくい
10.川柳を せかされ笑う うしお題
11.乳しぼり ヤギが初めで うしがあと
12.反芻胃 うしが教える 人の道
◇「くじ」◇
1.6歳で くじの洗礼 受験生
2.あみだくじ 迷った一本 大外れ
3.おみくじを 見る女房の 薄笑い
4.くじくじと くじに目くじら 腹は横
5.くじを引く 順番決める くじを引き
6.くじ引いて そんな大役 出来ません
7.くじ引きで 決めた役員 大当たり
8.くじ引く手 一度取っては また離す
9.くじ運の 悪さをはらう 初詣
10.くじ運を 阿弥陀で試し ほくそえむ
11.くじ当たれ 心がひとり 本音吐く
12.これもくじ ジャンケンポンで 大当たり
13.なめくじが 当たるくじへと スシを引く
14.はずれくじ 手先に忍ぶ 欲の神
15.運がない べっぴんじゃないよ あみだくじ
16.勝ち抜きの 当たり外れの くじ戦さ
17.人生も 当たり外れの くじの路
18.束の中 くじなき年賀 ポンと撥ね
19.天のくじ 当たって今は この女房
20.当たりくじ内緒したのは3日だけ
21.貧乏神 富くじ当てて 廃業す
22.宝くじ 狸でからの くじに化け
◇「派遣」
1.倦怠期 派遣したいな 我が夫
2.妻のもと 一人息子を 派遣する
◇「ちらつく」
1.あの電話 受けてちらつく あの言葉
2.おじぎする 頭上ちらつく 初日の出
3.お年玉 ちらつかせては 孫を呼び
4.ちらついて 私は何も 見てません
5.ちらつくと ハイと言わせる お年玉
6.ひと目ぼれ 星がちらつく 手につかず
7.やり残し ちらつく無念 押し詰まる
8.コンビニが 当たり番号 ちらつかせ
9.景気ダメ ちらつく雪も ひもじ顔
10.倦怠期 ちらつくだけで 目にさわり
11.幸せに なればちらつく 欲の神
12.晴れ着着て 恥じもちらつく 古女房
13.憎めない えくぼちらつく えびす顔
14.帽子据え 見る結晶は 雪の花
15.夢でした 万札ちらつく 万馬券
16.目をこすり ちらつく活字 机蹴る
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