あぁるぴぃ広島 Vol.4
■「あとがき」に代えて■
目の不自由な者のひとりとして、介助者(ボランティア)とご家族の方へのお願いが
あります。
@ 目の不自由な人と出会った場合、「**です。」と先に名前を名乗っていただけれ
ば、話を続けることができます。「佐藤さん、こんにちは。」と言われただけでは、
どこの、どなたか、わからない場合があるのです。顔を覚えることができませんし、
声だけで誰かを判断するのは難しいのです。においでも判断できません(笑い)。
A 「あっち、こっち、そっち、あれ これ それ」というのも困ります。右か、左
か、どの方向かを告げていただきたいものです。
B 家の中で、物を勝手に片付けたり、動かされたりすると探すのに困るのです。視覚
障害者の場合、自分で覚えをしています。例えば、テレビのリモコン。「どこへやっ
た。」と夫婦喧嘩になりますが、私の記憶違いということもよくあります。目の不自
由な者は記憶に頼るところが多い。思い違い、記憶違いも多い。ガンコで思い込みも
ひどくなる(苦笑)。話がそれました。職場で青汁を飲んでいますが、配達のおじさ
んは、机の決まった位置にいつも置いてくれます(にっこり)。
C こんなこともあります。カラオケで歌詞を読む依頼をしたところ、一緒に歌う人が
います。歌詞を曲より早く読んでくれないと歌えません。歌詞ぐらい覚えとけ、とお
叱りを受けそうですが・・・(アセ、汗)。
D 目の不自由な仲間と一緒に食事ヲする時 、時計の針の方向で料理を解説していま
す。料理の場所を頭の中にイメージできるからです。
E 点字誘導ブロックの上に自転車を止めたり、物を置いたり、立ち話をしたりする人
がいます。困ったものです(プンプン)。
F 誘導する時は身体を自由に動かせるようにしてください。両方から、脇をかかえら
れて階段を降りたことがあります。刑事に連行される犯罪者のようで、自由がきか
ず、階段を降りるのが怖かったです。また、誘導する場合、ただ「階段です。」と知
らせるだけでなく、階段が登りか下りか。何段あるのかを教えてもらえたらありがた
いです。それから、周囲の風景はどうかまで解説していただけたら最高です。(私の
場合、肩を借りることが多いです。)
G 白杖を持って、ひとりで歩いている人は放っておけばいい。しかし、ジッと立って
キョロキョロしていたりする人には、「何か、お手伝いしましょうか。」と声をかけ
ていただきたいと思います。横断歩道では「青ですよ。」と声をかけてもらえるとあ
りがたいです。
以上は、小学4年生に話した内容の一部です。家族やボランティアの皆さんのご協力
なしに、私達の充実した人生はありませんし、自己実現も出来ません。ご参考になれ
ば幸いです。
ああそれから、皆さん「青い鳥のハガキ」の申し込みは済みましたか。締め切りは5
月31日です。受給資格のある人はお早めにどうぞ。(佐藤)
1971年 8月 7日 第3種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行)
2002年 4月12日発行 SSKA増刊通巻 第4166号
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