あぁるぴぃ広島 8号


■巻頭言■

      広島県支部 幹事(監査) 丸畑 徳世

 春です。花です。桜です。4月です。花見です。丸畑です。みなさん ご機嫌いか がですか?
 さて、今年も月日は、あっという間に、いぬる、逃げる、去る、と3月まで過ぎゆ きて、高浜虚子の俳句ではありませんが、まるで貫く棒のごときものの感がします。 早いものです。年度初めです。新しい出会いもあります。新しい門出もあります。何 か力も勢いももらえます。いい時節です。
 ところで、私は、この4月でまた一つ齢を重ねます。視力、視野に障害をもつよう になって、7年半が過ぎようとしています。その当時48歳でした。当時は、老眼か な?から始まって、治療方法ナシに至り、不安、絶望感、そしておそれおののきの闇 でした。なすすべもなく、ただどうしようもなく、それゆえに、いいようもない、や るせなく、苦しくてやりきれない心持ち、いろんな思い、そして日々のぬぐいきれな い破裂しそうな苦痛も今となってはうそのような懐かしい思い出です。不思議です。 出会いが出会いを呼んで乗り越えてくれたのです。
 まずは、新聞記事で偶然みつけた三原市社会福祉協議会主催のMさんの講演と相談 会に出席、そして出席者のNさん、弱問研「つうしん」掲載のSさんの記事、当時、 光清学園にお勤めだったTさん、京都ライトハウスのKさん、日本ライトハウスのS さん、国立リハビリテーションセンター病院のKさんとMさん、そして広島障害者職 業センターのAさんとIさん。これらの出会い、出会い、そして出会い。ホントに、 ほんとにアリさん10匹歩いてアリが10匹ありがとーーう。
 そして、拡大読書機、ライト付き10倍および15倍ルーペ、6倍及び8倍単眼 鏡、AOK音声ワープロ等補助具類。使いに使いまくった。これまたホントに、ほん とにアリさん10匹歩いてアリが10匹ありがとーーう。
 それからしばらくして、1999年2月、JRPS一日医療相談会に出席し、あま たの仲間と出会えたのです。このときさらに何かしらない力をもらって現在の私がい ます。
 小林一茶の俳句に 「月花や 49年の 無駄歩き」という一句があります。これ は、一茶49歳のとき、思わぬ人生の転換期が訪れたようで、そのときの心境を婉曲 的に読んだものと言われています。ほんとに無駄に歩いたのだろうか?いやいや、そ うじゃあないぞ!ちゃんと生きてきた。この句は、なぜか当時の私に共感を抱かせ、 心の支(ささ)えとなりました。今でも、齢を重ねるごとに、この句の49歳を今の 齢に置き換えて詠み返しています。
 今まさに新しい時節になり、おかげで今日もまたふっーと目が醒めてこうして何か 自然の大きな力によって生かされているような感じがします。
 さあー、出かけよう。今年は、羊年、羊毛を全部刈り取って丸畑か。世界広しとい えど、私、丸畑かは、ただ一人オンリーワンだ!
 さあー、今年は、丸畑渓谷を眺めに行くぞ。みなさんもよろしかったら是非どう ぞ。
 URLは
  http://www.urugi.jp/08_shizen/maruhata_keikoku.htm

 それでは、JRPS広島県支部会報、末広がりそして輪を広げる第8号をお届けし ます。お楽しみ下さい。

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