高梨先生の講演で教わったこと
長野県支部 S. N
平成16年3月28日、松本市総合社会福祉センターにおいて、JRPS
長野県支部主催による講演会がありました。今回の講師の先生は、高梨
憲司先生。演題は「新たな人生を生きる」(患者と家族の絆と支援)でした
。高梨憲司先生は、現在稲毛区視覚障害者総合支援センターちばの所
長さんでいらっしゃいます。お聞かせいただいたお話から私の感じたまま
を述べさせていただきます。
当日の午前11時だったでしょうか?役員の方々が講師の先生が南松
本駅に11時45分にお着きになるからお迎えにいかなくては…とお話し
ていました。そのときでした。「私はここにおります」と会場の入り口に立っ
ておいでになったのが、高梨先生、その方でした。千葉県から初めて松本
市においでになられると聞いていたので、私は大変びっくりいたしました。
そしてそのお声は明るく、若々しく、私たちの空間にさわやかな春風が吹
き込んできました。
いよいよ午後1時から講演会が始まりました。高梨先生のお話の中で、
ある健常者の方が生きることにつまずいて先生の所を訪ねられたお話が
ありました。しかしその方は、センターの中で、目も見えない、口も利けな
い、耳も聞こえない、そんな重度の障害者の方が一生懸命何かを訴えよ
うとしている姿を見て、ハッとしたそうです。
きっと生きることにつまずいていた自分がとてもはずかしく感じられたので
しょう。
自分の毎日をふりかえってみても「殻の中に閉じこもっていることが多い
」と反省させられました。私は家族と一緒に生活していますが、自分のこと
を理解してくれないと不満に思い、ストレスをためてイライラしていることが
多くあります。家族も私に気をつかっているのでしょうが、私の中に感謝
の気持ちがないことで、お互いがイライラしてしまうのでしょう。高梨先生
のお話をお聞きして、「自分も言いたいことがあればはっきり言う」「自立
心を持つ」「二本の足で立って歩く」と堅く心に誓いました。私は65歳で中
途失明しましたが、生きる可能性を決してあきらめてはいけない
ことを教えていただきました。高梨先生、ありがとうございました。