3.活動報告 

※10月13,14日 中国・四国地区リーダー研修会・宿泊交流会  報告:K.K
     10月13日(土),14日(日)に徳島市で中国・四国地区リーダー研修会が行われ、岡山県支部から7名が参加しました。13日(土)は天気も良く、朝8時20分の徳島行きの高速バスに乗り、11時に徳島に着きました。昼食をすませ、送迎バスで1日目の会場の「眉山温泉かんぽの宿徳島」に向かいました。宿は徳島市を見下ろす山(眉山)の上にあり、とても眺めの良い所でした。受付をすませて会場へ入ると、中四国各地から集まった70名を超える参加者で会場はいっぱいでした。リーダー研修会も今回で5回目で、中四国の会員同士も顔見知りとなり、久しぶりの再会を喜ぶ声があちこちから聞こえ、会員の輪が年々広がってきているのを感じました。
     14時から研修会が開催され、 徳島県支部長の野尻さんのあいさつの後、「生活に生かすカウンセリング〜援助的な聴き方の技術〜」という演題で、山本カウンセリング研究所所長山本安信先生の講演がありました。ピアカウンセリング(=患者同士のカウンセリング)の基本について、とてもわかりやすく話をしてくれました。中でも印象に残ったのは、カウンセリングをするときにどうしても必要な2つの条件があり、一つが、何でも思うままに話すことができる雰囲気を作ること(ラポートの形成)であり、もう一つが、相手が感じていることをそのまま受け入れる、共感的態度が必要であるということでした。また、カウンセリングとは、その人の気持ちを聴くことであるという言葉でした。
    15時30分から、JRPS本部の嶋垣理事から研究基金のNPO法人設立についての説明があり、それについて各支部から意見や質問が出され、本部案をそのまま了承する支部ばかりではありませんでした。この件に関しては支部の活動にも関係することであり、今後の動向を注視しておく必要があると思いました。
      16時から各支部の活動報告があり、奥村支部長が岡山支部の活動を報告し、1日目の研修会を終えました。18時からの懇親会では徳島のおいしいお料理と日本酒に特産のすだちを入れていただき、中四国の仲間達と楽しい時間を過ごしました。
     翌14日(日)は、会場を徳島東急インに移し、「中途視覚障害者就労支援セミナー」に参加しました。10時から徳島支部の藤川聖視さんが「チャレンジド(就職活動で学んだこと)」というテーマで体験発表を行いました。藤川さんは、建築関係の会社に就職していましたが、網膜色素変性症の悪化に伴い離職し、大阪の日本ライトハウスで職業訓練を受けた後、就職活動をした経験を話されました。実際に就職活動を行ってみて、今でも視覚障害者の就職はとても厳しく困難であり、、結果は2勝35敗であったそうです。また、視覚障害者が就職しようとする場合には、会社に視覚障害者のことをきちんと説明してくれる人、即ち就職を橋渡しをしてくれる人が必要であることを痛感したそうです。
     10時30分から、中途視覚障害者の復職を考える会(タートルの会)の工藤正一氏から、視覚障害者の就労をめぐる状況と当事者団体の役割についての講演と、工藤氏の妻で千葉県医療技術大学教授の良子氏から、中途視覚障害者とその家族の問題および家族の役割、家族への支援についての講演がありました。中途視覚障害者の就労に関する講演を今まで聴く機会がなかったので、いろいろ考えさせられることの多いセミナーでした。
     その後、徳島駅から山陰支部の仲間といっしょにJRで岡山まで帰ってきました。来年のリーダー研修会は岡山県支部の主催となります。来年はみんなで参加して大いに盛り上げていきたいと思いました。




※11月4日 乗馬体験とドイツの森散策  報告:ボランティア 西山 智子
     11月4日の日曜日に、視覚障害者の方々の誘導のボランティアに参加させていただきました。私は以前にもボランティアで参加したことがありましたが、 正式な講習を受けていたというわけではないので、まだまだ知識が足りなく不安も多くありました。しかし、今回は島田さんというボランティアの大先輩もいらしたので、多くのことを教えてもらうことができました。
     今回は、まず、みんなで乗馬体験をするということで、「森の馬小屋」に貸し切りバスで行きました。私は乗馬が初めてで、馬に触れたことさえありませんでした。しかし、私以外のみなさんは乗馬経験がある方が多く、積極的に体験されているようですごいと思いました。馬は思っていたよりも大きくて、乗った時のバランス感覚が最初は難しかったですが、慣れると周りの景色や空気の気持ちよさを楽しむ余裕もできて、初めての乗馬体験はとても楽しかったです。
     次に昼食を食べに「ドイツの森」にいきました。昼食は食堂でウィンナーセットを食べました。地ビールは、ワインみたいに果実っぽくて飲みやすくて、なかなかおいしかったです。私は率先してみんなのお水をとりにいったり、できた料理を取りにいったりしました。ごはんを食べる時、どこに何がおいてあるのかを伝えるには時計の針の方向で教えてあげるということを島田さんに教えていただけて、勉強になりました。
     そのあと、みんなでお土産を買いにお店にいきました。お土産を選ぶのを手伝うときは、お土産の概要を正確に伝えることが難しかったので、商品名と種類と値段を伝えて、大きさや重さは実際に手でもたせてあげて感じ取ってもらいました。このようなときに試食のお菓子があったらいいのになぁと思いました。
     お土産を買い終えて、バラ畑とコスモス畑を見にいきました。特にコスモス畑は満開で、今まで見たコスモスの中で一番奇麗でした。
     あまり力になれなかったとは思いますが、みなさんがそれぞれ楽しめたようなのですごくよかったです。また一緒に、今度は違う場所に行きたいです。


※12月9日 視覚障害者に関わる年金制度  報告:I.K
     平成19年12月9日に岡山国際交流センターで、社会保険労務士の 山本孝三先生を講師に迎えて、「視覚障害者に関わる年金制度」というテーマで講演がありました。今回の参加者は、介助者を含め30人程度でした。

    【先生の職歴と社会保険労務士の概要】
     山本先生は、広島県生まれで、損害保険会社に勤務されていたそうです。定年になり、今後のことを考えた時に、元の職場で行っていた健康保険や、労災保険、自動車事故の査定関係の仕事をしていたので、その経験を生かす手段として社会保険労務士の試験に挑戦されたそうです。社会保険労務士は、弁護士のように裁判には出られませんが、厚生労働省関係の労災保険や、厚生年金、健康保険等に関連した業務に従事します。関連する法律も50余りあるそうです。
     社会保険労務士は知名度は低いそうですが、新聞の3面記事の7〜8割はこの仕事に関係があるそうです。しかも社会保険労務士の資格を取得した人のほとんどは、事業所向けの仕事しかしていません。このような事からそれ以外の社会保険労務士には、厄介な仕事しか回ってはこないそうです。障害者年金の支給資格審査請求等も行なっているそうです。関連する法律の中には、憲法違反になっているものもかなりあるようですし、法律を盾にして交渉をしなければ成らないものもあります。知らないと損をする場合もかなりあります。

    【年金について】
     年金の支給には必ず請求する必要があります。ただし、障害年金を請求ができる期間は、満65歳の誕生日の前日までです。自分で請求ができない方には、社会保険労務士が手続きの代行をします。
     山本社会保険労務士の場合の費用は手続きが終了した時点で、約2か月分の年金額が必要になります。これは必要書類の取得等にかなりの時間がかかる事があるからだそうです。できないとあきらめずに私たちに声をかけてみてくださいと、山本先生がおっしゃっていました。

    【質問コーナー】
    質問
    年金保険料を払っていなくても障害者年金が受け取ることができるのか?
    回答
    網膜色素変性症は先天性の病気ですからできる場合もあります。ご相談ください。後天性の病気の場合には、かなりの規制があります。
    質問
    障害者年金の手続きのできる年齢と級の変更については?
    回答
    請求できる年齢は20歳〜65歳までですが、65歳までに1日でも支給をされていれば、65歳を過ぎても支給される級を変更することができます。
     この他にも様々な質問があり、大盛況の内に終了しました。今後もこのような企画をお願いして、今回の報告とします。



※1月14日 新年交流会  報告:I.K
     平成20年1月14日に岡山県支部の新年交流会が、鷲羽山の麓、下電ホテルで行われました。今回の参加者は24名でした。
     岡山から瀬戸大橋線で、児島駅にむかいます。児島駅まではホテルから送迎のバスが来ていました。競艇場の横を通り抜け、バスは走ります。レースがあったのでしょう、駐車場は車がいっぱいでした。「ここで降りて今回の会費を稼ごう。」と、言った人はいませんでした。
     海岸線に沿ってバスは進みます。太陽の位置がめまぐるしく変わるので、多くの皆さんは、進行方向が判りにくいようです。そしてバスは下津井港にあるホテルに到着しました。
     ロビーからホテルの方の案内で、予定の部屋に入ります。建て増しが多いのか階段が多く複雑になっている二のが、気になるところです。宴会場からは瀬戸大橋がきれいに見えました。料理は港町らしく海鮮料理が、たくさん並んでいました。後は支部長の挨拶、乾杯、自己紹介と続きお開きまでなごやかな時を過ごすことができました。
     来年は更に多くの皆さんの参加を、お待ちしています。