ねこぽんの徒然日記 巻の五
JRPS全国大会 in 福山 ねこぽんの珍道中 その2 さて、お風呂に入ろうか?私は長風呂なので、クボリンさんに先にお風呂に入ってもらった。ギュギュ、ザーザー、どうやら軽く浴槽を洗っているらしい。しばらくすると、もうドアが開いて出てこられた。えっ?いつ体を洗ったんだろう?不思議だ〜。 次は私の入浴タイム。ビジネスホテルなので、ユニットバス。洗面台の蛇口とお風呂のシャワーがつながっていて、レバー一つで切り替える事ができた。シャンプーのボトルも、壁に備え付けてあったので、誤って落とす事もなく、大変便利で使いやすい。 ホテルの部屋には、窓際のスリムなベッドと、玄関に近いところに少し大きめのベッドがあった。クボリンさんに、大きなベッドを使ってもらい、私は小さな窓際のベッドに横たわった。目を閉じて、眠ろうとする。すると、ベッドが、ギギー。ああ、スプリングの音ね。 ふと目を開けると、私の視線の先に、玄関のドアだけが、やわらかい光に照らされて、ボーッと浮かび上がって見える。ふと、妙に変な事を想像しはじめてしまった。 『なんだか、この雰囲気、よくテレビに出てくる心霊写真とかにぴったりだわ。』 そんな事を考えていたら、想像しなくてもいい事まで、想像しはじめてしまった。そうそう、ホテルの壁掛けの裏に、よく御札が貼り付けてあるっていうわよねぇ。ここにも、壁掛けがあるけど・・・。 そんなばかげた事を考えていたら、私の傍の窓まで気になってきた。 『そうなると、ここから、人の手が出てきたりして・・・。』 あー、駄目駄目、こんな事を考えてたら、眠れなくなるう〜!そう思って、寝返りをうつと、また、耳元でギギー。単なるスプリングの音なのに、背筋が寒くなってきた。おかしいなぁ、今までホテルにたくさん泊まったけど、一度もこんな恐怖は味わった事がないのに・・・。 「クボリンさん。ごめんなさい。そっちに行ってもいい?」 と、私が遠慮しがちに声をかけた。 「あっ、いいよ。」 と、半分寝ぼけた声で彼女。ムクッと起き上がると、自分の枕と荷物をもって、さっさと移動しはじめた。そうじゃー、なくてぇ・・・。そこのベッド。大きいから、少しの間でいいから、傍で横になってもいいかなって、そういうつもりで私、言ったんだけど・・・。(苦笑)いい年した、30歳代のおばさんが、こんな子供っぽい事を考えているなんて、クボリンさんは夢にも思わなかったらしい。仕方なく、私は広いベッドで、一人で横になると、やっと落ち着いて眠れるようになった。 翌日の朝。おとなりのムーミンパパさん達と一緒に、レストランに行った。Kさんが、コーヒー、パンなど取ってきてくださった。それにしても、朝食がついて、この宿泊料金?なんでこんなに安いんだろう? 会場に移動。数々の素晴らしい楽器の演奏、熱唱に耳を傾け、惜しみない拍手を送った。講演、それから会長のご挨拶、眼科医の先生のお話など終わり、閉会。この二日間、とても楽しい、有意義な時間を過ごす事が出来ました。 福山全国大会のあの日から、もう半年以上経過してしまいましたが、今思い出しても、ボランティアの方々のサポートは素晴らしかったです。階段では、私の白杖で、段差を教えて下さいましたし、会場で迷いそうになった時、すぐに声をかけてくださいました。参加する前は、あまりにも視力が落ちていたので、初めての場所で移動することに、不安を感じていましたが、そんなに心配する必要はなかったんですね。(にっこり) 実は、今まで、これほど長時間、色んな方々にお手伝いいただいたのも、初めての経験でした。皆さん、本当にありがとうございました。 最後に、私事ですが、昨年の夏に、白内障の手術を受けました。視野は欠けたままで、白杖はやっぱり手放せませんが(白杖は便利ですものね。)、諦めかけていた事が、少しだけ出来るようになりました。 一番嬉しかった事は、夫の顔が、見えやすくなった事でしょうか?(のろけてすみません。)術後に夫の顔を見ると、いつの間にか、白髪が目立つようになってました。こんなのんきなおばさんがお嫁さんだから、気苦労が多いんでしょうね。(笑い)私に振り回されて、これから、もっと白髪が増えるかも?(爆笑)まあ、それも定めじゃ〜! (つづく)
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