[5月の課題]
〜川端康成没後50年〜
今年の4月16日は川端康成没後50年になる。1899(明治32)年6月14日に大阪で生
まれる。大阪府立茨木中学校(現・茨木高等学校※1)→第一高等学校・文科第一部
乙類(英文科)を経て、東京帝国大学国文学科卒業。1968(昭和43)年にノーベル文
学賞を受賞する。1972年4月16日に逗子の仕事部屋で自死(ガス自殺)する。著書に
『伊豆の踊子』『雪国』『古都』『山の音』『眠れる美女』などがある。
このたび、川端自身の初恋を描いた「篝火」の草稿が見つかった。3月15日付の
毎日新聞は次のように書いている。
■川端康成の「篝火」草稿を発見 自身の初恋描く 4月公開
ノーベル文学賞作家の川端康成が若き日に初恋を題材に執筆した自伝的小説「篝火
」の草稿が15日までに見つかった。東京都目黒区の日本近代文学館が確認、4月2日か
ら始まる同館の特別展「川端康成展 人を愛し、人に愛された人」(6月11日まで)
で初公開される。
文学館によると、草稿は原稿用紙計6枚で、言葉を加えたり斜線で消したりと、川
端が推敲を重ねた様子がうかがえる。内容から物語の中盤部分とみられる。特別展に
向けた調査で見つかった。
川端は20代の頃に結婚を約束し、後に別れを告げられた伊藤初代をモチーフに複数
の小説を執筆している。(共同)
蛇足ですが、『雪国』に因んで、「ゆ・き・ぐ・に」を折込んだ私の折込み都都逸
※をご紹介しよう。
湯の香漂う君舞う伊豆に ぐんと情増すにわか雨
雪の越後路衣(きぬ)ずれ止んで ぐっと駒子を二度三度
※1 私の大学時代の数少ない親友のうちの2人は、茨木高校(いばこう)の出身です
。
※2 都都逸〜七・七・七・五の26音字で、男女の情の機微を表現したものが多い。
江戸時代末期に都々逸坊扇歌が寄席で歌って流行した。都都逸節。
それでは、例によって上記の中から出題します。
■2022年5月(No.130)
題:「約束」 (航太郎 選 及び 会員による互選)
題:「結婚」 (禮子 廣渡憲峰 共選)
題:「卒業」 (昌彦 選)
(各題2句出し)
◎今月の締切:5月24日(火) 正午必着
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