ロービジョンフォーラム in 鳥取 参加の報告

山陰網膜色素変性症協会 事務局長 矢野美和子

3月10日(日)午後1時30分から午後4時まで、ロービジョンフォーラムin鳥取が、鳥取市の鳥取県庁講堂で開催されました。参加者は、患者家族、関係者を含めて約50名でした。開会あいさつから始まり、講演は「ロービジョンの方と共にここにいる」という演題で、講師は神戸アイセンター病院心理カウンセラー(公認心理師)の田中桂子(たなかけいこ)先生でした。田中先生は、心理カウンセラーの仕事をしておられますので、その経験から、傾聴の大切さはもとより、相談者によってものの見方や考え方の違いがあり、相手に寄り添った気持ちで相談を受けることが大事だと話されました。また、相談を受ける側のメンタルについてのお話もありました。10項目の質問に当てはまる回答の数で、自分がどれだけ疲れているか、相手に対応できる体制が整っているかなどを判定するのです。相談を受ける側の身体と心のケアも必要なことが改めて理解できました。

その後、8つのグループに分かれて交流サロンが行われました。患者、家族、医師、視能訓練士、相談機関などのメンバーで自己紹介から始まり、ロービジョンについてテーマに沿って話し合いを行いました。後方に展示してあるロービジョンに関する最新機器や読みやすい書籍の展示を見たり触ったりする体験もしました。最後に閉会あいさつがあり終了となりました。

鳥取大学医学部附属病院の眼科でもロービジョン外来を行っておられますので、参加者の中には視能訓練士さんも多くロービジョンケアについての関心も高く、これから勉強をしようという気持ちが伝わってきました。

鳥取県では、年に1回3か所の地域でロービジョンフォーラムを開催されていて、県民のみなさんにロービジョンのことを知ってもらう機会になっています。一般に広く誰でも参加ができるような取り組みを今後も続けられることを望みます。

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