最近の活動紹介
5月30日開催 山陰ロービジョン研修会の報告
5月30日(日)13時30分より、鳥取県米子市の米子コンベンションセンターで山陰ロービジョン研修会を開催しました。当日は、定員を半分にし、患者10名、医療関係者4名、来賓3名、鳥取県の職員さん7名、他関係者合わせて27名の参加でした。同時にリモートも行い、zoom参加は24名です。感染症対策を厳重に行っての開催でした。
今回の研修会は、JRPS山陰と鳥取県と共催で行い、難病患者などへのホームヘルプサービスに従事している方を対象とする研修会でもありました。鳥取県健康政策課と障害者福祉課の方々に連携していただき、事前には打ち合わせや会場のリモート接続のためのワイハイテストなど行っていただき、当日は、受付や会場の準備や片付けなどもしていただき、大変お世話になりました。また、鳥取県難病相談・支援センターの職員さんや、視覚障がい者支援センターの西部、中部、東部の職員さん方にもお世話になりました。会場の後方には機器展示を行い、松江からメガネの三城さんに機器を持ってきていただき、視覚障がい者支援センターからも便利な用具など持ってきていただきました。
来賓の方々にもお忙しい中3名ご臨席賜り、鳥取県の福祉保健部中西部長様、米子市の障がい者支援課塚田課長様、鳥取県眼科医会副会長の高木先生にもそれぞれのお立場からごあいさつをいただきました。
講演1では、「ロービジョン外来に携わって患者が不安に思っている事と不安を解消するには」というテーマで、鳥取大学医学部附属病院眼科 大松 寛(おおまつゆたか)先生にお話していただきました。日頃のロービジョン外来での診察の中で、患者さんの見え方や何をしたいのか、何に困っているかなどの調査を元にしたお話でした。患者さんの中から9名の事例を上げての説明は、年齢、性別、学校、職場、家庭等々環境や生活の違いから、見え方も様々で、いろいろなニーズがあることを納得しながら聞きました。それぞれの患者さんに合った情報を伝え、患者さんの悩みや不安感は、大松先生自身が患者さんと向き合い耳を傾けていると言われ、私たち当事者に寄り添ってくださる先生がおられるのはありがたいと思いました。休憩をはさんで、講演2では、「医療からスタートする視覚リハビリテーション」というテーマで、高知県高知市町田病院 検査科 歩行訓練士・視能訓練士 別府 あかね(べふあかね)様のお話でした。最初は福祉の現場におられ、視能訓練士の資格を取られてからは神戸アイセンターのビジョンパークの立ち上げメンバーとして関わってこられたこと、そして、今は入院施設である町田病院でロービジョン外来から、入院・通院患者さん、地域の家庭にも出向き、大変お忙しい日々をお過ごしのようでした。医療と福祉の違いや、個々の見え方によって機器や用具の選定が変わってくること、何より患者さんのやる気と本気に、正面から向き合っておられる様子がよくわかりました。その証拠に、一度外来を受診された患者さんが2回目、3回目と訪れて来られるとのことです。後半のお話には、便利な用具やコントラストのお話など、当事者はもちろん、家族や関係者、ヘルパーさんにも役立つお話でした。
お二人の講師の方のお話をお聞きして、ロービジョン外来を通じて鳥取県米子市と高知県高知市の共通点や地域でできる特色などもあると感じました。日頃より当事者に真剣に向き合い寄り添っていただいていることを感じ、ありがたく思いました。
この後、参加者からの感想を掲載します。
参加された方からの感想
米子市でのロービジョン研修会に、思い切って会場に参加をしました。初めてお会いできた方ともお話ができました。研修会で、私が未来を見据えて今から考えたり準備したりすることがあることに気づかされました。
また、職場では管理職だけでなく同僚にも見え方や困難さについて話をしていますが、いつも、困っていることはあるものの、「どうしてほしいの?」と聞かれても具体的にどうしてほしいのか言えない自分がいました。でも、ロービジョン研修会で聞いたことから、環境改善について具体的にお願いできることがあることがわかりました。近々管理職との面接もあるので、話してみようと思います。そんな前向きな気持ちにさせてもらった研修でした。
コロナ禍ということもあり、リモートでの参加も挑戦してみようかなあと思った時もありましたが、今回会場に行って、参加してよかったと思っています。奥美和子さんとお話もできたし、鳥取県の方とも初めてお会いできてよかったです。同じ境遇や同じ立場、同じ困難さを抱えている人と会って、生の声で情報交換できることってありがたいことだなあと感じました。誰もが安心して出かけられるようになることを一日も早く願っています。
また、チャンスがあれば参加したいと思っています。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
ここから写真が4枚あります。
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開会あいさつをしているJRPS山陰の矢野会長 -
講師の大松先生が、ロービジョン外来についてお話されています。 -
講師の別府さんが、リモートのzoomでお話をされている様子が会場のプロジェクターに写っています。 -
講師の大松先生を会場の後方から写した様子。
(写真説明はここまで)
3月14日開催 山陰ロービジョン研修会の報告
3月14日のJRPS山陰ロービジョン研修会にご参加の皆様、ありがとうございました。当日は、コロナ感染症拡大防止対策として、会場の定員を半数の20名としました。リモートでの参加者(約35名)を合わせると、50数名参加いただいたことになります。会場を提供してくださったライブラリーの庄司さんと伊藤さんには、カメラやマイクの接続などをしていただき、ありがとうございました。業者なみの設定と配信で感激しました。今回の司会進行は、私の長女に頼みました。
一つ目の講演は、神戸アイセンターの仲泊先生のお話でした。最新の治療とロービジョンケアの重要性と題して、治療法の研究が進んでいるお話と、私たちを取り巻く社会現象のお話でした。治療法の研究がどんどん進んでいるお話を聞き、研究してくださっている先生たちへの感謝の気持ちで一杯になりました。近い将来に希望が持てるようになりました。また、障がい者と健常者の間にいる人たちの支援や周囲の理解が大事だというお話は分かりやすく、納得できる部分が多かったです。
二つ目の講演のライブラリーの庄司さんのお話は、日頃より私たち当事者に一番近くで関わっているという視点で、私たちの気持ちや思いをとても理解してくださっていると感じました。当事者のことをA、B、C、Dと4段階で表現されたのもおもしろかったです。見えにくい方々に自分のこととして聞いていただき、自分の過去・現在・未来を考えるきっかけとなればいいなと思います。
今後の研修会や交流会については、会場に参集する人数に制限があるため、リモート参加を併せるという方法で行うことが多くなると思います。コロナの状況等で出かけられない時には、リモートでご参加いただけるように、前もってパソコンやスマホの設定や準備等をお願いいたします。
2019年JRPS山陰定期総会及び研修会の報告
年号も平成から令和に変わり、令和がスタートしました。令和元年6月22日(土)~23日(日)に出雲市平田町で、JRPS山陰の定期総会&研修会がありました。研修会の参加者数は全員で40人、宿泊は別のホテルも含めて19人でした。幸い、暑くもなく雨も降らない好条件の天候の中、滞りなく終了しました。
研修会では、島根県警の生活安全課から来ていただき、「犯罪に遭わないために」と題した講演と、ロービジョンに対応した新信号機の紹介など、私たちの日常生活に直結したお話をいただきました。
その後の定期総会では、会長の交代に伴い、前副会長の私が新会長に選出されました。永年にわたりご尽力いただきました前安部会長には、今後は相談役としてご支援ご協力いただくこととなりました。
宿泊のホテル堀江では、盲導犬が3頭も一緒に宿泊しましたが、初めての経験らしく戸惑いもあったようですが、気持ちの良い対応をしていただきました。補助犬のシールと説明書をお渡しして、啓発をお願いしました。鳥取県や島根県の各地域で宿泊すると、色々な出会いやうれしい対応をしていただくことが多いです。そんなときはここに来て良かったといつも感じます。
翌日の平田の木綿街道の散策では、地元のガイドさんの説明を聞きながら醤油屋さんやお酒の蔵元さんや生姜糖屋さんに訪れました。中でもお酒屋さんでの試飲は楽しい出来事でした。醤油屋さんの醤油ソフトもおいしかったと、食べた人たちが言ってました。帰りは、雲州ひらた駅まで歩きましたが、お土産を入れたカバンが重かったです。お酒を買ったからかなあ?(笑)
来年のJRPS山陰の総会&交流会も、皆さんお楽しみにしておいて下さい。
懇親会で出題されたクイズ
6月22日(土)に、出雲市平田町の懇親会に出題された雲州平田の問題です。みなさんは何問正解出来ますか?
- 1.雲州平田では平安時代から綿花が栽培され、大昔から今日に至るまで特産として有名である。
- 2.木綿街道とは、木綿を平田から松江まで運ぶ湖北線(国道431号線)の事である。
- 3.旧平田市にある松尾神社は、地元では日本酒発祥の地とされている。
- 4.一畑電車は、そもそも松江からの一畑薬師への参拝をする人の為に開設された。
- 5.一畑電車は当初は蒸気動力車で運行していたが、戦後になって電車となった。
- 6.鰐淵寺は、推古天皇の眼の病を治した事から、祈願成就のお礼に建立された勅願寺である。
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「犯罪にあわないために」というテーマで、ご講演いただいた島根県警察本部生活安全部生活安全企画課 課長補佐 山本達也様 -
「タンデム自転車の安全利用」というテーマで、ご講演いただいた島根県警察本部交通部交通企画課 課長補佐 松浦利行様 -
視覚障がい者用補助灯器について、ご講演いただいた島根県警察本部交通部交通規制課課長補佐 岡村俊宏様 -
会場全体の様子 -
木綿街道を、ガイドさんの説明を聞きながら散策している様子 - 醤油屋さんで、食パンに醤油をつけて、どちらがからいか味見をしている様子
平成30年度総会及び研修会・交流会の報告
平成30年度の総会及び研修会について、6月23日~24日に米子市で開催しました。
一日目は防災研修会を行い、二日目は総会の後、美保関を観光バスで観光しました。
一日目
防災研修会は、米子コンベンションセンターで総参加人数60名の皆さまにご参加いただきました。
米子市での開催は4年ぶりですが今回、初参加の患者様も数名いらっしゃいました。来賓として、鳥取県西部総合事務所福祉保健局健康支援課長の高橋千晶様並びに米子市福祉保健部障がい者支援課長の仲田明美様のご挨拶の後、講演会に入りました。
- 講演1
- テーマ 「普段からの防災についての心構え」
- 講師 米子市総務部防災安全課 危機管理室 主事 坂本航氏
- 講演2
- テーマ 「自分でできる被災時の救急対応や応急処置」
- 講師 鳥取県西部広域行政管理組合消防局米子消防署 署長補佐兼予防係長 妹尾和之氏
- 情報提供1
- 鳥取県視覚障がい者支援センターについて
- 鳥取県ライトハウス点字図書館 情報支援員(相談支援担当) 赤星亨氏
- 情報提供2
- ヘルプマークについて
- 米子市障がい者支援課 主査 吉井龍郎氏
参加者による意見交換会
閉会・終了
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開会あいさつをしている安部利一会長と会場の様子 -
司会進行をしている矢野健副会長 -
鳥取県西部総合事務所福祉保健局健康支援課長の高橋千晶様ごあいさつ -
米子市福祉保健部障がい者支援課長の仲田明美様ごあいさつ -
「普段からの防災についての心構え」というテーマでお話をしていただいた米子市総務部防災安全課危機管理室 主事 坂本航氏 - 「自分でできる被災時の救急対応や応急処置」というテーマでお話していただいた鳥取県西部広域行政管理組合消防局米子消防署 署長補佐兼予防係長 妹尾和之氏
その後、宿泊施設米子ワシントンホテルプラザに移動しました。毎年のお楽しみの懇親会は、ホテル内の「銀座」に定員20名のところに参加者多数で25名でぎつぎつで実施しました。まだ他にも参加希望がありましたが、これ以上は無理という事でお断りしたほどでした。あっという間の2時間でした。初参加の皆さんともワイワイと盛り上がりました。皆さんよく飲まれ、予算が超過してしまい、別会計でご負担していただいた程でした。
二日目
朝食の後、総会を行い観光バスに乗車して「いざ、美保関へ」と向かいました。美保神社では結婚式があったようで、雅楽の演奏で新郎新婦がゆっくりと神社参道を神社に向かうところに遭遇しました。末永くお幸せに! ガイドさんから美保神社についての説明を受けながら参拝しました。その後は皆さんの本命の青石畳通りで醤油アイスを食べる人や干しもん屋で干物を買い込む人やらガイドさんは「呆れたもんだ」という感じでしたね。次は、美保関灯台へと向かいます。5分の乗車で到着。ビュッフェの店長さんの説明を受けます。戦前に美保湾での海軍が夜にライトを消しての訓練で巡洋艦と駆逐艦が衝突し、多くの兵隊さんが殉職されたことや灯台の歴史などの説明を受けました。そして、お楽しみの昼食はイカの中にご飯を詰めたイカ飯に舌鼓を打ち、その後観光バスに乗り込み帰路、米子駅で解散しました。観光バスでの移動はやっぱり楽ちんでいいですね。盲導犬のハダルくんは真っ黒ですので暑~い2日間でした。
美保関の美保神社前で全員集合
来年はどこで総会・交流会にしましょうか?ご要望があればお早めに事務局までお知らせ下さい。お疲れ様でした。
島根県西部網膜色素変性症患者・家族学習会の報告
奥 美和子
3月9日(土)にいわみーる(西部視聴覚障害者情報センター)3階で、山陰網膜色素変性症協会(JRPS山陰)と浜田保健所共催で、島根県西部にお住まいの網膜色素変性症患者・家族の方を対象に、学習会・交流会が開催されました。内容は、ロービジョン外来学習で、講師は島根大学医学部附属病院 眼科の原克典先生にご講演いただきました。当日の参加者数は約25人で、患者家族、眼科医院、関係者、保健師、盲学校などからの参加があり、初めての参加者もおられました。
最初に、島根大学医学部附属病院眼科でロービジョン外来を担当しておられる原先生にロービジョン外来についてお話をしていただきました。開設されてからの患者数や目の病名のこと、相談内容の事例などをお聞きしました。基本的に、毎週月曜日の13時から15時まで2時間かけて、お一人の患者さんの対応をされるそうです。たっぷり時間をかけて診察をされたり、日常生活で困っておられることや見え方の相談などをお聞きされるそうです。その後、患者さんに必要だと思われる補助具(拡大読書器、音声機器、遮光レンズ等)の紹介や、体験をさせてもらえるそうです。患者さんの中には「今まで見ることをあきらめていたが、もう一度見える喜びを感じた」とか、「このルーペを使えば新聞が読めるようになるからうれしい」など話された患者さんもおられたそうです。会場のみなさんからの質問には、「最初にどのように予約をしたらよいか」とか、「西部地域の眼科医院で紹介状を書いてもらえるのか」という質問がありました。原先生は、質問に対して丁寧にお答えくださいました。
そのあとの意見交換・情報交換のときは、参加者からご家族の目の病気があるのでどうしてあげていいのか悩んでいるというお話や、今後の視力の進行が心配だというお話もありました。原先生や参加者の方からのアドバイスなどもあり、熱心な意見交換で有意義な交流会になりました。別のお部屋では補助具の見学と説明があり、眼科医院から参加をされた方々が興味深そうに説明を受けておられました。
夕方からは、浜田市内のお店でJRPS山陰主催の忘年懇親会を行い、12人の参加でした。久々にお会いした方々と、おいしい食事を食べながら和気あいあいと楽しい懇親会になりました。
第4回「とっとりああるぴぃカフェ」が行われました
鳥取市 西尾 恵子
昨年度、米子で開かれたJRPS山陰の総会に参加された鳥取県の方々の声を会長さんや副会長さんが取り上げてくださり、西部支援センターの赤星さんのご協力で始まった「とっとりああるぴぃカフェ」の4回目が6月16日(日)に行われました。3回目までは米子で行われましたが、みなさんが参加しやすいように開催場所を各地で行うことにしました。
今回は、東部鳥取市の「さわやか会館」で行いました。今まで、RP(網膜色素変性症)患者を中心とした見えない、見えにくい人、その家族、関係者、専門の方、関心のある方など、その都度いろいろな方に参加していただきました。今回は、鳥取県視覚障がい者センターの3名の方を含め21名の参加がありました。東部で行ったのにも関わらず、西部、中部を問わずの参加で大変うれしく思いました。初めて参加されたかたも多く、この会のことをどうやって知られたのかお聞きすると、前回の参加者の方、支援センターの方々や、鳥取大学医学部附属病院眼科ロービジョン外来の先生であったり盲学校の先生であったりと、いろいろな方がこの会のことを紹介してくださったようです。ありがたいことです。みなさんのご協力のおかげで少しずつ輪が広がりつつあり、大変嬉しく思います。
当日は、お昼のお弁当をはさみ、11時から15時という時間でしたが、あっという間に過ぎ去りました。日頃の想いや困りごとを話したり、アドバイスし合ったり、福祉業務や福祉機器の利用についての情報を交換したりと、和やかな中にも活気ある茶話会になりました。カフェと言っても各自お茶持参ですが((笑)
会の終了後、今後の会でこんなことを聞きたい、こんなことも話し合いたいなどお電話をくださった方もあり、今後も楽しみな会です。
島根県ではいろいろな集まりや研修会、イベントなどが多く行われている気がします。鳥取県では、特にロービジョン対策は他県に遅れています。しかし、行政も動き出し、今後ロービジョン対策に大きな期待が持てそうです。そんな動きや情報も取り入れながら、みなさんと交流することで、気持ちが明るくなったり一歩踏み出すきっかけになったり、生活しやすい情報を得たりできたらいいなあと思います。「とっとりああるぴぃカフェ」は、始まったばかりの手探りの会ですが、みなさんで造りあげていく会です。みんなで楽しくためになる会にしていきたいです。
次回は、秋に倉吉市で開催予定です。みなさんのご参加をお待ちしています。
平成29年度総会・研修会・交流会の報告です。
JRPS山陰では、年に数回、会員の「日常生活の向上」を意図として、眼科疾患の医療情報はもとより、福祉の制度やロービジョンケアなど生活に直結した事柄について研修や交流会を山陰各地で開催しています。
今年の当協会の総会・研修会&交流会は6月17~18日に益田市及び津和野町で開催しました。
一日目の研修会は、テーマを「障害のある人の防災研修会」とし、参加者は、当協会会員のみならず視覚に障害がある方、身体に障害のある方、難病や病気のある方、その家族や関係者の方、防災に関心のある方と公開研修としました。
障害や病気のある人は災害時には特別な配慮が必要で、普段からの防災意識が大切当事者はもちろん家族や関係者も共に学びました。災害時に公助・共助・自助とありますが、非常時には自助、共助に頼るところが大であり、公序に頼りすぎない事と障害を持つ私たちにとってはショッキングな内容でした。
行政担当者からは、日ごろから居住地区でのお付き合いや防災訓練に参加する事が大事な事。また、避難場所への避難路は数か所決めておく事など。また、当協会の本部理事からは東日本震災から体験した避難所で役立つグッズの紹介がありました。
安部会長が挨拶をしています。
白崎理事が講演でレスキューシートを広げて説明をしています。
講演会場で皆さんが真剣に講演を聞いています。
その夜は、益田市の奥座敷多田温泉「白辰館」でゆったりと温泉につかり、懇親会では、益田の海・山の幸に舌鼓をうちました。
二日目は、JR津和野駅に移動して、山陰の小京都、津和野の街なみを散策しました。
まずは、駅前でガイドさんから明治初期の津和野百景図で概要の説明を受けましたが、街並みは当時とほとんど変わっていない事に感心しました。やはり見どころは、堀の錦鯉でした。津和野の城下は度重なる大火がありました。城下に河から水を引き込み用水路を施しました。この用水路の水質保全と食糧難の蛋白源のために黒鯉を放流しました。その後津和野が小京都として有名になると見栄えの良い錦鯉としたようです。
また、日本三大稲荷の太鼓谷稲荷神社にお参りして萱の葉くぐりで厄除けをしました。
ガイドさんと津和野の街並み
全員揃って撮影
萱の葉くぐり
今回は、貴婦人の雄姿は見る事は出来ませんでしたが、幕末から明治にかけて著名な人物を配した学問所や森鴎外が勉強した生家、また、「乙女峠」の悲劇なども説明を受けました。
次回は、どこで研修会&交流会があるか楽しみです。
眼科疾患患者・家族学習会(会場:出雲保健所)
12月9日に出雲保健所で、眼科疾患患者・家族学習会が出雲保健所主催で行われました。参加者は患者・家族と行政、関係者、保健師、ボランティアなど15名の参加でした。
主な内容は「福祉制度、サービスについて」と題して、出雲市役所福祉推進課担当者から同行援護やヘルパーの利用についてのお話がありました。
その後、参加のみなさんと一緒に「フライングディスク」というスポーツを体験しました。これは見えている人、見えない人のどなたでもできるスポーツですので、また、機会がありましたらみなさんと一緒にやってみましょう。参加をされた出雲市のS.Fさんから、「フライングディスクを体験する機会があり、フリスビーと言えば、飼い主が広い野原でビューンと飛ばすと、犬がものすごいスピードで追いかける、というイメージでしたが、フライングディスクは、立ち止まったまま数メートル先に置かれている輪っかの中に向かって飛ばします。
説明を聞いた時は、楽勝だわあ、と正直、たかをくくっていましたが、いざやり始めてみると、輪っかの中にはいってくれませんでした。少しの差でそれたり、輪っかに当たるのが精一杯でした。肘の角度?ディスクを手から離す瞬間のタイミング?それとも雑念?でしょうか。自分の頭の中で想像しているとおりに投げることができませんでした。」
という感想をいただきました。
眼科疾患患者・家族学習会(会場:浜田合同庁舎)
2月4日に浜田合同庁舎で、眼科疾患患者・家族学習会・交流会が浜田保健所主催で開催されました。テーマは「障がい者が地域で安全・安心に暮らせるために」(別ページの山陰中央新報記事参照)。
その後に、障がい者差別、バリアフリー、安心安全の取組について、江津市、大田市、益田市、浜田市などの関係機関の現状と課題などのお話がありました。その後の話し合いでは、時間が足りないほどの活発な意見交換会となりました。
夕方からは場所を変えて、JRPS山陰の新年会を8名の参加で行いました。ここでも患者と関係者がともに和気あいあいと情報交換ができ、とても充実した新年会となりました。参加をされた浜田市のS.Nさんから、
「2月4日は大変お疲れ様でした。夜の交流会も楽しく歓談することも出来て、大変嬉しく思いました。これからいろいろ情報を収集して、同じ病気の方達と共有出来ればと思います。この事が、少しずつでも悩んでおられる方へ発信していけるように、これから考えていこうと思っています。山陰中央新報の西部本社の報道部長とも相談して、広めていく方法を考えていこうと思います。よい企画をありがとうございました。」
という感想をいただきました。
以下はこの研修会が新聞記事に掲載された内容です。
障がい者条例の特徴 目の難病患者ら学ぶ
山陰中央新報 平成29年2月23日の記事より(吉川健治)
視野狭窄(しやきょうさく)や視力悪化を招く難病「網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)」の患者らを対象にした学習会がこのほど、浜田市片庭町(かたにわちょう)の県浜田合同庁舎であった。
県西部の患者や行政の担当者ら23人が、松江市で2016年10月に施行された「松江市障がいのある人ない人も共に住みよいまちづくり条例」について学び、暮らしやすい社会づくりに向けて積極的に活動することを確認した。
学習会は、山陰両県の患者や家族らでつくる「山陰網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)協会」(安部利一会長)が県の東部と西部を会場に毎年1回ずつ開催。今回は、浜田、益田、江津の各市などの患者や家族、自治体や社会福祉協議会などの担当職員が参加した。
同協会の矢野健(やの けん)副会長=松江市浜乃木1丁目=が講演で、差別などの事案を調査・審議する委員会を設け、悪質な場合は勧告や公表ができることを盛り込んだ条例の特徴を解説。県内での施行を機に「患者として行政に働き掛けるなど積極的に活動し、日常生活を過ごしやすくしよう」と呼び掛けた。
講演後は、参加者が生活の不便や困り事を語り合い、治療法についての情報を求めるなど意見交換した。
鳥取県と島根県の眼科医会の総会に参加をしました
奥 美和子(おく みわこ)
JRPS山陰の顧問をしていただいています鳥取県眼科医会会長の神鳥(かんどり)先生と、島根県眼科医会会長の清水先生より、眼科医会の総会でJRPS山陰の紹介をしてほしいというお願いがありました。
3月12日に出雲市でありました島根県眼科医会総会には矢野 健副会長と奥美和子が参加をしました。3月26日に米子市でありました鳥取県眼科医会総会には、安部 利一会長と奥美和子で参加をしました。両県ともにたくさんの先生方が出席をしておられ、とても盛大な総会にお呼びいただき大変光栄に思いました。
JRPS山陰の紹介では、会の趣旨や目的、患者の日常生活で困っていること、車の運転や就学・就労についてもお話しました。特に患者が最初に診察を受ける眼科医院で、JRPS山陰のこと、また、同じ病気の者が県内にいることを患者に伝えてほしいというお願いもしました。
神鳥先生と清水先生からは、患者のそれぞれの見え方や生活を理解して、患者に寄り添った診察をしたいといううれしいお言葉もいただき、今後一緒に情報交換をしましょうと言ってくださいました。また、JRPS本部が発行している白黒のカレンダーが、先生方の間でとても好評でした。これをきっかけに、患者にとって主治医の先生が身近な存在であるようにと願っています。
よい機会を与えていただきました神鳥(かんどり)先生、清水(しみず)先生、大変ありがとうございました。