ビジョンパークの説明とサンキューカードの説明
ビジョンパークの説明
ビジョンパークは神戸アイセンター 病院の受付前に存在する公益社団法人NEXTVISIONが運営するイノベーション空間であり、すべての人が気づきを得て成長できる場です。ビジョンパークでは、訪れた人の感情のステージに合わせて様々な空間を用意しています。差し込む光の温もりを感じて静かにただ居座ることで癒される青のヒーリング空間と森の優しさを音で感じる緑のリラクゼーション空間はエントランス左の数段降りたフロアにあります。
ビジョンパークの中央には大きなオープンキッチンがあり、料理はもちろんさまざまなワークショップを通して学びの科学反応が起きる空間です。
向かって右側の小高い空間は言葉を中心に学べるリーディング空間、さまざまな支援機器が利用できる場であり言葉と情報が持つ力を実感できる空間です。
パークのもっとも奥に存在するアクティブ空間には、世界初の光るホールドを設えたボルダリングウォールがそびえ立ち、輝く星空の壁に挑戦する人々の姿は多くの人の心にもう一度挑戦する勇気を与えてくれます。
NEXT VISIONの目標は、視覚障害者のイメージを変え「支えられる側から支える側に」していくことです。そのため空間には挑戦的な段差(バリア)を作ることで感情に合わせて成長ができ、情報は分野という障壁(バリア)を超えてバリアフリーに存在させることで情報障害に陥ることを予防しています。また、地域の支援団体の職員との相談や、外来担当医から連携カードで患者さんと情報がつながる等新しい形の双方向性の高い情報提供を行っています。ビジョンパークは、視覚障害者と健常者が混ざる空間であり失った日常を取り戻す場所です。ビジョンパークで明るい笑顔と元気に触れることで神戸アイセンターは、視覚障害にまつわる社会イメージ革命を目指しています。
サンキューカードとは
黄色いプリペイドカードのような、薄く、手のひらサイズのカードです。おもて面の上部にはサンキューの文字と「お手伝いくださってありがとうございました。」という一文。そして中央部にはisee!運動のロゴマークがあり、その下部に「isee!運動 視覚障害者のホントを見よう」という一文があります。最下部にはカードごとの番号がついています。うら面は、上部にisee!運動を支援してくれている団体や企業名が入っています。中央にはQRコードがあり、それを読み取ると、見えない・見えにくい人へのお手伝いの方法等が掲載されたwebページに繋がります。下部にはNEXTVISIONの連絡先が記載されています。
カードを使用するにあたっての目標・達成したい状態
- 正しいガイドの仕方を視覚障害者とともに一般国民に周知する
- 一人でも多くの就労・就学に困っている視覚障害者が見つかる
使い方について
当事者の方が路上やホームなどでガイドを受けたときに、相手にカードを1枚お渡しします。その際、カードの上部右側に欠けている部分があるのでそれを自身の右手前にくるように持つことで相手に正しい向きでお渡しできます。また、可能であれば、視覚障害者に対してお手伝いや声掛けをしたことがあるかをその方に聞いてください。
カードを受け取った方は、カードの裏面にあるQRコードを読み取ると、ガイドの仕方や声のかけ方がわかるサイトが開かれますので、それを見て正しいガイドの仕方を知ることができます。またカードを10枚集めてNEXT VISIONに送ると素敵なプレゼントがあります。
サンキューカードのお受け取りについて
ビジョンパークにて氏名、電話番号、所属をお伺いのうえ、50枚セットでお渡しします。それぞれのカードには通し番号があり、どなたがどの番号のカードを所持しているか、こちらで把握できるようになっています。基本的には直接の受け渡しとなりますが、遠方の方は所属団体で取りまとめていただければ郵送することもできます。基本的に、サンキューカードは当事者にご利用いただくためにお渡しするものですので、当事者ではない方に、「見本」としてお渡しすることはありませんのでご了承ください。
50枚配り切った場合は、前回と同じ手順でお渡しします。その際に、前回配布していただいた50枚分のうち、「お手伝いをしたことがある」と答えた方が何名ぐらいだったか、お伝えください。
☆詳しくは下記URLまでアクセス下さい。
神戸アイセンター(http://www.kobeeyecenter.jp/)
参加者からの声
神戸アイセンター・ビジョンパークの見学に行ってきました!
鳥取市 女性 K N
みなさんご存知だと思いますが、一昨年神戸アイセンターがオープンしました。神戸アイセンターは、目の病気から研究・治療、臨床応用、リハビリ・就労支援など目に関するトータル的な支援を行う全国初の施設ということで、大変興味があり、是非一度訪れたいと思っていました。
この度、JRPS山陰で、その中の施設、ビジョンパークの見学を計画してくださり、「やったあ!」とばかり、夫と共に参加しました。12月4日(火)島根、鳥取の各地から19名が参加しました。
わたしは、三宮駅からポートライナーで医療センター前駅で降りました。アイセンターまで連絡通路があり、小雨が降っていましたが雨に濡れることもありませんでした。視覚障がい者と健常者がともに使い一緒に時間を過ごすことをコンセプトになっています。施設内は、当然バリアフリーだと思いきや、段差も傾斜もあり、全員白杖を使うことになっていました。なるほど、世の中は、坂あり段差ありの所が多いですものね。中には、くつろげるソファーがあったり、点字本、コントラストのはっきりした本、匂いの出る絵本など数百冊の本が所々に並べてありました。音声の出る調理器具の展示、オトングラスをはじめとした、文字を読み上げる各種機器、車の運転シュミレーションができるものなど。わたしは、ボルダリングにも挑戦しました。光で誘導してくれます。落ちてしりもちをつきましたが、下にはマットが敷いてあり安全でした。
施設の様子や取り組みを説明していただく中で、「isee運動」という運動を知りました。これは、簡単に言うと視覚障がい者への意識を変え、見えない・見えにくい人だけでなく、みんなが暮らしやすい社会を実現したいという考えの運動です。わたしたちが待ちわびていた運動であり、推進していかなければならない運動であると実感しました。そして、そこで発行しておられる「サンキューカード」を注文しました。
各自予定があるのでそこでの解散になったため、参加者で感想を交換できなかったことが残念でしたが、またの機会に共有したいものです。近い将来、山陰はもちろん全国に神戸アイセンターのような施設が開設されることを願ってやみません。
JRPS山陰のメーリングリストの書き込みより
RPS山陰の矢野です。12月初めには雪が降るそうですね。暖かかった、昨日、今日からは信じられないところです。
さて、12月4日(火)には当協会の主なメンバーで神戸市の神戸アイセンター病院のビジョンパークに出かけてきました。当病院は神戸市立病院の眼科関係だけの病院です。勿論、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の高橋先生の本拠地です。2階がプラザになっていて、まずは皆さんに白杖をお持ち下さいとの指示がありました。その前にイヤホン付きのラジオみたいなものを一人ずつもらい案内する人の指示を仰ぎます。その空間は玄関を入るとロービジョン外来に行く前に様々な仕掛けがある事です。沢山あるのですが、まずは、視覚障害のある人が来場するのだから段差のないところかと思いきや色々と段差の段数の違うバリアがありました。説明されるのも全盲の職員さんです。スペースの区切りは1メートルくらいの本棚とかです。本棚には珍しいものでは匂いのする本とかです。私は実際には匂えなくて残念でした。ボルダリングのコーナーではモンキーマジックの岡田さんがアシストしていました。私は早速挑戦し、90度の壁を約4メートル登ったところで岡田さんがそこから降りて下さいと言うので降り始めましたがそこで力尽きて手を離して落下しました。厚さ30センチのマットがあるので安心です。機器のコーナーでは暗所視メガメ・オトングラス・オーカムマイアイなどの体験をしました。ここには各企業の研究の機材もあります。白杖に反応してスポットでその人の頭の上だけ段差をアナウンスするスピーカーや視野の狭い人が車を運転する際のシュミレーションもあり、これはホンダの自動運転の一つのデータ取得だそうです。また、オープンキッチンは目が見えなくても調理を楽しむためだそうでカウンターの奥行が1.2メートルくらいはありましたでしょうか?音声付きの電子レンジグリルや電子ジャーなども便利に使えそうでした。
このように目的の異なる5つの空間では、踏み心地の異なる床材や色調を用いることで、感情にあわせて居心地のいい場所を自分なりに選択することができそうだと実際に体験しました。皆様も機会があればぜひ一度体験されてみてはいかがでしょうか。
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ビジョンパークの入り口付近から見たフロア -
ビジョンパークスタッフの説明を聞いている参加者 -
展示してある暗所視メガネ -
ビジョンパークスタッフから機器の説明を聞いている奥美和子