2018年のごあいさつ

新年あけましておめでとうございます。
今年は戌年。犬にちなみ、外に向けて明るく元気に、私たちの思いや情報を力強く発信していきたいと思います。
干支で“いぬ”を“戌”と書くのは、 12の方角の11番目にあたる戌(いぬ)を覚えやすくするために犬(いぬ)の字を当てはめたとも言われております。
戌の方角は大体西北西~北西の間くらいです。
昔は時刻も十二支で書いていました。 当時は、1日24時間を12の刻で表していたのです。つまり、一刻ごとに2時間。ちなみに戌は19時から21時でした。
少し前置きが長くなりましたが、JRPSは公益社団法人の患者会として三年目に入りました。この間何が変わったのかと考えてみますと、社会やほかの患者会、行政、マスコミからも信頼された会と認識されたことが一番でした。それは、活動の中に高い公益性が求められ、それを必要としている人が多いということです。
そのひとつに、ピアサポート活動があります。病気と宣告された人、就労問題、夫婦、お子さんのこと、家族間等、悩みを抱えた人は全国にたくさんおられます。その方々に、同じ立場の患者だから、心を寄り添わせて、サポートしていくという事業を、今年もさらに充実させてまいります。
2017年度も、「第23回世界網膜の日 in 宮城」にて研究助成金 400万円を3名の先生方に贈呈することが出来ました。
今、日本は、基礎研究者への支援が不十分であることが社会問題として、提起されております。私たちは研究者のすそ野を広げることを第一義として、これまでこうした研究助成を続けてきましたが、その結果、今では研究助成を受けた先生方の多くが、世界のトップランナーとして活躍しておられることには、誇りと自信をもっております。
昨年、大阪で開催された第12回網脈絡膜変性フォーラムでは、臨床試験に向けての準備が着実に進んでいることや、これからは患者の病態によりいくつかの治療法の中から選択できる時代である、といった 内容がとても印象的でした。研究の進歩にも確かな手ごたえを感じるところです。
これからのJRPSとしては、臨床試験、治験に向けて患者の参画がとても大事な部分になろうかと思います。患者の協力なくして研究は前に進みません。どのような形で参画するかしっかりと勉強してまいりましょう。
さらに、QOLの向上にむけては、目覚ましい人工知能の進歩が日常生活用具・補装具等にも活かされていくものと期待できます。JRPSとしても、こうした新しい物への対応力を高めていくことが必要です。乗り遅れないように、お互いに切磋琢磨してまいりましょう。
また、患者会としては、いかなる活動をするにも、原資が必要となります。もうまくサポーター制度も二年目に入りました。広く世の中に、網膜疾患の病気の理解を得るため、9月23日が新たに「網膜の日」として記念日に認定されました。今年は更に社会に広げていくために、会員一人一人が声をあげて、社会への理解を広めていきましょう。
最後にヘレンケラー女史の言葉を紹介します。
世界で最も素晴らしく最も美しいものは、 目で見たり手で触れたりすることはできません。 それは、心で感じなければならないのです。
私は患者として、また患者会の一員として、JRPSの中で、何が出来るのか、何をなすべきかと、改めて考えております。
皆様もヘレンケラー女史のこの言葉をどう感じられるか、一度考えていただけましたら幸いです。きっとこの精神がJRPSを盛り上げていく力となることを信じております。
今年も明るく元気に毎日を過ごしてまいりましょう。

JRPS理事長
金井國利

 

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