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匿名希望
網膜色素変性症と聴覚障害が伴う疾患はアッシャー・シンドローム以外にも幾つかあると言われていますが、実際はどうなのでしょうか。興味のあることでもあり、長い間疑問でしたが、この機会に調べてみることにしました。ただし、満遍なく文献を調べても効率が悪いのでサーチする対象をしぼってから分析してみることにしました。また、ある程度、長期的になると思います。今回は少しでも可能性のある疾患を羅列し、可能性がないのでは?と思われるものを段階的に省き、最終的には客観的にまとめられればと思っています。
サーチ条件は少しでも多くヒットするように複数語尾または、所有格の意味がある「's」を取り払い、専門用語を二重引用符(")で囲みました。囲わないとワード(英単語)がバラバラに含まれた文献までがヒットしてしまうからです。ちなみに症候群名で1番多くヒットするのはもちろん"Usher syndrome"で157,000件でした。昨年の10月にも同じサーチエンジンを使ってサーチしましたが、そのときは23,700件でした。随分増えてきたものです。検索結果はサーチエンジン・日付・時間帯により異なります。検索日(2005/11/08-11/09)
同義語または、同義語として扱われそうなものを除くと少なくなると思いますが、RPに聴覚障害を伴う可能性があるものを並べました。なんらかの方法で偶然、ウェブから拾ったものもあります。ただし、RPと聴覚障害が必ず伴うとは限らないことをあらかじめ、お断りしておきます。あくまでも伴う場合があるという報告や可能性があるものをアップしました。キーワード候補のひとつは聴覚障害ではなく、難聴とし、deafnessの医学用語以外にも難聴の意味がある用語8つを追加し、すべてサーチすることにしました。網膜色素変性症のキーワードも5つでサーチしようとしましたが、すべての疾患をサーチすると大変なので、取りあえず、サーチ対象をハンター症候群とフルラー症候群の2つをサーチすることにしました。その結果、我々患者の世界でなじみ深い"retinitis pigmentosa"(RP)が文献の世界では群を抜いて多く使われていることがわかりました。
そこで、網膜色素変性症のキーワードはRPでサーチすることにしました。難聴のほうもdeafnessが圧倒的に多かったのですが、deafnessも含めて、9つのキーワードでサーチすることにしました。
従って、キーワードは"症候群"+"RP"+複数の"難聴"です。もちろん、サーチしたからと言って、エビデンスのウェブページだけがヒットするわけではありません。そもそも関係のないウェブページもヒットします。しかし、攻略しやすくなったと言えます。詳細なサーチ結果のデータは掲載しませんが、"症候群"+ "deafness"+ "retinitis pigmentosa"のサーチ結果を簡略化した内容は次のようになりました。(なぜか増えてしまった症候群もありますが)
この中で、9種類の難聴のキーワードでもヒットしなかったキーンズ・シャイ症候群と件数が少ないグレーフェ・シェーグレン症候群および、ハルグレン症候群と同義語のアルストレム・ハルグレン症候群をオミットし、残りの11の症候群についてサーチすることにしました。(続く)
(2005年11月13日 記)