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アノニムライター
千葉の全国大会に参加した折、盲導犬と歩いた体験が、とても感動的で有意義でしたので書いてみます。千葉はわたしの住んでいる街からそれほど遠くなく、電車の交通網をよく知っており、個人的には好きな県のひとつです。参加にあたっては前日からの宿泊も考えましたが、当日参加することにしました。でも、駅に着いて視覚障害者であることを実感する出来事がありました。(聴覚障害者かな?それとも単に慌てん坊な性格なのかも?)タクシーを拾い、行き先を告げて到着するもどうも様子が変でした。活気がないのです。フロントで確認すると似たような名称の建物であることがわかりました。仕方なしにまたタクシーを拾おうとするもタクシーがなかなか拾えないので閉口しました。記念式典には間に合いませんでしたが、講演から拝聴ならぬ、PC要約筆記によるスクリーンで文字を拾いました。お昼後のことでした。建物外で食事を済ませて戻るとボランティアさんに行き先を聞かれました。盲導犬の催し物?があることを思い出し、そのときは体験を考えていませんでしたが、一目見たいのでお願いできますか?と尋ねると快く案内してくれました。建物は別館でしたが、盲導犬を見るとまず、自分のイメージとは随分違っているのでビックリしました。わたしは盲導犬とは黒犬とばかり思っていたのです。(実際は黒犬もおりますが)せっかくなので体験してみようと思い直しました。“10分程度で良いのでお願いします。”と告げ、順番を待つ間、協会のひとと盲導犬について自分の持っていた素朴な質問を幾つかしましたが、そのひとときが実に有意義でした。また、自分の持っていた盲導犬に対して、先入観と固定観念があったことを知りました。盲導犬と聴導犬と介助犬の違いとその役割、それぞれのできることできないこと。血統は?申し込み方法は?利用する資格は?手続きその他は?実に多くのことを質問し、学びました。血統のところではサラブレッドとまったく同じというお話にビックリしました。(実は、ダービーの日だったのです。ささやかな馬券は外しましたが)自分のイメージとしては土地というか庭付きの家がないと盲導犬は飼えない。申し込みは何年先になるかわからない抽選待ちというイメージが勝手にあり、これは間違いであると知りました。庭は必ずしも必要ではなく、また、申し込みは先着順だそうです。(その後、あるひとからなおかつ優先順位があると教えられましたが)さて、実際の盲導犬の体験談です。まず、思いのほか、犬が横に揺れるので驚きました。それも慣れると違和感がなくなり、いつしか歩くことができなくなる恐怖感というか表には出さない悲壮な決意を持っていた自分がいかに盲導犬に対して、知識が薄かったか恥ずかしくなると同時に安堵感というか希望が持てたように思います。そういえば、犬と一緒に歩くのも記憶にないくらい久しぶりのことでした。投稿文なのでちょっと理屈っぽいですが、簡単に書けば、楽しく面白かっただけです。実際に利用するとか考えることよりも機会があればまた体験してみたいと思った1日でした。また、同じ不安を抱えている仲間と一緒に体験できたらいいなとも思いました。