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●アルストレム症候群

匿名希望


アルストレム(Alstrom)症候群は1959年にスウェーデンのC.H. Alstromによって、最初に報告された非常にまれで、遺伝的な遺伝障害である。 それ以来、報告されたケースは医学文献において少ない。また、世界的にみても、認められている患者数は極めて少ない。(19人という報告もある)バルデー・ビードル症候群(BBS)と多くの類似点があり、網膜色素変性症、難聴、肥満、および、糖尿病を持っているが、精神的な欠陥、多指症、または性機能低下はまったくない。他の色素性網膜症のように、網膜の損傷は周辺視のロスと対比すると中心視の眼振と早期喪失を起こす。報告例が少ないので断片的に文献を読むと、一般的に、RPは進歩性で聴覚障害は10歳になる前かまたは、思春期までに発症するようだ。進歩的な感覚神経性聴力損失という表現もある。また、感音性難聴以外に神経性難聴の報告例もある。遺伝形式は常染色体劣性遺伝で、種々の症状を伴うことが多い。ざっと拾っただけでも、黒色表皮腫、脊柱側弯症、心不全、肝疾患、肺線維症、腎不全、高脂血症、甲状腺機能不全などの報告がある。なお、糖尿病はtype Uでインスリン過剰血、高トリグリセリド血症によって、特徴付けられている。

※"Alstrom syndrome"のサーチ件数、約25,200 件(サーチ日2006/2/7)

※ウェブでは"Alstrom Hallgren syndrome"のキーワードでヒットするし、わが国で刊行された眼科症候群辞典にも掲載されている。しかし、PubMedのデータベースに存在しないところをみると学術的専門用語としては不適切と判断した。正確なスペリングは"Alstrom-Hallgren syndrome"で、学術的専門用語は"Alstrom syndrome"であるとわかった。従って、アルストレム症候群としてご紹介する。そのほか、"Hallgren syndrome"でもサーチしたが1件しかヒットしなかった。(Usher syndrome type I (USH1)の文献で、それも症候群名が記載されているだけである。)


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