あぁるぴぃ千葉県支部だより32号


■活動報告■

★療育施設見学とスルーネットピンポン

千葉市 佐々木 貞子
 療育センターでスルーネットピンポンを楽しみました。
 9月4日(土)午前9時30分、JR稲毛海岸駅に集合しました。今回は、ボラン ティアとして中学3年生の女子7名(磯辺1中・高浜中)も参加、おかげでいつもよ りちょっと華やかな雰囲気です。
 私は地域の有志と共に、市民福祉活動センターBitという団体で福祉啓発の活動を行 なっています。主に学校に出向いて講演やハンディキャップ体験講座を行なっていま すが、そのご縁で集まってくれた生徒さんたちです。私たちは彼女たちにガイドをし てもらいながら、療育センターまで10分程度の道を歩きました。
 到着後、直接療育センターに集まったメンバーと合流、会員や家族・ボランティア・ ガイドヘルパーさん等、総勢27名で職員の方から療育センターの説明を受けまし た。
 療育センターは千葉市美浜区にあります。昭和56年に開設された障害をもつ人のた めの様々なサービスを提供する複合施設で、診療室・機能訓練室をはじめ、障害児保 育や授産施設等あり、多くの障害をもつ人々が利用しています。特に3階は、余暇活 動のスペースとして会議室や体育室が整備され、スポーツや趣味のサークル活動も盛 んです。また、点訳やリーディング・ボランティアの活動拠点の一つでもあり、「声 の市政だより」もここで録音されています。
 さて、いよいよスルーネットピンポンの体験です。皆は二つの台に分かれて交代でプ レイすることになりました。
 スルーネットピンポンとは、台から数センチ上に張ったネットの下をボールが通るよ うに打ち合います。いわばゴロの卓球で、ボールは転がると音が出るようになってい ます。視覚障害者も車いすの人も、障害をもたない人も一緒に競技できるユニバーサ ルなスポーツです。千葉県スルーネットピンポン協会から審判員2名が参加され、丁 寧な説明と指導を受けました。やり始めると本気になって球を追いかけ、その内に熱 が入り、激しいラリーの応酬もありました。中学生たちも楽しそう。私は時間の経つ のが短く感じられました。


★感想文

高浜中学校3学年女子 YF
 今回、ボランティアに参加できて、目の見えない方々と触れあうことができ、色々 なことを知れて良かったです。スルーネットピンポンは、私達のほうが楽しんでしま うくらいでした。
 このボランティアを通して、たくさんのことを学ぶことができました。また機会が あればお手伝いしたいと思います。ありがとうございました。


★「お手伝いすることはありますか」

磯辺第一中学校3学年女子 SS
 今回私は「JRPS」のイベントに参加させてもらい、学校の総合学習で視覚障害 について調べている私には貴重な体験ができました。
 私はこのイベントでたくさんのことを学びました。人によってガイドの仕方が違う こと、いきなり大きな声を出されると驚いてしまうこと。目が見えていなくても、普 通に生活していること。「目が見えていないと、ほとんど何もできないだろう」と 思っていた私は大間違いでした。家事もできるし、外に出ることだってできます。 「網膜色素変性症」という一種の視覚障害があり、この病気は徐々に進行し、失明に 至ることもある病気です。遺伝子の異常が原因とされていて、現在治療法がないので す。
 このような病気を持ってしまった方々と一緒に行った盲人卓球。ボールの音だけを 聞き、ボールを打つ競技。視覚障害の方たちはボールが見えているんじゃないか思う ほど上手に打っていました。私も目を閉じ、音だけでやってみましたがボールがどこ にあるのかわからずに全く打てませんでした。視覚障害の方々は、耳や手で多くの情 報を得ているんだなと改めて感じました。
 このイベントに参加させてもらい、今まで知らなかったこともわかりました。これ からの生活で生かせるようにしていきたいです。参加させていただき、ありがとうご ざいました。外で視覚障害の方と出会ったら私は、「何かお手伝いすることはありま すか」と尋ねるようにしていきたいです。


★盲人卓球に参加して・・・

磯辺第一中学校3学年女子 ST
 私は9月4日に盲人卓球(STT)に参加させていただきました。始めに盲人卓球 をさせていただく施設まで、目の不自由な方のガイドヘルプをさせていただきまし た。目が見えないと今どこにいるのか、何をしているのかなど、まったくわからない 状態なので、細かく場所や状態を教えるのがとても大変でした。自分がガイドヘルプ される側になったりもしました。その時は、少しの段差や、右左にまがる時なども右 に曲がる、段差があるなどと言われても、まがる時や段差をおりる時はとても怖くて 全然前に進めませんでした。しかし、目の不自由な方々は、それをすいすいと歩いて いくのでとても私にはまねできないと思いました。
 次に施設についてから、エレベーターで3階に行きました。そこには、盲人卓球用 の台が2つある体育館がありました。そして、わざわざ、盲人卓球を教えてくださる 先生も2人いらっしゃいました。ルールは卓球のネットの下にピンポン球をくぐらす ものです。ピンポン球の中には、音が鳴るようなものが入っています。説明を聞いた あと、私たちもやらせていただきました。やってみると、球をまっすぐ打つのが大変 で、初めは球がななめに行っておちてばっかりでした。しかし、だんだんなれてくる と、球をまっすぐ打てるようになりました。目の不自由な方々は、本当に見えている かのように速く球を打ちかえしてくるのでとてもびっくりしました。
 私は、この体験に参加して、目の不自由な方々のことが人より何倍もわかりまし た。そしてもっともっといろんな人達にこのことを知ってもらわないといけないと思 いました。そして、伝えて行こうと思いました。9月4日、体験に参加させていただ いて、本当によかったと思います。


★思いがけない出会い

市原市 石川 隆
 9月4日の療育施設見学とスルーネット・ピンポンに参加しました。稲毛海岸駅か らは、可愛いらしい女子中学3年生の心優しいガイドを受けて、千葉市療育センター まで歩いていきました。
 療育センター内でスルーネット・ピンポンを見ていたとき、ガイドボランティアで 参加していた方に声をかけられました。声をかけてきたガイドボランティアさんは私 のことを知っていました。私ははじめは誰だかわかりませんでしたが、話を聞いてい るうちに、東京に工場があった某鉄鋼会社(いまは千葉に移転)の同じ職場で働いて いた上司とわかり、なんと19年ぶりの再会となりました。
 上司といっても、私はその上司の会社の下請けで、天井クレーンの運転の仕事を7 年くらいしていましたが、34歳のときに天井クレーンから落ちて、2年近く入院し ていました。
 リハビリをしながら4年後に千葉県身体障害者職業訓練校に入学し、そこで簿記2 級の資格を取り、またパソコンを習って、再就職しました。再就職して5年後に、今 度は視力低下と視野狭窄で通勤が困難になり、仕事を辞めました。その後、市原市保 健所が主催した「患者と家族の集い」でJRPSのことを知り、いまに至っていま す。
 そんなこともあって、上司とは事故以来、一度も会うことはなかったのですが、ま さか、こんなところで19年ぶりに昔の上司に会うなんて、ビックリです。上司は数 年前に定年で仕事を辞めて、いまは視覚障害者のガイドボランティアをやっているそ うです。
 佐々木さんが企画をしていただいた療育施設見学とスルーネット・ピンポンに、思 いがけない出会いがありました。ありがとうございました。


★秋の一日をみんなで歩こう会

市原市 広瀬 富美子
 あいにくの雨の中、「みんなで歩こう会」に、16名(男性7名、女性9名)も参 加して頂きました。
 谷津干潟の散策はあきらめ、津田沼駅前のファミリーレストランで、食事をしなが ら、2時間ほど語らいました。携帯用拡大器を見せて頂いたり、楽しい自己紹介で盛 り上がりました。
 谷津干潟は、とても素敵な場所とのことですので、また計画して頂きたいと思いま す。
 雨の中、集まって頂いた皆様、ありがとうございました。


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