あぁるぴぃJRPSちば会報130号


■ 活動報告
★第16回ダブルレインボー音楽会のご報告
担当 鈴木 智子
 5月8日(土)、初夏を思わせる陽気となったこの日、無事に第16回ダブルレインボー音楽会が行われました。待望の2年ぶりの開催となります。
 当日、出演者もスタッフもコロナ状況下での開催に少々緊張をしていたように思いますが、それでもリハーサルを経て本番を迎えていくにつれ、一心に自身の表現に向き合い楽しむ出演者の姿と、それを支えるスタッフの熱意が会場に戻っていました。お客さまのいない会場は寂しくもありましたが、出演者の熱いエネルギーで満たされていたように感じました。
 このような状況にも関わらずご出演をいただいた皆さま、運営にご尽力いただいた皆さまに改めまして心から感謝申し上げます。
 今回初の試みとして音楽会の動画配信をいたします。下記リンクのページへアクセスしていただき、ごゆっくり音楽会をお楽しみください。

■第16回ダブルレインボー音楽会完全版
(2021年5月8日 千葉市美浜文化ホール)
https://www.youtube.com/watch?v=cBObkHgmWcA

■第16回ダブルレインボー音楽会 第2部より抜粋
(視覚情報サポートラジオの愉快な仲間達、鈴木智子、プリン・ハート出演収録)
https://youtu.be/XXaYIGmoi5w
※こちらは完全版の中で、音量が小さくなってしまった3組を抜粋して収録したものです。

 なお、今回の音楽会も、赤い羽根共同募金の助成により開催されました。募金にご協力いただいた皆さまに感謝申し上げます。
 そして次回ダブルレインボー音楽会の開催日がすでに決定しています。2022年4月30日(土)、会場は例年同様に千葉市美浜文化ホールです。来年こそは会場でお会いできますことを切に願っております。

★第16回ダブルレインボー音楽会に初出演しました
西田 舞
 昨年7月末JRPSに入会、音楽会に初参加させていただきました。ピアノは10年以上も前にレッスンも辞めており、その間に膠原病(こうげんびょう)の関節リウマチも発症し、指や手首がステロイド注射の後遺症で動きが錆び付いてしまい、もう二度と人前でまともに弾く事はできないだろうと思っていたので出演は迷いましたが、練習を独学でも再開することで、RPの進行の不安や苛立ちからひとときでも逃れることができるかもしれないと考えて初参加を申込みました。
 4月1日に、視野が狭くてキッチン下部の引出しにつまずき転倒、ペダリングに大切な右足の指を骨折。暫くは痛くて靴も履けず練習も身が入らず、幾度も弱気になりました。独学後、10年以上経過してのホール、極度の緊張感で身体中シップだらけの満身創痍状態でしたが、止まらずに何とか弾き終えホッとしました。
 演奏中、雑念に幾度もとらわれそうになりながらも、集中力を鍵盤に戻すのが精一杯で、よく見えてない右手が思うように動かず悔いが残りましたが、私のつたない演奏はともかく、皆さまの完成度の高い演奏には大変に惹きつけられました。
 皆さまが見えていない、あるいは見えにくいなかで、そんなことを感じさせないくらいの素晴らしい演奏と努力に深い感銘を受けました。付き添いしてくれた主人も「皆さん凄くハイレベルだ!」と驚いておりました。通常よりも遥かにご苦労や練習時間が強いられると思われるのに、そんな事を微塵も感じさせない皆さまの前向きな明るい笑顔と素晴らしい演奏の音色に酔いしれました。私も現在、変性進行中で視野が中心10度を割り込み、いつまでピアノを続けることができるか不明ですが、可能な限りお仲間に加えていただきたく今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
 担当の皆さま、スタッフの皆さま、素晴らしい司会をして下さった鈴木美樹様、ご出演されたお仲間の皆さまに対して心より感謝と御礼を申し上げます。

★第16回ダブルレインボー音楽会に出演して
塚本 康二(こうじ)
 ダブルレインボー音楽会では、尺八を演奏させていただきました。孫がいる62歳のじぃじぃです。眼は緑内障で中心暗点障害です。
 まず、第一声として失敗はあったものの、とりあえずなんとか終了しホッとしております。音楽会開催にあたり、コロナ禍での数々の感染防止対策のもと開催に向け、ご尽力くださった運営スタッフの皆さまに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
 千葉市がまん延防止等重点措置区域に指定され、今年ももしかしたら中止かなと半分覚悟していただけに、音楽会を通して知りあった仲間と再会でき、天気も快晴で気分も上々、喜びひとしおでした。これで、大勢の観客がいて打ち上げで美酒を浴びれれば最高でしたが…。
 さて、私がダブルレインボー音楽会に出会ったのは5年前のことです。視覚障害者の就労を支援しているNPO法人タートルで知りあった、JRPS会員のUさんに誘われて観させてもらったのが最初です。そのときに受けた感動が引き金になって、それ以降毎年参加してます。歌唱、ピアノ、ギター、ハープ、コカリナ、アルトサックスなど、皆さまの多種多彩な素晴らしい演奏を目の前にして、とても羨ましい限りで、自分も何か楽器を趣味に演奏できたならどんなに楽しいだろうなと感じました。
 それで以前より、なんともいえない音色に興味があった尺八を、この際始めてみようと決心しました。さっそくインターネットでいろいろと検索し、ようやく指導してくださる先生を紹介してもらい、尺八も購入して日々の練習を開始し、現在で4年半が経過しました。
 音楽会には2年前に初出演させていただき、今回で2回目となりました。まだまだ未熟で上級者のように重みのある低音から、繊細な高音まで安定した音色をだせるようになるには、まだ暫く時間がかかりそうですが「好きこそものの上手なれ」を信じて続けていきます。

★ミニミニ交流サロンのご報告

◆「千葉サロン」4月のご報告
千葉サロン担当 大野 真知子
 3月にコロナ緊急事態宣言が解除されましたので、4月9日(金)4ヶ月ぶりに会場での交流会を開催しました。女性5名、ヘルパーさん2名が参加しました。
 今日は、お一人の方から「アイフォンのボイスオーバーの使い方を知りたい」というご要望がありましたので、早速その話題に入るつもりでした。ただ自己紹介の際に、お一人の方が「数日前に足の小指を骨折したけれど、どうにか腫れがひいてくれたので今日参加できました」と驚きの発言。詳しい話を伺うと、システムキッチンの下の引き出しを出していたのに気づかず、足の小指を思いっきりぶつけてしまったそうです。それを聞いて皆さま、それぞれに思い当たる痛い経験が頭に浮かんだようです。
 開けっ放しの電子レンジの扉に頭をぶつけたこと、床に落とした物を拾おうと手を出した途端、開いていた引き出しにおでこをぶつけたこと、街でガラスのしきりに振り向きざまに鼻をぶつけたことなど次から次と話されます。視力が徐々に低下していき、視野も徐々に狭くなり、夜盲をともなう網膜色素変性症をもつ私たちは、どうしても現在の眼の状態を自覚しづらく、以前にあった視力や視野で行動してしまいがちなので、十分気をつけなければいけないという結論になり、工夫も少し伺えました。
 それならば、調理をするときになにに気をつけるか、音楽を続けるには点字楽譜が必要か、服装やマスクを選ぶときに色や柄に挑戦してみたいなど、いろいろに話が飛び交いました。今日の話題にしていたはずのアイフォンのことも忘れて、すっかり女子会モードになってしまいました。アイフォンはじっくりまたの機会にいたしましょう。久しぶりのおしゃべりに皆さま満足されたようでした。

◆「千葉サロン」5月のご報告
千葉サロン担当 大野 真知子
 5月14日(金)、コロナ感染拡大のせいでしょうか、参加は女性2名、ヘルパーさん1名と少しさびしい会となりました。
 まずは5月8日に行われたダブルレインボー音楽会の話に。今回は、無観客での開催でしたので様子がわかりません。すばらしい演奏を味わうためにも、ユーチューブでの配信を待つばかりと口々に言われてました。 
 その後は、季節の食べ物や身近な行楽地の話になりましたが、どうしても最後にはコロナ禍の存在が邪魔をして話が終わってしまいます。千葉県にまん延防止等重点措置が延期されたからでしょうか。ほんとうに早くコロナが収まって食べ歩きをしたり、温泉巡りをしたいものです。
 ただ最近はなかなか人と会えない日々、思い切りおしゃべりできたことを感謝して解散となりました。

◆「柏サロン」4月のご報告
柏サロン担当 小川 博康
 緊急事態宣言が発出されたため1月〜3月の柏サロンは中止していたので、4月11日(日)の開催は4ヶ月ぶりとなりました。今回は当事者8名、ヘルパーさん3名の11名の参加となりました。
 皆さん常連の参加者で、久しぶりの交流サロンということもあり話題は広範におよびました。スーパーでの買い物で「目が悪くなった」と実感された方がいました。白杖をいつから使うのがよいかという議論がありました。いまはいろんな種類の白杖があり、簡易型で目が悪いことを周囲に知らせるのが主目的の白杖もあるということです。まだ視力の残っている人が、いつから白杖を使うかはそれぞれの事情があるようです。
 コロナ対策もあり、同行援護者に買い物を頼むこと(本人は同行しない)もできるようになったが、派遣事業者の中にはその制度をまだ認知していないところもあるようです。障害者の鉄道運賃の割引について、交通系のICカードを使って乗車し下車駅で精算する人や、同行者と二人分の子ども用の乗車券を買う人もいます。鉄道会社によって一人でも割り引いてくれるところもあるし、障害者手帳の等級によっても対応が違うなど非常に複雑なようです。参加者から、新京成の駅では障害者用の乗車券を買える券売機があり、乗車券を買うときにちょっと癒やされる画面になるとの情報もありました。
 視覚障害者が、銀行のATMをどのように使いこなすかの話題もでました。音声で確認する方法が紹介されましたが、ATMで送金手続きをするのは難しく、最後は銀行員に助けてもらう必要があるようです。100円ショップで買える便利グッズの紹介もありました。カラビナのついたフックで、腰に付けておけば両手を使いたいときに白杖をちょっと引っかけておくことができます。しっかりと丈夫にできているのでお買い得かもしれません。私は帰りに100円ショップで買いました。
 電話、スマホ、メールなどを使った犯罪や詐欺が増えているので、注意が必要との話もでました。もちろん、コロナウイルスの話やワクチン接種の話もでました。メールなどでもいろんな情報が飛び交っているが、冷静な判断が必要との指摘もありました。バリアフリー上映会や旅行の話などもでて、あっという間の2時間でした。

◆「柏サロン」5月のご報告
柏サロン担当 小川 博康
 5月23日(日)ミニミニ交流サロン柏(柏サロン)は、久しぶりに太陽が顔を出してくれました。今回は当事者5名、ヘルパーさん1名、ボランティアさん1名の計7名の参加でした。
 参加者は全員お互いに見知った人たちだったので、最近の目の具合などは省略してトピックスを話しました。無観客でしたが、5月8日に2年ぶりに開催されたダブルレインボー音楽会の話になりました。すでにYou tubeで視聴した人もいるようでした。来年は、大勢の観客の前で開催できる音楽会にしたいものです。先日のオンライン交流サロンで老齢年金と障害年金の話がでましたが、そのときの参加者が今回の柏サロンにも参加していたこともあり話題になりました。ちょうど見直しができる年齢にさしかかっている人もいて関心があるようでした。老齢年金の場合には所得税など税金がかかること、一方の障害年金では、人により毎年診断書を提出して更新の手続きが必要で、診断書の費用や手続きの手間ひまなどを考えると、どちらが有利かはそれぞれ個人によって違うようです。
 時節柄、当然のようにコロナワクチン接種の話題になりました。自治体によって接種時期や予約の方法などが違うようです。65歳以上の高齢者で、すでにワクチン接種の予約が済み、6月中に2回の接種が完了する予定の人が2名いました。接種後、発熱する人が多いと聞いていますが、2日から3日で回復するようです。早く接種したいものです。
 悪質な詐欺メール、SMSなどが最近増えているといわれていて、参加者のいろいろな体験談の紹介がありました。高齢の視覚障害者のなかには携帯も持っていない、パソコンも使わない人もまだいるが、スマホやパソコンを使うことで視覚障害者のQOLは向上するので、積極的に使ったほうが良いという話もありました。
 話題はいろいろとでましたが、考えてみると目の病気の話は今回でず、たまにはそういうことがあっても良いだろうと思いました。気が付けばあっという間の2時間でした。柏サロンが終わり、パレット柏を出ると初夏を思わせるようなさわやかな青空が広がっていました。

★オンライン交流サロンのご報告(4月)
オンライン交流サロン担当 渡辺 友資枝
 4月17日に開催しましたオンライン交流サロンは女子会。女子というよりは熟女といったほうがふさわしい方7名の参加がありました。
 まず、参加された7名のうち2名の方が経験された突発性緑内障発作の話になりました。突然、強い頭痛と吐き気に襲われ、急激な視力低下が起きるという怖い症状です。千葉大でも一年に一例くらいの珍しい症例だそうですが、今回は2名の方からじっくりお話を聴くことができました。緊急搬送時の処置やその後の治療の経過に加え、コロナ禍の中での緊急搬送、手術中に交わされた先生方の話など、経験者ならではの興味深いお話でした。
 次に、話題は5月8日に開催される第16回ダブルレインボー音楽会へ。出演される方のピアノ生演奏といううれしいおまけつきでした。そして、衣装の話になったのは女子会ならではのことでしょう。当日会場で美しい姿とともに素晴らしい生演奏を聴きたいところですが、今回はコロナ感染防止のため、会場での観覧はできません。後日You Tubeの動画配信をお楽しみに。
 今回は、熟女たちのおしゃべりに花が咲いた2時間でした。

オンライン交流サロンのご報告(5月)
オンライン交流サロン担当 川野 義一
 5月15日(土)にオンライン交流サロンを開催しました。初参加の方はいらっしゃいませんでしたが、男子会ということで男性6人の見知ったメンバーでの開催となりました。
 それぞれ挨拶を済ませ、一つ目のテーマである老齢厚生年金と障害年金の切り替え(選択)の話になりました。このたぐいのものは複雑で難しいですね。年金の話題がでるのは皆さま高齢になってきていて、コロナワクチン接種の話にかわってしまい、ある地域では障害者手帳を持っていると最優先で接種を受けることができるそうで、すでにかかりつけ医で2回分の予約を済ませた人もいらっしゃいました。
 次に二つ目のテーマとして趣味についての話題になりました。趣味のテーマをだしてくださった人は数十年前小学生のとき、まだ少年漫画雑誌が40円だったころに、駄菓子屋で買った30円のプラモデルを作り始め、最近見えなくなる直前まで作り続けていたとのことです。完成品を自宅のショーケースに入れて飾っているものを、iPhoneのカメラを向けて紹介をしてくださいました。天井から吊り下げている戦闘機・旅客機・戦艦・アニメや映画系のものなど数百あり、まだ手をつけていないものも多くあるとのことです。私はほとんど見えていないのでプラモデルを見ることはかないませんでしたが、見えている人の会話を聞いているだけでワクワクしていました。それから、いままで使ってきたカメラ、特に子供のころから持っていた珍しいカメラの紹介もありました。
その後、皆さまの趣味の話に移り、アマチュア無線・野菜作り・登山・釣りや投網・カメラなど、いろんな話の中でベーゴマの話題になったときには一層盛り上がり、皆さまは男の子に戻っていたような感じでした。
今回の趣味に関しても時間が足りなくなり、タイムオーバーでサロンの終了を迎えてしまいました。参加していただいた方お疲れ様でした。




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