あぁるぴぃJRPSちば会報148号
■ 活動報告
★第19回ダブルレインボー音楽会の総括と御礼 5月6日(土)
5月6日、当日は天候にも恵まれ、魅力あふれる総勢19組のアーティストが、次々と素晴らしい演奏等繰り広げ、会場は拍手の渦の中、笑顔いっぱいの、感動のステージとなりました。
会場には過去最高の来場者数、252名の方々が集まりました。会場に鳴り響いた拍手の一つ一つの音が、この日の感動の空間を作り出していました。
昨年に引き続き設置した音響モニターシステムは、会場の四隅にまで音を均一に響かせ、どの座席にいても、出演者の演奏を間近に感じさせるような臨場感を演出することができました。
今年の募金総額は、昨年よりも多い、189,936円でした。内訳は、赤い羽募金:35,426円、もうまく募金:154,510円です。
なお、今年は出演組数が多かったり、バンド出演が4組もあるなど、転換準備等に時間を要したため、予定の時間より遅く終演してしまいました。また、開演直後から満席状況となり、第二部中盤まで座席に座れないお客様が出てしまったことなどが大きな反省点となっています。ご来場の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。
公演時間や出演組数などを見直すことと、会場変更(現在は千葉市生涯学習センターホール・300席に変更することを計画している)をすることで、次回はしっかりと改善する所存です。課題は残りましたが、また来年、素晴らしい音楽祭を開催するため、これら課題を生かした運営をしっかりと行って参ります。
今年もたくさんのご支援、ご協力をいただきまして、誠にありがとうございました。ぜひまた来年、多くの皆様にお越しいただきたく、ご来場、心よりお待ち申し上
げます。
ダブルレインボー音楽会 運営スタッフ一同
★ミニミニ交流サロンのご報告
◆「千葉サロン」4月のご報告
担当 大野
4月12日(金)は、女性5名、ヘルパーさん2名の会となりました。何度か参加された方でしたので、皆さんの近況報告や、元気を保つためにしている事などの話になりました。そのためにサプリメントを服用している方も多く、今話題になっているべに麹の話になりましたが、薬ではないとはいえ、よく調べて服用せねばいけませんね。その後は5月6日(月)のダブルレインボー音楽会、6月23日(日)の総会&医療講演会のお知らせをしました。
お昼も近くなりランチの話になりました。あいにく霧雨が降っていたのですが皆さん千葉公園の桜並木の散策に意欲的で、満開の桜を観賞しながら、池のほとりのハーモニーカフェに落ち着きました。テラスのパラソルの下で、思い思いのランチを食べながら食の話題で楽しみました。池からは若い人達が楽しそうにボートをこいでいる音と声が聴こえてきます。やはり春は嬉しい季節です!
◆「千葉サロン」5月のご報告
担当 大野
5月12日(日)曜日を変えて日曜日に千葉サロンを開催してみたのですが、ゴールデンウィーク後のせいもあり、また5月6日にJRPSちばの「ダブルレインボー音楽会」が終わったばかりのせいか、当事者女性3名、ご家族の方1名、ヘルパーさん2名の計6名の会となりました。
5月に入って太陽の陽射しが強くなってまぶしさが増してつらいというひとことから皆さんの眼の状態の話になりました。その中でお一人の次のような発言がありました。「最近になって、お風呂に入っている時に限るのだけど、お風呂の中の様子(色や形)が見える時がある」というのです。ご本人も「ほんの短い時間だけれど、不思議」とおっしゃってました。お風呂でしか起きないということから、3人の結論は、「お風呂は血行が良くなるといいますから、血行が良くなることは視力に良い効果があるのかもしれません。」ということに。
また今回はご家族の方から嬉しい言葉をいただきました。当事者のご本人がお医者様から、色変と宣告されて絶望感と不安から落ち込んでいたけれど、JRPSに入会して、皆さんが悩みを抱えながらも元気に日常を過ごしているのを見て「どうにかやっていけるかも」と、家族で前向きに過ごし始めているとのことです。その後はたわいのないおしゃべりでお昼の時間を迎えました。
次回6月の千葉サロンも曜日を変えて日曜日に開催します。6月16日(日)となります。ご参加お待ちしています
◆「柏サロン」4月のご報告
担当 若松
4月14日の日曜日に開催された柏サロンについて、報告させていただきます。
今回は17名の参加がありました。内訳は、当事者男性7名、女性6名、ヘルパーさん3名、家族の方1名でした。
今月は5年ぶりに筑波から参加された方がおられたので各自に目の状況も話していただきました。今は全く見えなくなりましたが、35年前に網膜色素変性症と診断され、担当の先生から「病名は周りに言わない方が良い」と言われ会社や家族にも一切言わずに頑張り通しました。病気が進行する中、見えるふりをして頑張り抜きましたが、さすがにほとんど見えなくなって、初めてご主人に真実を聞いてもらったと話された方がおりました。
半世紀ほど前にはなりますが結婚や出産はしない方が良いと言われた方もおられたようです。今ではありえない話ですが驚かされました。
市町村から提供されるタクシー券につきましては病院に通う時しか使えないのかなという話も出てタクシー券の利用方法について話題になりました。
今回初めて会報誌のみんなの広場に投稿した話や、ガイドヘルパーさんのおかげで印象に残っている場所へ再び旅をしたりし、新しい所への旅の楽しみができたと話される方がおられました。また昔の知り合いに柏サロンで再び会えて喜んでいただいた方もおられました。
近々のイベントとしては、5月6日のダブルレインボー音楽会の話やその後の総会及び医療講演会の話も出ました。ダブルレインボー音楽会でピアノを弾かれる方もいらして、「宣伝が行き届いておりプレッシャーがかかります」と話されておられました。また11月に行われる地元チーム柏主催の生バンドでのカラオケ大会開催の話も出ました。
柏サロンにつきましては毎月日曜日の開催で参加しにくいとの意見も出ていたので、5月になったら平日の午後に1時間ほどオンラインでの柏サロン交流会をやってみようかなとの話もさせていただきました。
◆「柏サロン」5月のご報告
担当 小川
5月12日(日)の参加者は15名(当事者11名、ご家族1名、ガイドヘルパーさん3名)でした。
当日は母の日で花屋さんの店先がいつもより花があふれているように感じました。翌日は雨の予報で、当日も曇り空でしたが暑くもなく快適な気温でした。
今回初めて参加される人はありませんでしたので、各自の目の状態についての説明は省略し、近況とゴールデンウィークをどのように過ごされたのかお聞きしました。旅行をした人、久しぶりに孫と会って楽しい時を過ごした人、庭の野菜作りに励んだ人、さまざまでしたが、どこかに出かけるでもなくいつもと同じように過ごしていた人が一番多かったように思います。
その後は今回の柏サロン参加者のうち7名がダブルレインボー音楽会に行ってきたということもあり、その話がおおいに盛り上がりました。具体的なことは省略させて頂きますが、会の進行、運営、内容について多くの批判がありました。担当事務局およびJRPSちばとしてそれらの批判を真摯に受け止め、次回以降の音楽会に役立てることができればと思います。その後は各自の個別の話になり、最後に6月の定期総会と医療講演会の案内をさせていただきお開きとなりました。
次回は6月16日(日)の予定です。すでに初参加の3組(同伴者含めて5名)の参加申し込みが有ります。
★オンライン交流サロンのご報告(4月)
担当 渡辺
4月20日のサロンはブラインドコミュニケーター石井健介さんをゲストにお招きした。
参加者は21名。
石井健介さんは2016年4月のある日突然、「多発性硬化症」という病のために視力を失う。入院した夜、病院の個室で不安と恐怖のため、布団をかぶり、膝を抱いて、子供のように泣いた。SNSのたくさんの心配や応援のメッセージ、多くの友人、「あなたはそこにいてくれるだけでいい」という妻、「笑っているパパが好き」という幼い娘と息子が、石井さんを不安と絶望の底から少しずつ浮上させた。自己の内面との深い対話の中、最後に見つけたのは「愛するということ、愛されるということ」。これはみえなくなっても変わることはない。人をありのまま受け入れ、自分をありのままさらけだして、みんなと楽しく生きていきたい。好きなおしゃれもあきらめない。
石井さんは、白杖での歩行やICTの訓練を受け、視力を失ってから数か月後には一人
で外を歩き、2年後には職を得て、社会復帰を果たす。石井さんにとって、「障害者手帳」
は割引を受けられる「割引券」、「白杖」は自由な行動を助けてくれる「魔法の杖」。
見える人の気持ちも見えない人の気持ちもわかる石井さんは、ブラインドコミュニケーターとして、2つの世界をつなぐ活動をする。昨年10月から今年3月まで配信したポッドキャスト番組「見えない私の聞けば見えてくるラジオ」(シーズン1)はポッドキャストの大きな賞を受賞した。映画の副音声の作成にも携わる。SNSやワークショップ、講演を通じて、発信も続けている。
社会の中の不便や不条理に対して、厳しい口調で「合理的配慮」を要求するのではなく、
穏やかに自分の状況を説明し、理解してもらい、助けを求める。時に、ブラインドジョークを交えて。それが石井健介流だ。障害を持つ友人も多いが、石井さんは、一人で軽やかにしなやかに自然に健常者の世界に入っていく。視覚障害を持つ石井さんが関わることにより、人々の言葉で伝えるスキルが向上し、お互いの理解が進み、コミュニティのクオリティが上がる。石井流の共生社会実現だ。
参加者からは多くの共感や「話が聞けてよかった」という声が上がった。「自分はどれ
だけ小さなところにいたのだろう」という声もあった。わたしは新しい時代の新しい障害者の出現を感じた。参加者の一人がいった。「もはや『石井健介』というブランド」同感である。
気がつけば、予定を30分も過ぎ、夜10時30分にサロンはお開きとなった。
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