あぁるぴぃJRPSちば会報150号
■ 活動報告
★「第19回アイフェスタinちば2024」のご報告
アイフェスタinちば実行委員会 渡邊
9月14日は、真夏のような暑い一日でしたが、昨年よりも多い234名の来場者の方を迎え、無事に第19回となる「アイフェスタinちば」を開催することができました。
今年は、昨年に比べ、開会当初は来場者が少なかったように感じられましたが、徐々にその数も増え、4階のメイン会場からは、にぎやかな声が聞こえてくるようになりました。明るい廊下にでて、盲導犬と体験歩行をする方や遮光レンズを試している方もいらっしゃいました。
2階の会場では、今年初めて3つのセミナーと交流サロンを開催しました。どれも内容の濃い充実した内容でしたが、広報不足のためか、メイン会場から離れていたためか、参加者は予想より少なかったのが、残念でした。
末尾になりましたが、出展いただいた企業、団体の皆さま、ご来場いただいた皆さま、朝8時からお集まりいただき、会場設営から、受付、会場案内、後片付けまで長時間お手伝いいただいたボランティアの皆さま、最寄駅から会場までの案内に立っていただいたスーパーライブのボランティアの皆さまに心より感謝申しあげます。
(アイフェスタこぼれ話)
今年のアイフェスタで、来場者の方に大変喜ばれたことがありました。
会員のお一人が手作りの白杖入れを寄付してくださったのです。この白杖入れは無地の布と柄物の布を手縫いでていねいに縫い合わせて作られたものです。青系にピンク系、緑系、紫系・・・と色とりどりのものが80枚以上ありましたので、受付で来場者の方にお好みのものを選んでいただき、プレゼントしました。大変好評で、寄付していただいた白杖入れはすべてなくなりました。
★ミニミニ交流サロン
◆「千葉サロン」8月のご報告
担当 大野
8月9日(金)は当事者女性2名、男性1名、ボランティアさん1名、ヘルパーさん2名の計6名の会でした。
お一人の方は視力が低下してきたことで数年前に転職され、障碍者雇用の社員として通勤されているとのことです。仕事の内容やサイクルは順調に来ているけれど、最近視力の低下が進んでいるそうで、色々悩むところもあるようでした。会社にパソコンの音声ソフトを依頼したり、今は以前より不安を感じる通勤経路や日常の外出経路を歩行訓練福祉サービスを申請して歩行訓練しているそうです。また現在、同行援護支援サービスも申請中とのことでした。
その方のとても前むきなお話に、私達も知恵を出し合いました。福祉サービスは自治体で全く違うので障害福祉課に何でも聞いた方が良いこと、食事の仕方のヒントなど。最後に家族との関係の話になりました。9月開催のアイフェスタに家族の方と一緒に行き、障碍者の生活を一緒に理解していきたいと言われていました。私達当事者にとって、家族との関係はとても大事な問題です。少し長く家族との生活を経験してきた先輩として、失敗談や、感じたことなどをおしゃべりしましたが、お役にたったなら嬉しいですね。
◆「千葉サロン」9月のご報告
担当 大野
9月6日(金)は夏の陽ざしの強さが戻った日になりました。参加者は女性3名、ボランティアさん1名、ヘルパーさん3名の計7名でした。参加のお二人は昨年から千葉サロンに参加し始めた方でしたので、この1年の感想をうかがいました。
交流会で福祉に関する情報を得られたこと、また見えにくくなった仲間の生活の工夫を聞いて自分の毎日の生活にもヒントをもらえたことなどでしたが、なによりも良かったのは、たわいのないおしゃべりで元気がでたことだそうです。お一人の方はだいぶ視野が狭くなって白杖は持ち始めたものの、階段が怖くて足が出ない状態だったそうですが、皆さんが歩行訓練を受けていることを聞き、早速福祉サービスを受けた結果、ご家族にも褒められるほど、スムーズに歩けるようになったそうです。やはり歩行訓練士さんの人数がもう少し増えてくれたらと願うところですね。
その後は、9月14日開催の「アイフェスタinちば」の話に。皆さんそれぞれに楽しみにしていらっしゃるようです。良い収穫があるといいですね。
次回の千葉サロンは10月12日(土)を予定しています。ご参加お待ちしています。
◆「柏サロン」8月のご報告
担当 小川
8月11日(日)はお盆の時期ということもあり、常連の何人かは不参加でしたが17名の参加者がありました。(当事者12名、家族1名、ガイドヘルパーさん4名)
今回はまずJRPSの直近の行事予定について案内させてもらいました。アイフェスタ、本部の設立30周年記念行事、バス旅行等です。カレンダー注文や会報への投稿の案内をしました。初めての参加者はいなかったので、各自の目の症状の話はやめて最近のトピックスについて話してもらいました。様々な話題が出ました。主な話題は以下のようなものでした。
・難病認定の手続きや診断書作成料金の値上がりについて
・旅行の話
・千葉市の福祉バス「太陽号」が一泊旅行でも使えるという話
・最近見つけた美味しいレストランの話
・コロナに感染して回復までに長い時間がかかってしまった話
・これから予定している入院治療についての話
・新しい福祉機器「読むべえ」についての紹介
なお、柏サロンスタート時から参加されている方が引っ越しすることになり「毎月楽しみにしていたが今回が最後の柏サロンになります」というちょっとさびしい話もありました。
あっという間に2時間が経過し、いつものとおり中華でランチとなりました。
★「柏サロン」9月のご報告
担当 山崎
9月15日(日)の参加者は、当事者13名、ご家族1名、ガイドヘルパーさん2名、ボランティアさん1名(計17名)となりました。
今回は、内16名がお昼からホテルのランチバイキングに事前予約済みで開催されました。
前日に開催されたアイフェスタとスーパーライブが話題の中心で、半分以上の方がアイフェスタに参加されていました。物販で体重計や体温計を買った方や、iPhoneの講習会を聞いて勉強になったことや「もう少し○○した方がいい」などの残念な点もたくさん上がっていました。
スーパーライブへの意見では、バンドがほとんどなくクラシックやアコースティックもの(ほとんどピアノ関連なので)で、ダブルレインボー音楽会の方がバンドが多くて、イメージが逆転しているなどがありました。
スーパーライブには、数名しか入場されていませんでしたが、アイフェスタに参加するために白杖を持って武蔵野線に乗っていたら、「もしかしてスーパーライブに行くのでしょうか」と聞かれた。同日同会場で開催されているアイフェスタに行くと言ったところ、知らないと言われましたが一緒に会場まで連れてきてもらって助かった。(健常者の方)ただ帰りは一人だったので、検見川浜駅のエレベーターが途中までしかなく、手間取り電車を乗り過ごしたり、武蔵野線の乗り換えが難しかったとおっしゃっていた方がいらっしゃいました。
また別の方は武蔵野線に乗って検見川浜駅への乗り換え駅の南船橋を乗り過ごして、舞浜駅で気づき、一瞬、アイフェスタを止めて、ディズニーランドに行こうかと迷ったけれど、戻って参加しましたとおっしゃっていました。
そのほかは、障害者Suicaの2枚について、二人いるときだけ使用可能といわれたが、一人でも使用可能とHPに書かれている鉄道会社もあるなどの情報交換が行なわれました。
また、今後のJRPSちばの行事の「JRPS創立30周年記念フォーラム」と「バスツアーの牛久シャトー」の説明をしました。
いつも柏サロンに参加されている方にご不幸がありましたので、ご冥福をお祈り申し上げます
次回の柏サロンは10月13日(日)です。柏サロンは同じ病気の仲間や視覚障害でお困りの皆さまなどの参加をお待ちしております。
★オンライン交流サロンのご報告(8月)
担当 渡辺
8月17日は、日本ブラインドサッカー協会(JBFA)の岡本さんをお招きし、2年前から始まった同行援護サービスについてお話を伺いました。このサービスは、スマホのアプリを利用してガイドヘルパーさんと利用者が効率よくマッチングするという新しい試みです。
参加者は14名。すでに同行援護を利用している人もこれから利用しようという人もいました。中には、JBFAの同行援護を利用しているという人もいました。また、ガイドヘルパー養成事業をしている方も参加されました。スマホのマッチングアプリを利用した同行援護のサービスは、最近、いくつかの事業所で始まったばかり。これから広く普及するとみられる注目のサービスだけに興味津々でお話を伺いました。
岡本さんは「そもそも同行援護とは何か」から話をはじめ、JBFAがこのサービスを始めた理由からサービスの仕組み、現在の状況まで、丁寧に説明してくださいました。詳細は岡本さんから提供いただいた「日本ブラインドサッカー協会(JBFA)の同行援護について」をご覧ください。
その後、参加者からの質問にも丁寧に答えていただきました。実際にJBFAのサービスを利用している方の感想も伺うことができ、大変参考になりました。また、同行援護についても改めて理解することもできる機会となりました。将来、一人で日本全国を回れるようになるかも!?
参加者の感想です。
・ご丁寧な説明をお聞きでき、よく理解できました。
・「クラブチームを基盤とした全国展開構想」など素晴らしい取り組みを展開していただき、遠方での同行援護を安易に利用できることに期待しています。
日本ブラインドサッカー協会(JBFA)の同行援護について
■同行援護とは
・障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス。視覚障がいを理由に移動に困難が
ある人に対し、外出時にガイドヘルパーが同行し、移動に必要な情報を提供します。
・買物、通院、運動、レジャーなど、余暇活動全般について、幅広く使えます。
但し、通勤と通学には使えません。
■JBFAが同行援護に取組む理由
・コロナ禍まで、視覚障がい者の中でもごく僅かなブラサカ(ブラインドサッカー)選手にフォーカスして活動。
・おたすけ電話相談を通じて、選手以外の視覚障がい者の移動支援ニーズを認識。
・ブラサカでは普段から選手の移動支援が行われており、親和性の高い取組み。
・同行援護の利用拡大により、視覚障がい者の外出、社会参加の機会が増加。
・JBFAが目指す、視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現が進む。
■JBFAの同行援護への取組み方
@マッチング用のスマホアプリを開発し、利用にかかる手間を削減。
A同行援護の従業者養成研修を開催し、健康で質の高いガイドヘルパーを確保。
Bクラブチーム単位での取組みをベースに、全国に同行援護の取組みを拡大。
■@スマホアプリ(名称:ミートミークス)
【ご利用の流れ】
・利用者とガイドヘルパー、各々がJBFA同行援護サービス(事業所名)と契約。
・契約後、利用者とガイドヘルパーは各々アプリをダウンロードして登録。
・利用者がアプリ上で利用時間や行先などをリクエスト。
・ガイドはアプリ上でリクエストに対して立候補。
・利用者はアプリ上でガイドの立候補を確認、承認した時点でマッチングが成立。
・マッチング成立後は、LINEと同じようなチャット機能を使用して外出内容を共有。
・同行援護終了後、ガイドが完了報告を送信、利用者がアプリ上で承認。
【特長】
・リクエストから、完了報告の承認まで、全てアプリで完結する便利な仕組み
・弱視の方でも見やすく、音声読み上げソフトにも対応(iPhone、アンドロイド)
・マッチングするまではお互いにニックネームでやり取りするなど、
個人情報保護に配慮した仕組み。
・1件のリクエストに対して複数のガイド立候補者がいる場合は利用者が選択できる。
■A同行援護従業者(ガイドヘルパー)養成研修の開催
・ガイドヘルパーの高齢化と人員不足が福祉サービス業界の課題
・JBFAは東京都から認可を受け、年10回程度(1回当たり、最大10名)研修を
開催
・研修日程は3〜5日間(オンライン1〜3日、対面2日)
・研修修了後、説明会、書類審査、面談を経てJBFA同行援護サービス(事業所)と契約。
■Bクラブチームを基盤とした全国展開構想
・ブラインドサッカーのクラブチームは沖縄から北海道まで31チーム。
・各チーム内の視覚障がい者選手と、晴眼選手やスタッフが普段の練習や試合参加時に
同行援護を活用することで基盤を作り、そこに一般の視覚障がい者やガイドの輪が
拡大して、クラブチームがエリアの同行援護のハブとなることを構想。
■利用者とJBFA同行援護サービス(事業所名)との契約までの流れ
1.受給者証の取得
自治体の障害福祉課に受給者証の申請について相談
a.特定相談支援事業所経由での申請
自治体が紹介する特定相談支援事業所に連絡し、相談支援専門員と
相談しながら申請書類を作成して障害福祉課に申請
b.利用者による直接申請(セルフプラン)
ご家族や支援者のサポートを受けながら申請書類を作成して障害福祉課に申請
*a、b、いずれかの方法を選択。手続きの進め方が分からない場合、
私たちにご相談ください
自治体における審査を経て、自治体より受給者証を取得
(同行援護サービスの月間利用上限時間、利用者1割負担有無等が記載)
2.JBFA同行援護サービスとの利用契約締結
所定の契約書類(利用契約書・利用契約書別紙・重要事項説明書)について、
JBFAより説明(対面orオンライン)
↓
後日、JBFA押印済の書類契約書を2部郵送。利用者ご本人押印後、
一部はJBFAに返送。一部はご自宅で保管
3.スマホアプリのダウンロード、使用方法を模擬体験(契約時に実施)
基本情報について、相互確認しながら、JBFAが管理画面上で登録
(氏名、プロフィール、連絡先、受給者証番号、寄付先チーム等)
↓
スマホアプリをダウンロード
↓
JBFA担当者がガイド役となり、スマホアプリ上で模擬的に一連の
マッチングプロセスを体験
※2と3、合せて、2時間半程度の時間を頂き、利用者の都合の良い日程で実施。
■お問い合わせ先
・Eメール:meetme-X@b-soccer.jp
・TEL:090-5433-8564
・日本ブラインドサッカー協会のホームページ「同行援護サービスのご紹介」のフォームからもお問い合わせいただけます。
・担当者:岡本 邦夫
特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会
〒169-0073 東京都新宿区百人町2-21-7 ペアーズビル3階
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