★「世界網膜の日in埼玉」で、再会
そう思い始めるようになり、まだ残暑のような暑い日に、埼玉支部開催の「世界網膜の日」
に出かけて行きました。
会場の受付で、私が会いたいその人「埼玉の櫻井ようこさん」が、会場に来ているかを聞
きました。
受付の人が、「盲導犬を連れて来ています」と、座っている場所まで教えてくれました。
盲導犬は足元に伏していて、その前の椅子に櫻井さんが座っているのを確かめ、声をかけ
ましたら、一瞬の間の後、すぐに懐かしい昔の声で返事がありました。もう10数年以上も
会っていなかったのに、永い空白の時はすぐに飛び越え、開演前の短い時間に、「感激の再
会」が出来ました。
櫻井さんはアッシャー症候群です。「両耳に補聴器、盲導犬と共に歩行」「便利なものは
なんでも取り入れて暮らす」と、さらりと言っていたその姿は、相変わらず美しく、頼もし
く、長い月日がたっても心に残っていた人は忘れられず、やはり素晴らしい人でした。
櫻井さんとは、まだJRPSが活動を始めて間もない頃、千葉ライオンズクラブのサポー
トをいただき、房総鋸山にハイキングへ行った時、大仏前広場で皆のお弁当配り、トイレ、
水場など、こまごまとお世話をしてくれた頃のお知りあいで、その後も、山小屋からの絵葉
書や季節の便りなど、お互いにまだRPが軽度な時代の楽しいお付き合いでしたが、途中空
白が出来ました。それは、それぞれ夢中でRPとたたかう日々を過ごしていたからです。
現在、櫻井さんは「アンソニー、きみがいるから」(櫻井ようこ著 ポプラ社 ¥1,2
60。売上の一部は(財)日本盲導犬協会に寄付)を出版したり、盲導犬大使として海外に
も活動の場を広げたりしているようです。
この著書には、櫻井さんがたどってきた、こんにちまでのこと、盲導犬に対する知識のほ
か、私たちRP患者の誰もが通るであろう悩み、不安、生活の苦労、また人の優しさなども
書かれ、写真入りで子供にも理解できるように漢字にルビがつけられています。
私はこの本を、拡大読書器で長い時間をかけて読み、同じJRPS患者仲間に、こんな素
晴らしい人がいることを誇りに感じるとともに、友と再会できた喜びをかみしめています。
★歌声&交流会報告
参加者はガイドさん2名を含む21名。各自、くじを引いて4つのテーブルに別れ、着席
しました。
支部長挨拶のあと、早速、歌声コーナーのはじまりです。
歌声コーナーを担当していただいたのは、訪問コーラスグループ「ハモルカ」のみなさん。
ソプラノ、アルト、ピアニストの女性3名のグループです。今回は特別に歌詞の先読み担当
2名の女性も加わっていただきました。
まずは「ハモルカ」のみなさんによる「小さい秋見つけた」などの秋の歌3曲のメドレー。
秋の高い空に吸い込まれそうな澄んだきれいな歌声でした。
次に楽しいクイズを交えたメンバー紹介。そして、いよいよ 全員参加の歌声コーナーへ。
「ハモルカ」のリーダー永原さんが、テンポよく歌声喫茶風に進めていきます。1曲目の中
島みゆき「時代」は、みなさんの声もやや小さかったようですが、2曲目からはパワー全開。
「月の砂漠」「かあさんの歌」「今日の日はさようなら」「トロイカ」「山のロザリア」
「旅愁」「牧場の朝」「ここに幸あり」「青い山脈」「いつでも夢を」「上を向いて歩こう」
「高校三年生」「恋の季節」「知床旅情」「四季の歌」「銀座カンカン娘」「麦畑」「二人
は若い」「青春時代」「月がとっても青いから」「りんごの歌」「川の流れのように」など、
1時間あまりの間に20曲以上を、歌詞の先読みつき、電子ピアノの生伴奏つきで歌いまく
りました。
さらに20分ほど時間があるということで、急遽「少年時代」「翼をください」「愛燦々
と」「木綿のハンカチ」など数曲をリクエスト。楽譜がなくてもピアニストの方は、聞いた
ことのある曲なら、すぐにその場で左手の伴奏もつけてスラスラ弾け、アレンジも自由自在
とか。歌詞も携帯電話で検索してオーケー。「ハモルカ」のレパートリーは200曲以上と
聞いていましたが、この様子では無尽蔵というところでしょうか?
みなさんは、この中で何曲ご存じですか?
永原さんは、「コーラスも先読みも練習不足を露呈してしまってお恥ずかしいですが、み
なさんがガッチリ歌ってくださったので、私たちも十分楽しめました。」とおっしゃってい
ました。
サンドイッチの昼食のあとは交流会です。
はじめに近況報告を兼ねた自己紹介。身辺整理のことから家族の話題、はては女性の更年
期障害のことまで、内容は様々。共通しているのは、「これは本当に難病患者の集まり?」
と疑いたくなるほど、みなさんの口調が明るく前向きであることでしょう。
その後は各テーブルでのざっくばらんなおしゃべり交流会となりました。この中では 病
気のことや日常生活の悩み事など、シリアスな話題もでたかもしれませんね。どんなお話に
なったか、機会がありましたら、今回参加されたみなさんにお聞きしてみてください。
さて、秋のみのりの交流会となったでしょうか?
今回は歌声を取り入れたり、居酒屋さんを昼食付で会場としてお借りしたりと、ちょっと
今までと違う交流会にしてみました。今後、「こんな交流会にしてほしい」というご要望や、
交流会の会場として利用できそうな公共施設の会議室や駅周辺のお店などの情報がありまし
たら、気軽に役員までお知らせください。一人でも多くの会員のみなさんとお話する機会を
得たいと考えています。
★歌声&交流会に参加して
受付のくじ引きで3番テーブルにつくと、前に座っていた方から、今日はよろしくお願い
しますと言葉をかけられ、こちらこそよろしくと挨拶をしました。顔ははっきりとは見えな
い私ですが、知らない方でもすぐに話せるような気がしました。
さー、訪問コーラスハモルカの皆さんの登場です。
リクエストの昭和の名曲の数々。「リンゴの歌」「青い山脈」「ここに幸あり」「月の砂
漠」「青春時代」「高校三年生」、そして「上を向いて歩こう」では、みんなで口笛をふき
ました。
すこし若い世代の歌「翼を下さい」「少年時代」なども歌いました。
歌は、人には聞かせられないほどの音痴な私でも、みんなで歌えば大丈夫なんて思い、何
曲も歌ってしまいました。
私たちにとって歌は、ときには大きな支えになるのかもしれませんね。
そして昼食のあと、午後からの交流タイムです。自己紹介では、孫自慢など。孫のいない
Nさんは、孫は自分で作るなどと、とんでもないジョークで大爆笑。娘さんが結婚される方
やアールピーの息子さん夫婦のお話も。なかでも、ご両親の介護をされているHさんのお父
さまが、百歳を迎えられたとのことに、みんなでおおきな拍手を送りました。
そして交流会でも、深刻な遺伝の話や飼っている可愛い動物の話など、おしゃべりは止ま
りませんでした。
歌って、笑って、おしゃべりしてとても楽しい一日に感謝です。役員の皆さま本当にあり
がとうございました。
★本部発送作業に初めて参加して
電車の中で、参加するメンバーと落ち合って、大森にある本部事務所に行きました。待っ
ていたのは、ほかの支部の楽しくて頼もしい仲間たちと会報誌が積まれている高い山でした。
私は、会報誌を封筒の中に入れるという、単純な仕事を淡々とやりました。とにかくたくさ
んありますので、手際よくやらないとあとからあとから封筒と会報誌が追いかけてくるんで
す。でも、その仕事をやっていると時間の過ぎるのが早いもので「あれ、もう昼飯か・・・」
という感じでした。
作業が終わって、参加したメンバーの自己紹介が終わってから、さあ、昼飯です。みんな
で何を食べようかと喧々諤々の後、新橋にあるおいしいビーフンのお店に行きました。
太田さん、うまかったですよ。それに会報誌の発送作業に参加してよかったです。また、
時間が合えば参加したいです。
★JRPSちばの一泊旅行に参加して
しかし、皆さんと接していて、なにひとつそんな雰囲気も全く感じませんでした。
初日の宴会の時の自己紹介では、よく坂本さんが私にいうんです。佐久間さんにはいろい
ろやってもらって助かるというんです。そんなことはないよ、お互い様じゃないかと、私は
皆さんに訴えたかった。
2日目、何と笑い話かもしれませんが、鎌倉大仏前で、バスを下車した所、坂本、Yさん
のヘルプに気をとられ、自分のリュックをバスに置き忘れてしまいました。皆さん、笑い話
ですよね。すぐバス会社に連絡して、一件落着。
二日間大変天気にも恵まれて楽しい旅行でした。今後のJRPSの繁栄と会員の皆さまの
ご多幸を祈念いたします。ありがとうございました。
★忘年会&一泊旅行の思い出
しかし、前日の金曜日に、しっかりと二日分の雨を降らせてくれたせいか、両日共に最高
の天気に恵まれました。
旅行当日の12日は、普段から私にとっての良き兄貴的存在の、八幡宿ご在住のYさんと
早めに蘇我駅で待ち合わせて、改札口付近の喫茶店で、お互いの顔合わせとして私の友人の
佐久間さんと3人で、コーヒーを飲んで10時の待ち合わせまで時間を潰していました。Y
さんも佐久間さんも大のサッカー好きとのことで、すぐに2人とも打ち解けて、同じ市原市
から参加した広瀬さんと、10時に改札口で合流してバス乗り場まで行きました。
程なくバスは到着したのですが、想像していたよりも乗客数が多く、私の友人は補助椅子
に座ってのバス移動となりました。
定刻に館山に到着して、まずは昼食に用意された寿司を食べ終えて、皆さん全員で徒歩に
て鷹之島公園まで向かいました。
私は、佐久間さんとYさんのトリオで目的地まで向かいましたが、本当に海辺を歩いてい
るような気持ちで、快く目的地まで行きました。
場所は海と森に恵まれ、友人の佐久間さんは、自然の良いエネルギーを貰ったような気持
ちだな!と、嬉しそうにしていました。
そして神社で参拝をすませてから、宿泊予定の海紅豆の送迎バスに乗り、去年と同じ旅館
の海紅豆に到着。
私は、普段から気心の知れた中込さんも同室とあって、まずは部屋で、お茶で乾杯をして
風呂に行きました。まだまだ風呂に入っている人は少なかったのですが、一緒の友人は風呂
のお湯が熱いと言っていました。
そして風呂から上がり、待望の宴会となりました。
私の友人は、営業の仕事をしている為に何の違和感も無く、他の会員の皆さんと打ち解け
て、美味しい料理に舌鼓を打ち、また本当に美味しそうにアルコールを飲んでいました。
支部長の江澤さんも一人ずつ席を回り、私にも友人を連れてきたことに対してお礼を言わ
れ、本当に今回の旅行は参加して良かったと思いました。
そして、それぞれの自己紹介の時に、私の友人の佐久間さんは、普段から本当に面倒見の
良いことに感謝しているのですが、いつもお互い様だよと言ってくれ、そのことをマイクで
も言ってくれて、我々視覚障害者にとっての最高の嬉しい言葉のプレゼントをしていただき
ました。
その楽しい宴会のあとは、二次会に移り、その部屋でも本当に盛り上がりました。飲み物
の追加は、近くのコンビニまで、佐久間さんと石垣さんのガイドのUさんが買出しに行って
くださり、私たちRP患者は本当に助けられました。
会員の私よりも、むしろ私の友人のほうが盛り上がり、私を部屋まで送り届けた後も、し
ばらくは皆さんとにぎやかに楽しい時間を過ごしたようです。
翌日は海紅豆の送迎バスで、浜金谷のフェリー乗り場まで行き、フェリーに乗船しました。
天候も穏やかで、程なくフェリーは久里浜に到着して、私たちは鎌倉に向かいました。
昼食は人数が多いので、食後の待ち合わせ場所を決めて、それぞれ好みの店に行きました。
それからバスで鎌倉の大仏様の参拝に向かったのですが、参拝客の多さに本当に驚きまし
た。
そして、一行は江ノ電で鎌倉に向かい、そこで解散となりました。
私は、普段から電車に乗り慣れているYさんに、携帯電話で快速電車の時刻を調べていた
だき、男3人で快速のグリーン車でのんびりと帰路につきました。
今回の旅行では本当に人の心の暖かさにも触れて、心の洗濯ができました。
今回の私たちの体験が、今年の一泊旅行に参加しなかった方たちに、来年は自分も参加し
てみたいと思っていただければ本当に嬉しく思います。
目の見えない自分が参加しても困るのでは? なんて考えずに、私の友人の言葉の通りに
お互い様と言う気持ちで、来年は気心の知れた仲間同士で旅行に参加してみませんか?
そして、皆さんも普段付き合っている友人に「旅行に行かないか?」と、誘ってみません
か? きっとその友人が皆さんのことだけでなくて、他の会員の皆さんの手助けとなり、楽
しい旅行を体験できるかもしれませんよ。
今回の旅行の体験が、来年自分も参加してみたいと思ってくれる方が出ることをお祈りし
て、私の感想とさせていただきます。