あぁるぴぃ千葉県支部だより87号


■活動報告■

★「iPhone講習会」の報告

東金市 早川 源造
10月12日(土)、「iPhone講習会」を開催しました。受講生は、13名。ソフトバンクより、お借りしたiPhone5を一人一台ずつ使っての受講となりました。
 電源ボタン、ボリュームボタンなどの説明からはじまり、ロックされている画面の解除で、まずつまずきます。「ロックを解除」と端末が言ってくれる箇所を「ダブルタップ」するのですが、皆まったくの初体験なので、上手くいきません。「タップ」「スワイプ」といった、特有の言葉もなじみがないので、「エッ?」状態です。
 電話のかけかたとともに、Siri(音声認識)の使い方の説明があり、皆、iPhoneにむかって話しかけます。きちんと認識してくれるように話すのは、こつが必要です。認識できなかった場合の返事も一種類ではなく、いろいろな返答が返ってくるので、「Siriちゃん(iPhoneのこと)好きだよ」「Siriちゃん、何歳?」などと、答えられないことを話して返答を楽しんでいる人もいます。
「○○さんに電話」と言えば、電話帳を検索してくれるし、「○○さんに、メール」と言えば、同様にメールの作成画面になり、本文入力状態になります。本文もSiriを使って、喋って入力できます。
この機能は、らくらくホンや、簡単携帯にもそなわっているのですが、iPhoneの場合、機械なのになぜか人格を感じてしまいます。便利なアプリでは、「タップタップシー」「マネーリーダー」などを使ってみました。「マップ」で表示された地図の中も、指で触れれば読み上げてくれます。
 講習も終わりに近づくころには、皆操作に慣れてきます。それぞれが、操作をするたびに読み上げられる音声が重なり、受講者13名プラスiPhone13台、合計26人(台?)の声は、かなりの騒々しさです。
 今回の講習会には、遠く新潟県からの参加もあり、皆さんの関心の高さを実感しました。これを機会に、iPhoneデビューを検討していただければ幸いです。


★第9回関東甲信越ブロックリーダー研修会のご報告
千葉市 渡辺 友資枝
台風26号が引き込んだ寒気のため、ぐっと気温が下がった10月19・20日の2日間、「第9回JRPS関東甲信越ブロックリーダー研修会」に参加してきましたので、ご報告させていただきます。
会場は新横浜にある障害者研修保養センター「横浜あゆみ荘」。
 参加者は東京、神奈川、千葉、埼玉、栃木、群馬、長野の各支部から集まった39名でした。千葉県支部からは私を含め3名の参加です。2日目はさらに9名が加わりました。
 会場に到着後、受付、昼食を済ませ、午後1時から1日目の研修が始まりました。
 総合司会の浅野氏の注意事項の説明。今回のリーダー研修会担当の東京支部長の土井氏の開会挨拶。JRPS会長の金井氏のお話のあと、いよいよ研修開始です。
 1日目の研修テーマは「QOLの向上」。
まず、本部のQOL向上推進委員で、ユースの会の会長でもある榊原氏による「QOLの考え方」というおお話があり、各支部のQOL活動についての発表となりました。その中でも、交流会の持ち方や、行政への要望提出や各自治体の福祉サービスの一覧を記載したパンフレットの発行等の事例は、大変参考になりました。
 また、続いて行われた質疑応答の中で、各地の日本盲人連合会や難病連合会など他団体との連携が話題になりました。各自治体に支援要請や各種の要望提出は難病連合会を通じて行い、成果を上げているとのことです。
 さらに 榊原氏により、「制度面でのQOL向上」についてのお話があり、「外出のしづらさを制度面で解消する具体例」をテーマに活発なグループ討論が行われました。
最後に榊原氏が、議論をまとめ、1日目の研修が終了しました。
 その後の夕食や懇親会では、いろいろな方とお話ができ、大変有意義な時間となりました。
障害があっても、様々なことに積極的に取り組んでいる方のお話にはいつも勇気と希望をもらいます。東日本大震災の際に、ボランティアとして現地で視覚障害者の支援にあたった方のお話も大変参考になりました。
 翌日は午前9時から研修開始。テーマは「臨床研究と患者」です。
 まず、東京大学医科学研究所公共政策研究分野の武藤先生から、このテーマについての趣旨説明があり、理化学研究所網膜再生医療研究開発プロジェクトリーダーの高橋先生の講演となりました。
以下は先生のお話の要旨です。皆さんの関心が高いと思われる事を中心にまとめてみました。
・現在進行中の加齢黄斑変性症の臨床試験までの流れと今後の予定。現在は被験者を眼科的、臨床的見地から厳正に6名を選考中である。今後、3〜6か月に1名程度の割合でiPS細胞由来の網膜色素上皮を移植する。
その後、1年をかけて安全性と効果の検証、3年間の追跡調査、その後も安全性について終生、みていくことになる。
・網膜色素変性症の臨床研究は5年後に開始したい。その過程はほとんど今回の加齢黄斑変性症の場合とほぼ同じになるだろう。
ただし、現在のところ、再生医療で、0.1(矯正視力)以上の視力が得られることは難しいので、ロービジョンケアが必須である。
・この秋の国会で、再生医療新法が可決される見込みで、これが施行されると先進医療として承認されるまでの時間が、これまでより4、5年は縮まる。ただし、健康保険適用外の先進医療は、費用がかなりかかる。
また、この治療をうけられる患者もコントロールされ、効果を見極めながらの本承認となる。
 次に武藤先生から、臨床研究の歴史、被験者の権利と義務についてのお話がありました。
先生は、「被験者となれば、大変な作業となる。『治療』と『臨床試験』とはちがうものであり、『治療を受ける』のではなく、『研究者とともにプロジェクトを推進する』という覚悟が必要である」と強調されていました。今まで私が考えたこともない視点でのお話はまさに「目からうろこ」でした。
 その後、「安全性を確認する臨床試験(第1相)の参加を考える時、あなたはどんなことを知っておきたいですか?」というテーマでグループディスカッションが行われました。その間、武藤先生と高橋先生は各班を回って、このテーマとは関係ないような質問にも丁寧に答えてくださいました。
以下はその時私が知り得た情報です。
・網膜色素変性症の被験者の対象となるのは、おそらく視力が0.05以下で、光覚程度はある人。
・手術は全身麻酔も含めて3時間ほど。移植手術そのものは2時間程度。その後1〜2週間程度の入院は必要になるだろう。
 その後、グループ毎の発表と質疑応答があり、土井支部長、有松実行委員長からの挨拶があり、12時半過ぎに閉会となりました。


★一泊交流の旅のご報告
習志野市 大野 真知子
今年もJRPS年末恒例の一泊旅行が、11月9日、10日で行われました。
去年は『見てきたような旅行文』を書いたのですが、今年は、観光ガイドなしでの旅でしたので、『・・・そうな旅行文』になりますが、ご報告まで。
朝9時30分、JR千葉駅に参加者、男性9名女性11名が集合。今日宿泊の旅館、中野屋のマイクロバスに乗り込み、茨城県の袋田の滝目指し、出発です。
 スカイツリー、荒川を左に、ひたすらひたすら、高速を走り、昼食に特産のおそば、天ざるそば、けんちんそばを楽しみ、バスはしだいに山あいに。銀杏は黄色く色づいてはいるそうな。紅葉狩りには、少し早かったようです。ようやく2時前に、袋田の滝に到着しました。
どこから集ってきたのかと思わせるような、車、人の多さにビックリ。観光客の流れに従い、私たちも滝展望台めざし長いトンネルを歩きます。
 展望台へのエレベーターが、30分待ちとのことでしたので、今回は諦め、滝が正面から見られる場所に続くトンネルを進みます。
 そして、視界が開けた途端、目の前に、勢いよく岩肌を流れ落ちる水の音とともに、迫力ある袋田の滝が、現れました。
 4段に落ちるという滝ですが、曇天でもあり、また近すぎることもあって、全景が望めないそうです。展望台から見ることができたなら、きっとより雄大な滝が、楽しめたことでしょう。
 そして、特産のこんにゃく、たまり漬けなどのお土産を手にし、今夜の宿、中野屋旅館めざし、もうひと走りです。
 4時過ぎに到着。6時の宴会までを、お部屋でくつろぐ人、お風呂に浸かる人と、さまざまに過ごす。
我ら女性群、早速温泉に浸かりにまいりました。
 お湯は、なんとも濃厚でいて、それでいて肌に優しい柔らかさで、至福のひと時でした。
そしてお楽しみの宴会。鮎の塩焼き、お作り、暖かいしゃも鍋などなどに舌鼓をうちながらも、皆さん待ちきれずの、カラオケ大会の始まりです。
 素晴らしい喉自慢、ダンスする方、おしゃべりする方。10時近くまで楽しみ、その後は、いつものように、1部屋に集って、老若男女、楽しいお酒とともに、悩みやら、笑い話やらで、親交を暖めました。
 翌日も、あいにくの曇り空でしたが、9時に宿を出発し、水戸黄門様の山荘に。
 あいにく、お住まいが修繕中との事で、急遽入園を取りやめ、三々五々垣の外からの、散策となりました。
水戸黄門様が楽しまれたお茶室、噴水や池、季節の木々や草花と、素晴らしいお庭だそうです。皆さん、花より団子のようで、お土産買いを楽しみ、バスに乗り込んで、最後の目的、那珂湊での昼食に向かいました。
 2階の食堂で、海鮮丼定食、エビフライ定食をそれぞれ楽しみましたが、エビフライのなんともジャンボだったこと!
雨も降ってきたので、予定より早めに、バスに乗り込み、一路千葉に。
3時過ぎ、ほぼ予定通り千葉に到着。支部長の挨拶後、それぞれ帰路に着きました。
 心配していた雨にも、どうにか降られず、楽しく無事に旅を終えられたこと、感謝しております。色々お世話になりました、この場をお借りして、お礼させていただきます。


★一泊交流会&忘年会を終えて
船橋市 遠藤 道子
 千葉県支部大イベントの一つでもある「一泊交流会&忘年会」に参加してきました。
11月9日(土)千葉駅に集合し、NTTビル前に駐車中の旅館お出迎えのマイクロバスに乗車。20名を乗せたバスは、10時に出発。
目的地は茨城県、名湯の湯「横川温泉中野屋旅館」。八幡太郎義家一行が、奥州征伐に北上途中、傷や疲れを癒し、4日間で効果が現れたと伝えられる温泉宿。
 バスは東に進んでいるとばかり思いきや、西に進み、スカイツリーを左手に数分眺めながら高速道路に入り、ひたすら走ること3時間。
車内では早速、自己紹介が始まり、アットホームな雰囲気に心もはずみ、早くも宴会ムード。お酒におつまみにと、前から後ろからと回ってくる。ご機嫌な様子。
昼食にたどり着いたのは13時前。「常陸秋ソバ」の店に到着。
各々新ソバを食し、30分程走り、袋田の滝へ到着。どんよりと曇った空を見上げ、滝まで10分程歩き、暗いトンネルを進む。大勢の観光客で仲間を見失う。
そんな時、「トントン、トントン」と、耳にする白杖の音で存在を知り安心して行動できました。白杖の重みを感じました。
滝の音を頼りに、トンネル内を進むと、エレベーター乗り場に。待ち時間30分と聞き昇ることは諦め、その場で見学することに。見事に落下する4段の滝。周囲の山肌の紅葉は少し早いのか、迫力ある壮大な滝に見とれること数分間。那智の滝、華厳の滝、袋田の滝を日本三大名瀑と称するそうです。
袋田の滝は、横幅が広く、携帯で写真を収めようとしましたが、広すぎて収まりきれません。目の前で流れ落ちる滝にも感動です。心が洗われ、苦しみや悲しみをすべて洗い流してくれ、勇気と元気を与えてくれる力となりました。
3時過ぎには旅館に到着し、各部屋に分かれ、名湯の湯につかり、皆さん、お肌スベスベ。お腹も空き6時からの宴会場へ。宴会場は、カラオケあり、舞台ありで、1列10人席、2列です。すでに自己紹介はバス内で終えているので省略。
乾杯の音頭を若手30代の美人に託しスタートしました。テーブルには、お造り、お浸し、サラダ、イモこんにゃくの造り、温泉卵、天ぷら、しゃも鍋、汁物、香の物、フルーツ等、ほろ酔い気分で唄にも熱が入り、次から次へと得意な喉を披露し、唄に、ダンスに、おしゃべりにと、絶好調。2時間過ぎて支部長の「一本締め」で一次会を終え、カラオケ好きは9時過ぎまで楽しんでいました。その後、ニ次会では、一部屋を開放し、お酒にお茶にコーヒーにと、お好みに合わせ、第2弾交流会が始まりました。皆さん安心して日頃の思いや、考えを話していました。ゆっくりと話し合える時間はあっという間です。
翌朝、7時半過ぎに横揺れを感じ、テレビのスイッチを付け情報チェック。
震度5弱の表示が出ていたのですが、この地は震度4だった様です。給仕さんにお聞きしたところ、これくらいの余震はいまだに多いそうです。
朝食中にも、心配した家族からの電話を受けた方もいました。
9時過ぎ、旅館を出発。次の目的地、水戸光圀公の別荘「西山壮」へ向かう。
バスを降りて西山御殿を見たいと、一行は歩き出す。整備された庭園を進むと、水の音に吸い込まれた。池の中央にかわいい花を咲かせた噴水の音だったのです。
広い庭園には、紅葉したもみじが彩りを添える。きっと、四季折々にさまざまな顔で観光客を出迎えてくれることでしょう。
御殿は今、平成の大改造中ということもあり、足場を組み、工事中で中に入れない状態でした。残念ですが諦めて引き返すことにし、昼食を予定している那珂湊港に向かった。 
メニューをバス内で予約。到着後、少し早い昼食となり、エビフライ定職、海鮮どんぶり、(各1,575円)に分かれ食べることになり、私は海鮮どんぶりを食べました。特大のお椀にあさりの味噌汁と、いつもの3倍くらいする大きな造りが8種類のった寿司どんぶりでした。今、偽装問題で話題の海老もあり、大エビの、ぷりぷりで甘いこの海老について、「何海老ですか?」と聞いてみました。
「アカ海老です」と教えて下さり、種類の多いことを知らされました。
量の多さに皆ビックリ。食べきれず残す人もおりました。
この市場で最後のお土産を買って、バスは一路千葉駅に向かうことに。
お腹も満腹、気分も上場、お昼寝する人、ゲームを始める人、それぞれの思いを胸に予定時刻に無事、千葉に到着しました。
今回、若い会員さんにも参加いただき、フレッシュな風を吹き込んで下さり、ありがとうございました。悪天候を心配していましたが、天気も私たちに味方してくれ、傘も使うことなく晩秋の旅を楽しむことができました。
参加者の皆さまからは、旅行費用の残金、1,171円を支部会計にご寄附いただきました。感謝申し上げます。皆さまありがとうございました。お疲れさまでした。


★初めての一泊交流会&忘年会旅行
君津市 川本 香織
去る11月9日〜11月10日に行われた、一泊交流会&忘年会旅行に初参加しました。
多少緊張と不安がありましたが、何名かお話をしたことのある会員さんがいらっしゃったのと、初めてお話する方ともアットホームな雰囲気で、すぐに打ち解けました。
バスでの移動でしたので、安心してゆったりと過ごす事が出来ました。
また、車中でもお酒を飲まれる方もいらして、すでに宴会状態で、その様子を眺めているだけでも十分楽しませていただきました。
ふだん、視覚障害があると、どうしても旅行は行きたくても、周りに迷惑をかけたくないと思い、遠慮がちになってしまいます。
しかし、同病者同志ですので、お互いの悩みや不安が理解しやすく、さりげないやさしさがあちらこちらでされていて、ありがたいなと思いました。
旅館のお料理もおいしくて、おかみさん手作りのこんにゃくは絶品でした。ご飯もおいしくて、朝食ではおかわりをしてしまうほどでした。
また、温泉もヌルッとしていて、美肌になりそうで、うれしくなりました。
次の日の昼食は海鮮どんを注文したのですが、ネタが大きくて、朝食をしっかり食べたせいもあり、お腹がいっぱいになり、少し残してしまいました。もう何も見たくなくなるほどです。
それにしても、皆さまの楽しい雰囲気のおかげで、たくさんの思い出を作ることが出来ました。
印象的だったのが、カラオケが皆さんお上手で、とても盛り上がっていたことです。本当にお好きなんだと感じました。
旅行に行かれた皆さま、お世話になった方々、ありがとうございました! そして、お疲れさまでした。





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