あぁるぴぃ広島 21号
■ボランティア通信■
「母、そして、ボランティア」
外出介助ボランティアサークル「にこにこ」
呉市 開内和子(ひらきうち かずこ)
あれから、もう14年になります。
娘の障害を知った時、どんなワラでもつか
みたいと右往左往する毎日でした。それ
にくらべ娘は迫り来る障害にたいして、歩行
訓練や点字、パソコンなどを学ぶ日々を
早くから重ねていました。
そのような娘の姿に、受け入れがたい現実
をいよいよ受け入れねば、そして、お世
話になっている方々に少しでもご恩返しがし
たいと、市が募集した「外出介助ボラン
ティア養成講座」を受講しました。講座を終
了した私たちは4年前、外出介助ボラン
ティアサークル「にこにこ」を立ち上げまし
た。今では民間ボランティアとして特色
ある団体に成長し、28名の会員が幅広い活
動を続けています。
私はJRPSとJBOS(全国視覚障害者
外出支援団体)担当、そして娘と同じ広
報担当としてホームページを開設し、以来、
「障がい」を持った方とのパイプ役とな
るよう未熟ながら心をこめて発信しています。
昨年初めて取り組んだ「にこにこコンサー
ト」にはRCCの橋本アナウンサーの協
力も得、関係者を含め約220名の来場で大
いに盛り上がりました。そのときに出演
をお願いしたノンバーズの皆さんはコミカル
で楽しい音楽、マルファン症候群という
難病の十二華さんたちはクラシック、という
すばらしいコンビネーションで、多くの
方々から絶賛、喜びの声をたくさんいただき、
忘れることの出来ない感動の一日とな
りました。
このようにみなさんの笑顔が、わたしたち
の明日につながるエネルギーとなってい
ます。
JRPSのみなさんとお会いするたびに、
いつも私たちは元気をいただきます。そ
して不自由である事と不幸であることは違う
んだということを強く感じてます。
みなさんは「中途障がい」という人生の思
いもかけないアクシデントに、つらい思
いをされたことと思います。そしてこれから
先の不安に、押しつぶされそうになるこ
ともしばしばでしょう。
いつか娘から聞きました。
神様は、困難を克服できる人として私を選
ばれた。だから私は神様が選んだチャレ
ンジッドなんだ。と・・・選んだからにはき
っと神様も放っておくはずはありませ
ん。いつも頑張っているかどうか見守ってい
てくださるはずです。
これからも「障がい」に負けず、どうぞ豊
かな日々を積み重ねていってくださるよ
う、こころからお祈りしています。
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