巻頭言


  あいさつ
  広島県網膜色素変性症協会会長 花田敏文

本日は、当会の創立25周年記念行事にご参集いただき、誠にありがとうございま す。
当会がこの節目を迎えられましたのも、ひとえに患者様、ご家族の皆様、医療従事 者の皆様、そして多くの支援者の皆様の温かいご支援の賜物であり、心より深く感 謝申し上げます。
広島県支部は、全国組織である日本網膜色素変性症協会(JRPS)の15番目の支 部として、2001年(平成13年)2月に設立されました。
その後、2016年には現在の団体名称「広島県網膜色素変性症協会」へと変更いた しました。
設立に際してご尽力いただいた佐藤初代支部長のご苦労は計り知れません。
設立の1年以上前から、JRPS本部のご協力を得ながら準備を進め、支部の形を 整えられ、そして十数年間にわたり牽引してくださったことに、改めて深く感謝申し上げます。
私は二代目の支部長として、設立当初からのスローガンである 「私たち自身で治療法の確立と生活の質の向上を目指す」 を引き継ぎ、活動を続けております。
お手元には「25年のあゆみ」があるかと存じます。
この冊子には、これまでの総会で開催した講演会や、当協会が主催した大会など をまとめており、生活の工夫、年金、医療情報など、生活の質の向上に向けた取り 組みの一端をご紹介しています。
また、治療法の確立を目指す取り組みとしては、JRPS本部が行っている研究助成 活動に協力する形で、「もうまく募金」を通じて支援を続けております。
当会が重視しているもう一つの大切な取り組みについても触れさせていただきま す。
網膜色素変性症は進行性の難病です。突然、耳慣れない病名を告げられ、失明と いう不安と向き合いながら、ひとりで悩んでおられる方も少なくありません。
私たち も、かつてそうでした。
当事者がJRPSの存在や活動を知ることは、決して容易ではありません。
しかし近年では、広島県眼科医会の先生方が当会の活動を理解くださり、患者様 に情報提供していただくケースが増えてまいりました。
今後も、悩みを抱えるRP(網膜色素変性症)当事者の方々が、少しでも孤立するこ となく生活できるよう願っております。
本日の記念講演では、万代先生に「iPS細胞による網膜再生医療の現状〜実用化 に向けた神戸アイセンターの取り組み〜」というご演題でご講演を賜ります。
思い返せば、設立総会の記念講演では高橋政代先生に「網膜色素変性症とうまく 付き合うために」というテーマでご講演いただき、第10回では再び高橋先生に「網 膜再生研究の現状と未来」についてご講演いただきました。
この25年の間に、網膜色素変性症に対する研究は、「うまく付き合う」段階から「網膜再生」「実用化に向けた取り組み」へと大きく進展しています。
治療法の確立に向けて、着実に歩みを進めていると実感しています。
JRPS広島は、創立25年の節目を迎えた本日を新たな出発点とし、これからも変わ らず「私たち自身で治療法の確立と生活の質の向上を目指す」 というスローガンのもとに、活動を続けてまいります。
今後とも、皆様の温かいご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。



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