巻頭言
43歳からの新たな道
福山市 種本茂昭
私は、幼少のころから夜盲症がありました。
祖母に聞くと「鳥目はなおらんよ」と言われ、なんとなく納得してしまいました。
繁華街に生まれ育ったので、夜盲症をあまり感じずに済みました。街灯やネオンがあり、暗い道はほぼありませんでした。その為、小中高、大学と夜間に不安を感じることはありませんでした。
30代後半になって夜間の運転が段々と困難になり、トラックを降りました。
網膜色素変性症の診断を受けたのは、この頃でした。
それから職業を転々とし、最終的には母の店を手伝うこととなりました。美容師の資格を持っていましたので、手伝うことができました。
43歳で盲学校に入学しました。同時に娘は中学校に入学しました。
3年間で資格を取らねば我が家の生活は成り立たんと思い、人生の中で一番勉強したと思います。
学習は最初こそ墨字でしたが、進行する視力低下に伴い、途中からはパソコンを使っての学習に切り替えました。
無事に鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の資格を取りました。
就職活動で整形外科へ面接に行きました。4大卒ということで、すんなり就職先が決まりました。
それから現在に至っておりますが、定年はありませんので、働ける間は勤めるつもりです。
現在、私の視力は右目は光を感じず、左目もわずかに光を感じる程度です。
母には盲学校時代、色々援助をして頂いたので、現在はそのお返しをしております