■2017年度6ブロックリーダー研修会参加報告
これまで臨床試験(臨床研究・治験)を準備しておられる先生方にインタビューし、研究の進捗情況などをお聞きしてきました。その結果をふまえ、2017年度の各地域リーダー研修会では、臨床試験参加に際して考えてほしいことをお伝えし、また会員からの要望をお聞きしました。概要を報告します。
●研究推進委員会からのメッセージ
各リーダー研修会に先立ち、「臨床試験にどう備えるか 研究推進委員会からの問いかけ」と題する資料を配付しました。多くの参加者に読んでいただきましたが、当日もあらためて次の点を強調してお伝えしました。
・臨床試験は治療ではなく、治療法確立のため、利益とリスクを
ヒトに試して調べることである。
・臨床試験参加にあたっては、試験の内容・意義をよく理解し、
期待される効果とリスクを十分検討・考慮してほしい。
・説明・同意文書は必ず納得できるまで読み、
自分の意思で参加・不参加を決めること。
・試験の途中でも、理由の如何を問わず参加を辞めることができる。
●研究推進委員会への要望
たくさんの質問、感想、要望をいただきました。主なものを挙げてみます。
①研究者インタビューは問答形式で
分かりやすくポイントを聞いてくれてありがたい。
②インタビュー記事は難しい言葉があったり、内容的にも難しい点もある。
③配布資料はよくまとまっている。今までは部分的理解だったが、
体系的に理解できた。
④資料を点字やデイジー版で配布してほしい。
⑤資料の内容をJRPSのホームページにも載せてもらいたい。
⑥毎号でなくても、研究の進捗状況を知らせてくれれば励みになる。
⑦アールテックウエノの治験に参加したが、その後どうなっているのか知りたい。
⑧どこでどんな臨床試験が計画されているのか、
またいつ始まるのか、知らせてほしい。
⑨臨床試験に参加するための条件を知りたい。
⑩治験に参加する用意あるが、どうやって参加するか分からない。
⑪臨床試験がどの程度安全かなど説明してほしい。
⑫一患者、一会員としてどのような協力ができるのかを改めて考えている。
⑬自分たちのブロックからも研究推進委員会にメンバーを送りたい。
●今後の取り組み
リーダー研修会での意見交換を通じて、あらためて多くの会員が臨床試験の情報を求めていることが分かりました。研究推進委員会として一層の努力が求められていると感じました。次のようなことはすぐに取り組みたいと思います。
①臨床試験=治療と考えている会員もまだ多いことから、
正しい理解の普及に努めます。
②今回の研修会資料を一般会員の希望者に墨字またはデイジーで配布します。
ただしJRPS部内資料として取り扱ってください。窓口:本部事務局
③JRPSホームページの会員専用欄を充実し、研究の進捗などの情報を
提供します。
④本年4月の臨床研究法施行で、臨床試験実施計画の事前登録と
終了後の結果報告が国レベルで義務づけられました。
研究推進委員会としても、いち早く会員に情報を伝えます。
⑤各都道府県協会との連携を密にし、情報交換に努めます。
●研究推進委員会へのご意見、ご要望をお知らせください。窓口:本部事務局
■今後の研究推進委員会の活動メンバーについて
佐々木新理事長の下、下記10名が委員として移植されました。
有松 靖温(東京:責任者)、阿部 直之(神奈川)、伊藤 節代(兵庫)、大隅 蓉子(北海道)、加納 猛彦(岐阜)、坂本 直之(熊本)、島袋 勝弥(山口)、土井 健太郎 (東京)、堀口 浩幸(神奈川)、森田 三郎(京都)
※新任の坂本委員以外は再任です。