GA治療薬ペグセセタゴプランに関する CHMP の否定的見解への再審査要請

地図状萎縮症の治療薬ペグセタコプランに対するヒト医薬品委員会の否定的意見に関する国際網膜協会(Retina International)からの声明を以下に記載します。

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 アペリスは、EU における地図状萎縮症 (GA) に対するペグセタコプランに関する CHMP※1 の否定的見解を受けて再審査を求める予定

2024年6月28日 (金)

※1 CHMP: 欧州医薬品委員会(EMA)の中にあるヒト用医薬品委員会

注目すべきことに、この意見に対してCHMPメンバーから反対票がいくつかありました。Apellisは再審査を求める予定で、2024年第4四半期に最終意見が出ると予想しています。

本日の意見は、特別専門家グループ会議の後に出されたもので、専門家は、地図状萎縮症(GA)病変の大きさはGAの試験で許容できる主要な結果指標であり、微小視野検査はGAで利用できる最良の機能指標であると合意しました。公式プレスリリースは、こちらでご覧いただけます。

● 網膜ジストロフィーの研究を促進および支援する慈善団体や財団を代表する世界的な統括団体として、国際網膜協会2 および欧州連合 (EU) と欧州経済領域 (EEA) の加盟組織は、この決定の影響について心から懸念しています。

● 国際網膜協会のフランツ・バドゥーラ会長は、「ペグセタコプラン (Syfovre) は、米国では地図状萎縮症の患者に1年以上前から提供されているのに、欧州の患者には(使用許可が下りないため)、未だに治療法がない国際網膜協会は、この疎外され脆弱なグループの非常に高い医療ニーズが、欧州連合で未だ実現されていないことに失望の念を禁じ得ない」と述べています。

 地図状萎縮症は、100 万人以上のヨーロッパ人が罹患している慢性進行性網膜疾患で、65 歳以上の人々の失明や視覚障害の主な原因の1つです。※4 地図状萎縮症は、罹患した個人、その家族、そして社会に大きな経済的負担をもたらします。
 国際網膜協会が最近実施した調査では、ヨーロッパの2か国 (ブルガリとドイツ) における 地図状萎縮症の負担は、年間 2 億 2,900 万~37 億ユーロの範囲と推定されています。※5,※6 これまでのところ、ヨーロッパ市場でこの疾患に対する治療法はありません。
 高齢化により今後この疾患がもたらす深刻な経済的および人道的負担が ※3 増加すると予想されることを考えると、この網膜変性疾患による視力喪失を防ぐことが急務となっています。

おわり

【参考文献】:

  1. https://investors.apellis.com/news-releases/news-release-details/apellis-plans-seek-re-examination-following-negative-chmp
  2. Retina International (retina-international.org)
  3. Wong, W.L., Su, X., Li, X., Cheung, C.M.G., Klein, R., Cheng, C.Y. および Wong, T.Y., 2014. 加齢黄斑変性症の世界的有病率および2020年と2040年の疾病負荷予測:系統的レビューとメタ分析。  The Lancet Global Health, 2(2), pp.e106-e116.
  4.  Glatz, M., Riedl, R., Glatz, W., Schneider, M., Wedrich, A., Bolz, M. および Strauss, R.W., 2022. 中央ヨーロッパにおける失明と視覚障害。PLoS One、17(1)、p.e0261897
  5.  Paudel, N., Brady, L., Stratieva, P. and Daly, A., 2023.「アメリカ合衆国、ドイツ、ブルガリアにおける進行性加齢黄斑変性症(AMD)の社会経済的負担」  Investigative Ophthalmology & Visual Science、64(8)、pp.1746-1746。
  6.  Retina International — AMD の影響: 疾病のコストに関する研究 (retina-international.org)

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よろしくお願いいたします。
 アンドリュー

アンドリュー・ライアン
コミュニケーション&エンゲージメント担当役員

Retina International
andrew.ryan@retina-international.org
電話: +353 87 646 8426

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