第1回Wings ひとくちコラム

「臨床研究」と「治験」の違いとは?

一般に人を対象とする医学的研究のことを広く「臨床研究」といいます。その中で医薬品の投与や医療機器の導入を伴う研究を「臨床試験」といい、その一部に「治験」があります。治験は医薬品や医療機器の製造販売の承認を国から得るために行なう臨床試験のことです。有効性と安全性が証明されれば「承認」となり、一般患者の手元に届きます。
一方で、「承認」を目指さない医師主導の試験を臨床研究ということもあります。たとえばRP患者を対象とした遺伝子治療や再生医療などで、治験に至る前に行なう研究を臨床研究といいます。またすでに承認された医薬品の比較試験なども臨床研究といいます。データ改ざんの不正が発覚した高血圧治療薬の臨床研究の事例は記憶に新しいところです。

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