国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)事務局からのお知らせ

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)難治性疾患実用化研究事業事務局でございます。
難治性疾患実用化研究事業では、一般公開の2021年度成果報告会「難病克服への挑戦」を開催いたします。
希少難治性疾患の克服に向けた新たな治療法や診断法の開発を目指す、最新の研究開発の進捗と成果をご報告いたします。

【名称】難治性疾患実用化研究事業2021年度成果報告会
「難病克服への挑戦」

【開催日時】令和4年7月11日(月)~8月10日(水)

【開催形式】オンライン開催(オンデマンド配信)

初日7月11日(月)13:00~16:00にプレナリーセッションを開催。

【参加方法】下記の成果報告会ホームページの参加登録よりお申し込みください。

【参加費】無料(通信費自己負担)

【主催】国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)

2021年度成果報告会のホームページは <https://amed2021nambyo.com/2022/teaser/>
こちら

 

この度は突然のご案内となり、誠に恐れ入りますが、ご協力の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

国立研究開発法人日本医療研究開発機構
創薬事業部 創薬企画・評価課
難治性疾患実用化研究事業事務局

E-mail:nambyo-r@amed.go.jp <mailto:nambyo-r@amed.go.jp>

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RIWC2022学術講演プログラム(6月10日分)

RIWC2022学術講演プログラム (PDF)

Conference programme

Session labelling: K= Keynote – L= Lay – P = Professional.
Location: K= Norðurljós – L= Edition –https://nok2022.com/congress-programme/ P = Norðurljós

6月10日(金)学術講演プログラム

08:30-10:00 (日本時間は、この時間に10時間プラスして下さい)
※ご注意:ネットで時差を調べますと、アイスランド時間と日本は9時間になっています。しかし、6月8日の国際ユースの配信をチェックしましたら、10時間後に配信が始まりました。考えられる要因は、夏時間の実施です。ネットの時差計算表はそれを反映していませんでした。ところが、5月には、ヨーロッパ中央時間(CET)というので国際網膜協会の会議案内が来ていましたので、時差計算をして8時間後に接続したら、実は7時間だったというので、会議は終わっておりました。ですので、今回の6月8日は、7時間プラスから1時間おきに接続を試みた結果、10時間プラスが正解でした。
というわけで、念のためにご面倒ですが、9時間プラスもチェックしていただければ、安心かとおもいます。
なお、視聴申し込みのメールは前回にアップした「
、国際網膜協会世界大会2022 in アイスランド 概要 直前情報」に記載しておりますので、お申し込みください※。個別に異なるURLが送られてきます。他人とは共有しないで下さいという条件付きです。
10日の講演には、高橋先生の基調講演もございます。夜も遅いですし、たくさんある講演を全部聞いていたら、実質11日の午前3時ごろまでありますので、ご体調を考えて、ほどほどにしてください。
 なお、英語が基本ですので、一般の方には、理解が難しいかと思います。例年のRI世界大会のように、できれば、総括の部分の動画だけを、日本語のテロップをつけるか、パワーポイントの日本語版にして、アップしたいと思います。手伝っていただける方がいらっしゃれば大歓迎です。今回の紹介でもそうでしたが、翻訳もさりながら、注を付ける作業も大変でした。
プログラムを翻訳するだけで、かなり消耗しましたが、これから、本日9日の部分を要約して、自分は、(一応、権限をいただいていますので)録画しながら視聴したいと思います。これは紹介したいというのがありましたら、会員の頁にてご紹介します

※ということで先程登録しようとクリックをしたところ、何と2021年度バージョンで、登録できません。担当スタッフから送られてきたURLでしたので、確認しませんでした。ユースの方は今年のバージョンでしたので。できました。
国際ユースの会合と違い、学術プログラムは、北欧の眼科学会と国際網膜協会との共催で開催されております。そのため、本来は視聴するのも有料です。
JRPSは、国際網膜協会の正式加盟団体ですので、JRPSの学術理事の先生方など、出席登録を事前にしている数名のみ、視聴の登録が可能です。先の6月10日のプログラム紹介にもありますように、同時刻に2つの講演がされています。横線で区切っておりますが、初めの方は、「加齢黄斑変性症」の研究を主に取り上げるセッションです。後半の方は、網膜色素変性症を始めとする遺伝性網膜疾患に関するセッションです。
同時刻に1講演だけという、共通の講演は、両方に挙げてあります。高橋政代先生の基調講演は、その例です。ということで、自分の名前や資格、メールアドレスなど必要事項を入れて登録されますが、事前登録していないと受け付けてくれません。
また、HP出共有することは、国際違反行為となることが判明いたしましたので、アップすることができなくなりました。ご了解のほど、お願いいたしますm(__)m
なお、総括部分と私がどうしても紹介したいと考えた講演につきましては、後ほど日本語で理解できるようにしてから、会員のページにアップする予定です。頑張りますので、ご報告をアップするまで、お待ちください。

(管理人:森田三郎)。


Hall: 

P.2日目.1:「加齢黄斑変性症」
モデレーター:Jóhann Ragnar Guðmundsson博士

08:30 – 08:50
「ブルガリア、ドイツ、米国におけるGAと滲出型加齢黄斑変性の社会経済的影響地図状萎縮(GA)
発表者:ナビン・ポーデル氏, ダブリン工科大学研究員

08:50 – 09:05
「オスロ大学病院でのAMDの研究:LUCASから調剤薬局まで、そしてそれを超えて」
※ルンド大学心臓アシストシステム
発表者:Morten Carstens Moe,博士、オスロ大学病院教授, オスロ、ノルウェー

09:05 – 09:15
「アバスチン※の適応外使用:スカンジナビアの格差」
アバスチンの基礎知識
発表者:Tomas Bro, 博士、 ウグロンジェクゼ病院, エキヘ、スウェーデン

09:15 – 09:25
AMD治療を延長するリスク
発表者:David Epstein,博士、
サンクトエリカEYE病院カロリンスカ研究所、ストックホルム、スウェーデン

09:25 – 09:35
スウェーデンにおける黄斑変性症患者の登録状況」
発表者:Inger Westborg博士、ウプサラ大学病院、ウプサラ、スウェーデン

09:35 – 09:50
AMD疫学。遺伝学的リスク及び関連する血清タンパク質。眼、全身、ライフスタイルのリスクについて」
発表者:Friðbert Jónasson博士、アイスランド大学名誉教授、アイスランド

09:50 – 10:00
質疑応答

10:00 – 10:30           Coffee break

 

10:30-11:30   (Norðurljós Hall

P.2.2  「臨床試験における着地点の評価について」
モデレーター: Cecilie Bredrup博士、 ベルゲン大学准教授, ノルウェー
        Sten Kjellström博士、ルンド大学教授、スウェーデン

10:3010:50:
Luxturnaの経験について」第25回Wings通信参照
発表者:Line Kessel博士、 RigshospitaletGlostrup病院眼科教授、デンマーク

10:50 – 11:10
「小児科患者治験における特異性について」
発表者:Elise Heon博士、トロント小児病院教授、カナダ

11:10 – 11:30
患者の参画する遺伝子治療治験における目標の開発:新しい機能的ビジョンの着地点・輝度移動度テスト(MLMT)
発表者:ダニエル・チョン博士、スパーク。セラピューティックス会社, フィラデルフィア、米国

11:30-12:00 (日本時間では午後9時半から‥‥‥たぶん(^^; )
K.2.1 基調講演
網膜再生疾患に対する幹細胞治療について」
発表者:高橋政代博士Vision Care ., 神戸、日本

12:00-13:30   Lunch

12:15-13:15   ランチ・シンポジウム: 国際網膜協会ネットワークパートナー会議 @ Norðurljós
モデレーター: ジェイソン・メンゾ 米国網膜協会会長兼経営最高責任者

12:15-12:20  歓迎の辞 フランツ・バデュラ氏 国際網膜協会議長

12:20-12:25
研究ライフサイクルへの患者の公的参画:概念から提供まで
発表者:アヴリル・ダリさん, 国際網膜協会経営最高責任者

12:25-12:40*
AMD/GAの経済的負担と社会的影響を理解する
発表者:ナビン・ポーデル氏,、国際網膜協会研究学術賞委員会責任者

13:30-14:00 基調講演 (Norðurljós Hall
科学的結果、希望と失望の間のジェットコースター
発表者:クリスチーナ・ファッサー氏、国際網膜協会前会長、チューリッヒ、スイス

14:00-15:00
「遺伝性網膜疾患における表現型と遺伝子型の相関関係について」
モデレーター: Josephine Prener Holtan博士、オスロ大学病院教授、オスロ、ノルウェー
        Bart Leroy博士、Ghent大学教授、ベルギー

14:00 – 14:10:
PRPF31遺伝子の変異によって引き起こされた網膜色素変性症患者の自然史と臨床的特徴
発表者:Kristian Lisbjerg博士、コペンハーゲン大学病院、デンマーク

14:10 – 14:20:
デンマークの色覚異常患者の遺伝的根拠と表現型の特徴
発表者:Mette K.G. Andersen博士コペンハーゲン大学病院Rigshospitalet-Glostrupデンマーク

14:20 – 14:35
遺伝性網膜障害の診断における全エクソームシーケンシング:臨床的展望
発表者: Ragnhild Wivestad Jansson博士Haukeland大学病院ノルウェー

14:30 – 14:50
ヨーロッパにおける希少眼疾患患者ケアと研究のためのブースターERN-EYEご紹介
発表者:Hélène Dollfus CARGO博士、ストラスブール大学病院教授、ストラスブール、フランス

15:00-15:30           Coffee break

15:30-16:00 (Norðurljós Hall
基調講演: Restoration of vision
発表者: Mark S. Humayun博士南カリフォルニア大学教授、 Los Angeles USA

16:00-17:00
眼科額における革新
モデレーター:クリスチーナ・ファッサー氏国際網膜協会、チューリッヒ、スイス
       Einar Stefánsson博士アイスランド大学教授、アイスランド

16:00-16:15
不可知論的遺伝子治療アプローチ
※「遺伝子治療についてまだ分かっていないこと」ととらえてください
発表者:ダニエル・チョン博士、フィラデルフィア、米国

16:15-16:30
糖尿病性黄斑浮腫の治療における可溶化ナノ粒子技術による点眼薬について」
発表者:Þorsteinn Loftsson博士アイスランド大学名誉教授Reykjavik Iceland

16:30-16:45
RD希少疾患基金、ベンチャー慈善活動の革新
発表者:ジェイソン・メンゾ 米国網膜協会会長兼経営最高責任者

16:45-17:00
光遺伝学:進行してしまった網膜疾患のための次世代戦略
発表者:カムロン・カーン博士 Novartis


 

L.日目2.1 網膜変性疾患の臨床的側面
モデレーター:Elise Heon博士、トロント小児病院教授、カナダ

08:30 – 08:50:
「 網膜変性疾患の臨床的側面」
発表者: Elise Heon博士

08:50 – 09:10:
遺伝性黄斑変性症の臨床的側面
発表者: Line Kessel博士、デンマーク国立病院眼科准教授、コペンハーゲン、デンマーク.

09:10 – 09:30
「遺伝性網膜疾患の症候群型について.
発表者:Hélène Dollfus CARGO博士、ストラスブール大学病院教授、ストラスブール、フランス

09:30 – 09:50:
遺伝子検査の状況について」
発表者:Fiona Waters,世国際膜協会, ダブリン, アイルランド

09:50 – 10:00
質疑応答

10:00-10:30  Coffee break

10:30-11:30
L.2.2 遺伝学からみた網膜疾患症
モデレーター: Jón Jóhannes Jónsson博士、レイキャビック国立大学教授、アイスランド

10:30 – 10:50:
遺伝のパターン-分かりやすく理解するために」
発表者:Eirný Þórólfsdóttir博士、 国立大学病院、 Reykjavík, Iceland.

10:50 – 11:10:
結果を理解する-困難な作業
発表者:Jón Johannes Jónsson博士、国立大学病院教授、Reykjavík, Iceland

11:10 – 11:20
遺伝的原因の多様性に関するアイスランドからの教訓
発表者:Daníel Þorsteinsson

11:20 – 11:30:
ABCA4の関与する遺伝子性網膜疾患について」
ATP結合トランスポーター
発表者:Frans Cremers博士、Radboud大学教授、Nijmegen、オランダ

11:30-12:00 (日本時間では午後9時半から‥‥‥たぶん(^^; )
K.2.1 基調講演
「網膜再生疾患に対する幹細胞治療について」
発表者:高橋政代博士
Vision Care ., 神戸、日本

12:00-13:30   Lunch

12:15-13:15   ランチ・シンポジウム: 国際網膜協会ネットワークパートナー会議 @ Norðurljós
モデレーター: ジェイソン・メンゾ 米国網膜協会会長兼経営最高責任者

12:15-12:20  歓迎の辞 フランツ・バデュラ氏 国際網膜協会議長

12:20-12:25 
研究ライフサイクルへの患者の公的参画:概念から提供まで
発表者:アヴリル・ダリさん, 国際網膜協会経営最高責任者

12:25-12:40* 
AMD/GAの経済的負担と社会的影響を理解する
発表者:ナビン・ポーデル氏,、国際網膜協会研究学術賞委員会責任者

13:30-14:00 基調講演 (Norðurljós Hall
科学的結果、希望と失望の間のジェットコースター
発表者:クリスチーナ・ファッサー氏、国際網膜協会前会長、チューリッヒ、スイス

14:00-15:00
L.2.3 幹細胞と遺伝子ベースの治療法の基礎」
モデレーター: Kapil Bharti国立眼病研究所教授、ベセスダ(メリーランド州)、米国

14:00- 14:20
現在進行中の幹細胞を用いた臨床試験の概要
発表者:Goran Petrovski博士、オスロ大学非常勤講師

14:20 – 14:35
幹細胞ベースとした加齢黄斑変性症の治験について
発表者:Kapil Bharti国立眼病研究所教授、ベセスダ、米国

14:35 – 14:50
光遺伝学における臨床試験について」
発表者:Isabelle Audo博士フランス国立衛生研究所教授、パリ、フランス

14:50 – 15:00
「患者として実際の治療法と優れた臨床試験を特定する方法」
発表者:Martin Smedstad氏、ノルウェー網膜協会、オスロ、ノルウェー

15:00-15:30           Coffee break

15:30-16:00 (Norðurljós Hall
基調講演: Restoration of vision
発表者: Mark S. Humayun博士南カリフォルニア大学教授、 Los Angeles USA

16:00-17:00
L.2.4 ロービジョンに関するサービスと対処について
モデレーター:Vala Jóna Garðarsdóttir
       Rosa María Hjörvar氏、アイスランド.

16:00 – 16:15:
アイスランドの視覚障害者のための国立研究所ご紹介
発表者: Elva Dögg Jóhannesdóttir博士眼科医
     Vala Jóna Garðarsdóttir氏、 O&M‥‥‥???

16:15 – 16:30
補助機材を利用した(視覚障碍者の)読書実現
発表者: Rósa María Hjörvarアイスランド大学言語学専攻博士課程在学中

16:30-16:45:
支援技術、apsなど
発表者:Baldur Snær Sigurðsson氏とHlynur Þór Agnarsson

16:45 – 17:00:
生活と仕事における視覚障害への対処
発表者:Halla Dís Hallfreðsdóttir氏とElín Yr. Hafdisardóttir Arnardóttir

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国際網膜協会世界大会2022 in アイスランド 概要 直前情報

メンバーの皆様、来週レイキャビクで開催されるRIWC 2022に皆様をお迎えできることを心から嬉しく思います。
本大会は、2018年以来初めて直接メンバーが合える会議です。RIは来週、数多くの会議を主催できることをうれしく思います。それらには以下が含まれます。

6月8日水曜日と6月9日木曜日
-RIYouthCongress、Blindrafelagid Association for the Blind Offices(Hybrid)

06月9日木曜日-RI継続教育プログラム
Blindrafelagid Association for the Blind Offices(Hybrid)

6月10日金曜日-RINetworkof Partners Meeting、Nordurljos、HARPA
6月11日土曜日-RetinaInternationalGlobal Challenges(対面のみ)、
マリオット・エディション・ホテル、ボールルーム

4つの会議すべての議事に関しては、情報が参照できるよう、添付されています。これらは、議題に記載されている青少年プログラム中のいくつかのセッションを除き、公開会議です。
※添付の詳細については、日本語に翻訳したものを別途アップしておきます。そこへのリンクをこのページの最後に記載しておきますので、ご参照ください。(管理人)

オンラインCEPセッションに登録するには、次のリンクをクリックしてください。
https://zoom.us/webinar/register/WN_xJmaoUC-Rr6xOQDOO-44xQ

オンラインユースプログラムセッションに登録するには、次のリンクをクリックしてください。
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZUrcuuvrT0rHtMydNlr5hnfaFE8foGEAHjb

皆様のお越しを心よりお待ちしております。よろしくお願いいたします。

フィオナ
フィオナ・ウォーターズ
教育および参画マネージャー
Retina International
fiona.waters@retina-international.org
retina-international.org
登録慈善団体番号(RCN)20206322
Retina International, Floor 3, 7 Ely Place, Dublin 2, Ireland

私達と接ってください
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第16回JRPS網脈絡膜変性フォーラム 医療講演概要報告

研究推進委員会(Wings)

3月27日、「遺伝子」をテーマにオンライン形式で開催されたフォーラムの医療講演の概要を紹介します。講演動画は、下記のご報告での記述通り、「会員の頁」にてご視聴できます。

■講演1「網膜変性疾患の遺伝型と表現型」 國吉 一樹(近畿大学)
まず、基本的な事柄について説明があった。遺伝、遺伝子、疾患が起こる原因についてまとめると次のようになる。細胞の中の核にDNAの塊があり、染色体という。DNAはアデニン、シトシン、グアニン、チミンという4種類の塩基が60億個余りも整然とつながったものである。ここには身体をつくるタンパク質の設計図が入っている。これを遺伝子という。DNAの半分は父親由来、半分は母親由来で、子から孫へと受け継がれていく。細胞が分裂するときDNAは正確にコピーされるが、まれにミスプリントが起こる。大抵のミスは修復され、たとえ修復されなくても害はない。しかしDNAの重要な部分にミスが起こると、病気になったり、生まれる前に死んでしまうこともある。RPをはじめとして遺伝性網膜ジストロフィの多くはメンデルの法則に従い、常染色体優性、常染色体劣性、X連鎖性のいずれかの遺伝形式をとる。
講演の後半では、最近わかってきた遺伝性網膜ジストロフィの臨床所見(表現型)と原因となる遺伝子(遺伝型)の関係について多くの症例を取り上げて説明があった。
遺伝型と表現型の関連には一定の規則があるのだろうか。答えは、イエスでもありノーでもある。RPはさまざまな遺伝子の異常により発症し、原因となる遺伝子による特徴的な臨床症状を示すこともあるが、それは一部で、多くは多彩な症状を示す。

■講演2「網膜変性疾患の遺伝学的検査」 林 孝彰(東京慈恵会医科大学)
日本人に多い網膜変性疾患の遺伝学的検査の結果と病態が解説された。
1. 筋緊張性ジストロフィの遺伝学的検査、網膜変性の特徴について:おもな症状は筋力低下だが、白内障や網膜変性を合併。DNPK遺伝子の異常で発症し、常染色体優性遺伝である。トリプレットリピート病の一つでCTG(シトシン、チミン、グアニン)の反復伸張がある。重症度は反復の数によるので、遺伝学的検査で病態や重症度が把握できる。
2.RPGR遺伝子変異をもつRPの特徴について:X連鎖性遺伝で、男性が発症するが女性の保因者に症状が出る場合がある。遺伝子の末端エクソンの前半部に変異があるとRP、後半部にあると黄斑ジストロフィを発症する。世界で遺伝子治療の臨床試験が進行中である。
3.RP1遺伝子変異をもつ網膜疾患のバリエーションについて:優性RP、劣性RP、劣性黄斑ジストロフィの原因となる。日本人では特定の遺伝子異常が多いことが判明、Aluという特殊な配列が遺伝子に挿入されている。
最後に、今後可能性のある内服治療が紹介された。アセチルシステインという抗酸化剤の網膜保護効果の治験が世界的に行われている。白点状眼底に対してβカロテンの臨床研究が三重大ほかで実施された。まもなく結果が公表される。スターガルト病に対しては、視サイクル抑制モジュレーターのエミクススタトの治験が進行中である(窪田製薬)。

■講演3「遺伝性網脈絡膜疾患の一体的診療:遺伝子治療の臨床応用」
藤波 芳(東京医療センター・感覚器センター)
遺伝性網脈絡膜疾患の一体的診療について、東京医療センターでの経験と欧米の先行事例が紹介された。
RPは黄斑ジストロフィなどの疾患群と原因が重なっているため、すべてを総称して遺伝性網脈絡膜疾患と呼ばれる。有効な根本治療が存在せず、その病態解明・治療導入が急務となっている。遺伝性希少疾患は次の5ステップを経て治療実装される。
1)臨床診断;
2)網羅的遺伝子診断;
3)表現型・遺伝型関連および最終確定診断;
4)臨床治験導入;
5)治療の安全性・有効性判定と評価法の確定。
評価法はさまざまであり、中心視力・視野、光干渉断層計等の古典的方法に加えて、特殊な電気生理学的検査、眼底自発蛍光の量的評価、光閾値評価(FST)などがある。評価がきちんとできないと治験は困難である。世界的に見ると、遺伝子補充治療、遺伝子編集治療、遺伝子導入治療(オプトジェネティクス)、薬物治療、再生細胞治療、人工視覚移植、経角膜電気刺激などの臨床治験が広く展開されている。「治療が皆無であった」時代から「治療を選択する」時代に移り変わるなかで、どの時期に対してどの治療を選択していくかについても、治療の特性に合わせて明らかにされつつある。すなわち病気のメカニズム、ステージ、重症度が考慮される。遺伝性網膜疾患の一体的診療体制の構築のためには、疾患概念と遺伝学的診断の理解を医療者と患者が共有することが重要である。

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第19回 スマートスピーカーの活用事例 – ②

JRPS京都 園 順一

前号では我が家のスマートスピーカーのある生活について述べた。私は仕事として、IT関係のことをしていたこともあり、この世界については一般の方よりは詳しいのではと思う。だから活用できているのではないの? と感じている人も多いことだろう。今回はそうではない事例を紹介しよう。
対象の方は79歳の盲人男性で、「私はアナログ人間で、今もガラ携しか使えない」と話されている方です。その方が、何名かで我が家に見学に来られたのですが、そのときはあまり興味もなく、お酒を飲んでおられました。
ところが、その方は、今では楽しく利用されています。
そのきっかけは「株」でした。株を運用されていて、毎日ラジオでその日の株価を聞いておられることが分かったので、「スマートスピーカーでも銘柄を指示して聞くことができますよ」と伝えました。そして、電話で、私がスマートスピーカーに「SONYの株価を教えて」と話しかけたことに対してのスマートスピーカーからの声を聞かれたんです。
俄然、興味を持たれたので、設置してあげました。お教えしたのは、基本的な使い方だけです。使い方が分からなければ、「使い方を教えて」「株価の聞き方を教えて」などと話しかければよいのです。
間違った話し方をしても問題ありません。スマートスピーカーが、「理解できません」などと応じるだけです。話しかけ方を変えれば答えてくれる場合もあります。
一人住まいとか、昼間は一人で家にいる方など、話し相手にもなってくれますし、頭の体操にもなります。もちろん、音楽や、落語、昔話などを聞くこともできます。なぞなぞも出してくれますよ。
Amazon Echoのように、購入したKindle本(注1)を読んでくれるスマートスピーカーもあります。
上記の例のように、見えなくなって諦めていたことが、スマートスピーカーで実現できる場合もあります。音楽が好きであっても、CDのラベルや曲名が読めなくなり、ラジオの音楽番組などを聞くしかないと思っておられる方もおられるのではと思います。スマートスピーカーを利用すれば、曲名や、歌手名、楽団名などを指示して音楽を聞くことができます。月々1,000円ほどの料金はかかりますが、数千万の曲を音声で聞くこともできます。
スマートスピーカーは6,000円程度で購入できますが、音楽を良い音で聞きたければ、高級なものもあります。また、2台を組み合わせて、ステレオで聞くことも可能です。
スマートスピーカーどうしでの会話、スマートスピーカーからスマホに電話を無料でかけることもできます。液晶付きのスマートスピーカーもありますので、この場合はテレビ電話のように話せます。
諦めず、挑戦しましょう!

(注1)KindleとはAmazonが取り扱っている、電子ブックです。最近では一般書籍と共に、Kindleで同時に発売されている本も多くあります。すなわち、音訳などしてもらう必要がなく、発売と同時に読むことができます

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あぁるぴぃ158号 目次

JRPSだより                                                                                            3
年会費納入のお願い ~コンビニからも振込み可能に     3
本部主催ミニコンサート&医療講演会開催のお知らせ     3
茨城県の皆さまへ! ~Zoom交流会へのお誘い~       4
電話相談のご案内                    4
「世界網膜の日in山陰」開催要項の追加と確認事項      5
理事の立候補者等に関するお知らせ            6
電話で相談したいと思ったあなたへ            7
別府 あかね(公益社団法人NEXT VISION)         7
三輪 まり枝(北里大学医療衛生学部 客員准教授)       8
新代表からご挨拶                    9
小川 博康(千葉県網膜色素変性症協会 会長)      9
JRPS新潟が設立20年を迎えました              10
新潟県協会20周年に寄せて(成瀬 直洋)           10
第16回JRPS網脈絡膜変性フォーラム 開催報告         11
QOL向上推進委員会(QOLC)通信             13
第19回 スマートスピーカーの活用事例-2(園 順一)     13
あぁるぴぃ広場 ~会員からの投稿~           14
高齢者生活支援住宅での生活(岩手県 似内 リツ)     14
ヘルスキーパーという仕事と出会って(神奈川県 阿部 法子)  14
定年退職、そして第2の仕事人生へ(奈良県 西尾 淳)      15
ねこと笑顔とひまわりと(香川県 髙岡 龍夫)        15
夢(沖縄県 樋口 光子)                      16
都道府県JRPS活動予定                   17
北海道…… 17 / 岩手県…… 17 / 秋田県…… 17 / 群馬県…… 17 /
栃木県…… 18 / 埼玉県…… 18 / 千葉県…… 18 / 東京都…… 19 /
神奈川県… 19 / 新潟県…… 19 / 長野県…… 20 / 愛知県……20 /
岐阜県…… 20 / 三重県…… 20 / 滋賀県…… 21 / 京都府…… 21 /
奈良県…… 21 / 大阪府…… 22 / 兵庫県…… 22 / 岡山県…… 22 /
広島県…… 23 / 香川県…… 23 / 徳島県…… 23 / 愛媛県…… 23 /
福岡県…… 24 / 大分県…… 24 / 熊本県…… 24 / 宮崎県…… 25 /
鹿児島県… 25 / 沖縄県…… 25 /

専門部会の活動予定                                                                         26
ユース部会 … 26 / ミドル部会 … 26 /

令和3年度(2021年) 寄付者一覧                                                 27
編集局より                                                                                          32
広告ページ                                                                                          32
編集後記                                                                                              36

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あぁるぴぃ158号 目次

JRPSだより       3

年会費納入のお願い ~コンビニからも振込み可能に            3

本部主催ミニコンサート&医療講演会開催のお知らせ         3

茨城県の皆さまへ! ~Zoom交流会へのお誘い~ 4

電話相談のご案内            4

「世界網膜の日in山陰」開催要項の追加と確認事項            5

理事の立候補者等に関するお知らせ           6

電話で相談したいと思ったあなたへ           7
別府 あかね(公益社団法人NEXT VISION)           7
三輪 まり枝(北里大学医療衛生学部 客員准教授) 8

新代表からご挨拶            9
小川 博康(千葉県網膜色素変性症協会 会長)      9

JRPS新潟が設立20年を迎えました          10
新潟県協会20周年に寄せて(成瀬 直洋) 10

第16回JRPS網脈絡膜変性フォーラム 開催報告    11

QOL向上推進委員会(QOLC)通信           13
第19回 スマートスピーカーの活用事例-2(園 順一)    13

あぁるぴぃ広場 ~会員からの投稿~       14
高齢者生活支援住宅での生活(岩手県 似内 リツ)            14
ヘルスキーパーという仕事と出会って(神奈川県 阿部 法子)        14
定年退職、そして第2の仕事人生へ(奈良県 西尾 淳)     15
ねこと笑顔とひまわりと(香川県 髙岡 龍夫)      15
夢(沖縄県 樋口 光子) 16

都道府県JRPS活動予定  17

北海道…… 17 / 岩手県…… 17 / 秋田県…… 17 / 群馬県…… 17 / 栃木県…… 18
埼玉県…… 18 / 千葉県…… 18 / 東京都…… 19 / 神奈川県… 19 / 新潟県…… 19
長野県…… 20 / 愛知県…… 20 / 岐阜県…… 20 / 三重県…… 20 / 滋賀県…… 21
京都府…… 21 / 奈良県…… 21 / 大阪府…… 22 / 兵庫県…… 22 / 岡山県…… 22
広島県…… 23 / 香川県…… 23 / 徳島県…… 23 / 愛媛県…… 23 / 福岡県…… 24
大分県…… 24 / 熊本県…… 24 / 宮崎県…… 25 / 鹿児島県… 25 / 沖縄県…… 25

専門部会の活動予定        26
ユース部会 … 26 / ミドル部会 … 26

令和3年度(2021年) 寄付者一覧           27

編集局より         32
広告ページ         32
編集後記             36

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JRPS新潟★協会設立20周年記念医療講演会

新潟県協会設立20周年記念医療講演会のご案内

新潟県網膜色素変性症協会会長の成瀬直洋と申します。
各都道府県協会、部会におかれましては、益々ご清祥のことお慶び申し上げます。
新潟県協会は、この度設立20周年を迎えることになりました。
これを記念し、株式会社ビジョンケア代表取締役社長 高橋政代先生をお招きして、医療講演会を開催いたします。
講演会はzoomミーティングで行われますが、他都道府県協会の皆様にもご視聴いただけるよう、Youtube配信を行います。
都道府県協会会員および部会会員の皆様に、注意事項とともに周知をお願いいたします。

■ 新潟県協会設立20周年記念医療講演会
日時 5月22日(日)14:30~16:00
会場 新潟市総合福祉会館 5階 大集会室
講師 株式会社ビジョンケア 代表取締役社長 高橋政代先生
演題 「網膜再生医療のこれから」

JRPS会員限定 のため、YouTube配信URLは、会員頁にて掲載しております。

※視聴にあたっての注意事項
・この配信はJRPS会員限定です。会員以外の個人や会員外のメーリングリスト、SNS等でURLを共有することは禁止します。
・配信の録音、録画、スクリーンショット等の記録を禁止します。講演録画は後日協会ホームページにおいて会員限定で公開される予定です。
・Youtubeからの質問はできません。ご了承ください。

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第17回 「スマートスピーカー、そして、スマートハウス」

JRPS京都 園 順一

スマートスピーカーや、スマートハウスなる言葉が一般的になりつつありますが、皆さんはご存知でしょうか?
これから数回にわたり、基礎や、応用、活用方法などについて書いていきます。

○スマートスピーカーとは
AIアシスタントの技術、つまり、質問やお願いの音声を認識して応対や操作をしてくれるAI(人工知能)技術を用いたスピーカーのことで、AIスピーカーとも呼ばれる。
スマートスピーカーでは、音楽鑑賞や調べ物、買い物といったサービスを「音声」のみで操作できる。最近はスマホに搭載され、ちょっとした操作や調べ物などに利用でき、画面をタッチしたり、キーボード入力するよりも手軽に目的を達成することができるというメリットがある。スピーカーにそうした技術が組み込まれることで、日常生活の場で手軽に有効に活用できる。
機器を使うために最初の設定をする際、一部視力を必要とする機種もあるが、その後は声で話しかけるだけで、反応も音声で返答してくれるので、視力を必要としない。

○スマートスピーカーでできること
話しかけることでいろいろな操作ができる。具体的には、検索エンジンを用いた調べ物、ニュースの読み上げ、音楽や動画の再生、家電の操作、ちょっとした雑談まで、いろいろとできる。

・ニュースや音楽を聞く
「ニュースを読んで」と話しかければ、その日のニュースを読み上げる。また、「クラシック音楽をかけて」と言えば、音楽配信サービスから適した楽曲を探して再生してくれる。

・家電を操作する
テレビやエアコン、照明などの家電製品と連携することで、家電に音声で命令を出すことができる。電源のオンオフや、簡単な操作が可能となる。

・メモなどを入力する
「ビールをショッピングリストに追加」などと話しかければ、買い物リストに項目を追加することができる。思いついたら、忘れないうちにすぐにスマートスピーカーにお願いして追加しておける。

・調べ物をする
多くは検索エンジンと接続しており、調べ物をお願いすることができる。例えば「○○社の今日の株価は?」「明日の天気は?」などと質問できる。また、「今、何時?」「○月○日は何曜日?」なども質問できる。

○スマートスピーカーの種類
AmazonやGoogleなどAIアシスタントを開発している企業から発売されているほか、AIアシスタントを提供されたメーカーからも発売されている。

・Amazon Echo(アマゾン エコー)
Amazonが開発したスマートスピーカーで、日本での発売は2017年。AmazonによるAIアシスタント「Alexa(アレクサ)」に対応し、音声コマンドを認識する。いくつかのサイズ、液晶付きなどが発売されている。

・Google Nest(グーグル ネスト)
Googleが開発したスマートスピーカーで、音声認識AIとして「Googleアシスタント」に対応しており、「OK、Google」もしくは「ねぇ、Google」の音声コマンドで起動し、ニュースや天気予報の読み上げ、対応する音楽サービス(Spotifyなど)の音楽配信を聞くことができる。
同社のテレビ向けアダプター「Chromecast(クロームキャスト)」と連携して、音声コマンドで動画を再生することもできる。いくつかのサイズ、液晶付きなどが発売されている。
また、「Google アシスタント」に対応したスマートスピーカーは家電メーカー各社からも発売されている。

・LINE Clova WAVE(ライン クローバ ウェーブ)
メッセージングアプリLINEが開発したAI「Clova」に対応するスマートスピーカーで、音声コマンドにより「天気予報」や「昔話」のほか、LINEでメッセージを送ったり、送られてきたメッセージを読み上げることも可能。
同社の定額音楽配信サービス「LINE MUSIC」を聞くこともできる(有料)。また、バッテリーを内蔵しているので家の中である程度自由に動かして使うことも可能である。

・Apple HomePod Mini(アップル ホームパッド ミニ)
Apple製の「HomePod」はAppleの音声認識AI「Siri(シリ)」に対応する。
同社のApple Musicが利用できるほか、スピーカー音質に力を入れているのが特長である。

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第18回 スマートスピーカーのある生活

JRPS京都 園 順一

前号では、スマートスピーカーとスマートハウスについての概略を述べた。今回はそれらを活用している私の一日の利用事例を紹介しよう。
各部屋には以下の機器が設置してある。スマートスピーカー、スマートリモコン、スマートプラグ、Google chrome cast(グーグルクロームキャスト)、人感センサー付き照明。
朝の目覚めは、スマートスピーカーに登録したアラーム機能で、毎朝ニュースを聞く。起きる前に、寝室からスマートスピーカーに向かって、音声で和室のエアコン、照明をつける。「和室をつけて」(呼びかけの「OK,Google」等は省略)。部屋名をつけて指示すると、その部屋に設置してあるすべての機器が対象となる。寝室のエアコン、照明は設定時間に自動的に切れる。
※タイマーでオン/オフを自動的にすることも可能だが、起きる時間が異なる場合や家にいない場合もあり、電源のオンは意識的にせず、オフについては気にしなくても良いので、自動にしている。
一階に下りると、廊下、洗面所、キッチンなどの人感センサー付きの照明が移動するごとに順番につく。人がいなくなると数分後に照明が切れる。食事の準備をしている間はニュースを聞けるように、ラジオをタイマーで制御している。夏の場合、扇風機は音声でオン/オフしている。両手がふさがっていても大丈夫。「扇風機をつけて」「扇風機をとめて」。
和室に移動したころには、部屋が良い温度になっており、テレビの電源も自動的にオンになっている。設定時間になればテレビチャンネルが自動的に切り替わるので、見たい番組を見落とすことがない。食事を終わるころには、タイマーでエアコンが自動的にオフになる。また、照明もタイマーで部屋を出る数分後にオフになる。和室を出る前に音声で書斎のエアコンなど必要な電源をオンにする。「書斎をつけて」。音声で、家中のスマートスピーカーすべてでニュースを聞くように指示するので、食事の後片付け、洗面、トイレなどどこでも聞ける。「すべてのスピーカーでニュース」。書斎に入るころには照明がついており、室温も良くなっている。聞いていたニュースを書斎のスマートスピーカーに指示すれば、家中のニュースがとまる。「ストップ」。ここまでは毎朝の日常的な内容である。
仕事をしながら天気予報を聞く、時間を確認する、音楽を聞く、Kindleを読む。そのほか、今日の出来事、なぞなぞ、調べたいことなど、必要に応じてスマートスピーカーに話しかける。また出かける場合などにはアラームをセットしておき、時間を気にしなくてもよい。「13時30分にアラームセット」。電車に乗る場合は、運行情報を聞く場合もある。「運行情報」。問いかけてくるので、「琵琶湖線」。出かける前に最寄り駅の時間の確認をする。「京阪石山まで公共交通機関」。「徒歩3分の○○駅から、○時□分発の○□線に乗るのが便利です」などと答えてくれる。
出かける場合は、玄関に設置してあるスマートスピーカーに話しかける。「行ってきます」。これで設定してある家中のエアコン、照明などの電源を切ることができる。
「行ってらっしゃい、忘れ物はないですか?」などと答えてくれる。一人住まいでも話し相手がいるようで、また頭の体操にもなっているのではないだろうか。
そのほか、音楽を聞いたりしている動画があるので見てください。我が家のスマートハウスの事例、最初のところは設置に行った方の家です。

今月のトピックス:特集「スマートスピーカーを使いこなす」 | NHK 視覚障害ナビ・ラジオ
https://www.nhk.or.jp/heart-net/shikaku/list/detail.html?id=47271#contents

※URLの入力が困難な方は、Googleで「NHK視覚ナビラジオ園順一」で検索し、2021年2月28日を選んでください。

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