第27回JRPS研究助成 受賞者からのメッセージ⓵

万代 道子 先生
(地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立神戸アイセンター病院)
受賞テーマ「再生医療による黄斑錐体細胞による視機能再建に関する研究」

このたび、第 27 回 JRPS 研究助成をいただくこととなり、JRPS 理事および会員の皆さまには心より感謝申し上げます。
私は神戸の理化学研究所と、現在は神戸アイセンター病院で網膜疾患に対する再生医療の開発研究および臨床研究に携わっています。
視細胞は目の中の網膜という組織の中にあって最初に光を受けとって情報伝達のシグナルに変換する細胞ですが、網膜色素変性という病気ではこの視細胞がだんだんと減っていってしまいます。ES 細胞や iPS 細胞は多能性幹細胞といって、体の中のいろいろな組織や細胞を作り出すことができます。
私たちは、多能性幹細胞から作った視細胞を補うことで、失われた視覚を取り戻す治療開発を目指しています。目の見えなくなったマウスに、多能性幹細胞から作った網膜組織を移植すると、いったん失われていた光に対する網膜の反応が得られるようになり、光がわかるような行動をするようになることがわかりました。その後、2020年に、まずは安全性を確認するために、2 名の患者さんにご協力をいただき臨床研究を行いました。移植した網膜組織は今も安定して生着していて、この細胞治療が安全に実施できることを確認しました。効果の評価としては、今後症例数を増やし、また移植面積も増やしながら、時間をかけて判定していくことになります。また、網膜色素変性は進行性の病気ですので、中心の視力が残っている時に、その周りに元気な細胞を移植することで、少しでも中心部分の変性の進行を抑制できれば、それも目標とする効果になります。
このように、臨床においてはようやく最初の一歩を踏み出したばかりで、まずは光がわかるようになる、ぼやっと視野が広がる、といった効果から期待していますが、さらに治療効果を上げるための研究も進めています。今回の助成金では、より中心部に近い部位での視機能再建を目指しています。網膜の周辺部では複数の視細胞が一つの細胞につながるため、たくさんの細胞が反応しても一つの情報として伝えられるのが、中心部では細胞が 1:1 でつながっており、反応した視細胞の数だけ情報がより細かく伝わります。このような、効率よく信号を伝える視覚経路を再生医療で再建することができるのか、調べていきたいと思います。
これらの研究を通じて、網膜色素変性の患者さんに対して、少しでも有効性の高い治療を届ける日が来ることを願いつつ、今後も努めていきたいと思います。

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[特別寄稿]アンケート調査へのご協力のお願い

[特別寄稿]
「遺伝性網膜ジストロフィに対する遺伝学的検査に関する
意識調査研究」 
アンケート調査へのご協力のお願い

学術理事 / 宮崎大学医学部眼科学 教授 池田 康博

1.概要
本アンケートは、宮崎大学医学部眼科学の池田康博が研究代表者として実施する「遺伝性網膜ジストロフィに対する遺伝学的検査に関する意識調査研究」について調査するものです。遺伝性網膜ジストロフィとは、遺伝子のキズが原因で網膜の機能に障害をきたす一連の遺伝性進行性の疾患の総称です。代表的な疾患には網膜色素変性やアッシャー症候群、黄斑ジストロフィ等があります(加齢黄斑変性は含みません)。
遺伝性網膜ジストロフィはいまだ有効な治療法がありませんが、現在さまざまな治療法の開発が進められています。とくに、遺伝子治療は日本においても RPE65 遺伝子変異を有する患者さんを対象とした治療薬が承認される等、実用化され始めており、病気の原因となる遺伝子を明らかにすることが診療上重要になります。これに伴い、近々、遺伝性網膜ジストロフィの患者さんを対象とした遺伝学的検査(病気の原因となっている遺伝子を調べる検査)が日常的な診療に導入されることが予想されます。
このような背景から、今回、全国規模で遺伝性網膜ジストロフィの患者さん及びそのご家族を対象に、遺伝学的検査に関する意識調査を計画しました。

2.目的
本研究の目的は、遺伝性網膜ジストロフィの患者さん及びご家族に対し、遺伝学的検査(アンケート内には「遺伝子の検査」と記載しています)に対する意識調査を実施し、その結果を踏まえ、患者会や学会等で遺伝学的検査の正確な理解と普及に向けた啓発活動を実施することです。

3.対象
遺伝性網膜ジストロフィの患者さんおよびそのご家族(配偶者、親、子)

4.アンケート実施期間
2023 年 10 月 1 日~2024 年 3 月 31 日

5.本アンケートについて
本アンケートへの回答は自由であり、参加しない場合でも何ら不利益を被ることはありません。アンケートは最大 24 問で、回答に所要する時間は 20 分から25 分程度です。
アンケートは、オンライン版、メール版、墨字版を準備しております。協会誌をメールで受け取っておられる方には別メールで事務局よりメール版をお送りいたします。
その他の媒体をご利用の方でメール版をご希望の方は、事務局にメールでお申込みください。墨字版での回答をご希望の方はメール
:info@jrps.org または電話:03-6261-0321 で事務局までお申込みください。
オンライン版をご希望の方は、下記URL または QR コードから入力フォームへお進みください。
なお、集計の都合上、回答はお一人につき 1 回でお願いいたします。複数の形式からの回答など、お一人で複数回の回答にならないようにご注意いただきますようお願い申し上げます。質問等がある場合は、担当の馬渡までご連絡ください。
研究代表者:宮崎大学医学部眼科学 池田 康博 (担当:馬渡 剛)
TEL:0985-85-2806
E メール:miyadaiganka_study@med.miyazaki-u.ac.jp
[アンケート(オンライン版)]
ご本人用 URL:https://forms.gle/YLR81GfVBnnYzQ9N8
ご家族用 URL:https://forms.gle/Fuo9HkJgpwV17Lqs7

※下の画像は URL の QR コードです(左端は本人用、右端は家族用)

             

(ご本人用)                 (ご家族用)

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あぁるぴぃ 166 号 目次

JRPS だより  3

2024 年版 JRPS 白黒反転カレンダー販売のお知らせ  3

電話相談のご案内  3

[特別寄稿]
「遺伝性網膜ジストロフィに対する遺伝学的検査に関する意識調査研究」
アンケート調査へのご協力のお願い(池田 康博)  4

第 27 回研究助成受賞者からのメッセージ  6
万代 道子(地方独立行政法人神戸市民病院機構
神戸市立神戸アイセンター病院)  6
秋葉 龍太朗(千葉大学大学院医学研究院眼科学)  7
相馬 祥吾(京都府立医科大学)[ライオンズ賞」  8

【新コーナー】もうまく募金通信  9
[第 1 回]もうまく募金通信開設のお知らせ(菅谷 久美子)  9
ゆうちょ銀行 寄附口座のご案内  9
もうまくサポーター登録のお願い  9

QOL 向上推進委員会(QOLC)通信  10
[第 33 回]パネルディスカッション
「RP 患者の就労について語る」を終えて(山本 浩)  10

近畿地区の協会が設立 20 周年を迎えました  11
次は、解散です!~20 年を振り返って(和歌山県網膜色素変性症協会 山本 浩) 11
設立 20 周年を迎えて(大阪府網膜色素変性症協会 橋本 富雄)  11
これからも京都府協会らしく(京都府網膜色素変性症協会 大菅 規子)  12

新代表ご挨拶  14
田口 武司(静岡県網膜色素変性症協会 会長)  14
大野 真知子(千葉県網膜色素変性症協会 会長)  14
松村 康司(滋賀県網膜色素変性症協会 会長)  15
髙岡 龍夫(香川県網膜色素変性症協会 会長)  15
藤井 修身(徳島県網膜色素変性症協会 会長)  16
石川 典子(愛媛県網膜色素変性症協会 会長)  16

あぁるぴぃ広場 ~会員からの投稿~   17
網膜色素変性症協会の会員も 4 人に 1 人は難聴を併発しているとも言われています
(佐藤 好幸)  17

都道府県 JRPS 活動予定  18
北海道…… 18 / 岩手県…… 18 / 秋田県…… 18 / 群馬県…… 18 / 栃木県…… 19 /
埼玉県…… 19/ 千葉県…… 19 / 東京都…… 20 / 神奈川県… 20 / 新潟県…… 20 /
長野県…… 21 / 静岡県…… 21 / 岐阜県…… 21 / 愛知県…… 22 / 三重県…… 22 /
滋賀県…… 22 / 京都府…… 23 //奈良県…… 23 / 大阪府…… 23 / 和歌山県… 24 /
兵庫県…… 24 / 岡山県…… 24 / 広島県…… 25 / 香川県…… 25 / 徳島県…… 25 /
愛媛県…… 26 / 高知県…… 26 / 福岡県…… 26 / 長崎県…… 27 / 大分県…… 27 /
熊本県…… 27 / 宮崎県…… 27 / 鹿児島県… 28 / 沖縄県…… 28 /

専門部会の活動予定  28
ユース部会…… 28 / ミドル部会…… 29 /

編集局より  29 / 広告ページ  30 /
編集後記  32 /

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世界網膜の日 in 神奈川2023の動画をアップしました!!

JRPS会員の皆様
「世界網膜の日 in 神奈川2023」の研究助成受賞者による講演等の動画が9月27日に「会員の頁」にアップされましたので、お知らせいたします。受賞者の講演も素晴らしかったですが、午前中に開催された2つのパネルディスカッションも大変有意義な討論がされておりますので、ぜひご視聴ください。会員の方は、地域協会長様を通してお知らせしている、月ごとに変わるパスワードを入れると、ご視聴できますので、お楽しみください。(管理人)

 

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世界網膜の日in神奈川 2023(動画)

世界網膜の日in神奈川 2023は、盛況のうちに無事に終了しました。通しでは、長時間にわたり、視聴するのにも不便であると推察いたしますので、以下の通り、2日目のプログラムにそって、それぞれの動画に編集しましたので、それおれ、自由にご視聴ください。(管理人)

9月24日(日)  場所:神奈川県民会館小ホール  10時   受付開始

★10時30分  主管協会挨拶、来賓挨拶

★10時40分  パネルディスカッション1
「医療・行政・支援者、三位一体の切れ目のない支援の輪」
パネリスト:眼科医・障害福祉担当者・生活訓練担当者・患者会員。
RPと診断されても障害者手帳(福祉制度)、障害年金につながることができない患者が存在する現状の確認とその課題を共有します。

★11時30分  パネルディスカッション2
「三位一体の支援の輪はもう始まっている」
パネリスト:眼科医・視能訓練士・社会福祉士・歩行訓練士・患者会員。
医療、行政の垣根を越えた支援はすでに始まっています。どのようなものか? そして拡大するためには何が必要か? さまざまな立場から語り合います。

12時10分~13時40分 昼食、休憩
大会議室にてお弁当(事前注文予定)、または会議室隣にレストランもあり。

★13時40分  開会式 主催者挨拶

★13時50分   第27回JRPS研究助成授与式

第27回JRPS研究助成審査講評(近藤峰生先生 三重大学)

第27回JRPS研究助成受賞者の発表・授与

◎受賞者による研究発表
★万代 道子先生(地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立神戸アイセンター病院)
再生医療による黄斑錐体細胞による視機能再建に関する研究

★秋葉 龍太朗先生(千葉大学大学院医学研究院眼科学)
網膜中心窩における幹細胞由来網膜シート移植後の先端電子顕微鏡を用いた網膜回路リモデリング解析

★相馬 祥吾先生(京都府立医科大学)(ライオンズ賞)
網膜色素変性症モデルラットにおける明暗視・形態視機能の経日評価

質疑応答

★15時45分  次年度開催協会への引継式 & 両開催協会長挨拶

★15時55分  閉会宣言

16時             終了

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「世界網膜の日 in 神奈川」2023 開催終了のお知らせ

「世界網膜の日 in 神奈川」2023は、プログラム通り、諸行事すべて大盛況のうち、無事に開催されました。

開催日時と場所開催日     2023年9月23日(土)~24日(日)
※会場への入場は無料
会場      神奈川県民ホール(神奈川県横浜市中区山下町3-1
TEL:045-662-5901)
・小ホール :メイン会場
・大会議室 :24日の休憩・昼食会場
・レストラン「英一番館」:23日の懇親会場

プログラム

併設イベントについて
今回は、会場参加者全員で式典並びにパネルディスカッションにご参加いただき、一緒に受賞された先生方を応援し、ともにテーマについて考える機会としていただきたく、併設イベントの用意はございません。専門部会(アイヤ会、ミドル部会、ユース部会、RP児をもつ親の会)につきましては、会議室での昼食会場に各コーナーを設けますので、交流の場としてご活用ください。

会場への交通アクセス

※研究助成受賞者の先生方のご講演を含む9月24日(日)のイベントに関する動画は、9月末までに本JRPS公式WEB「会員の頁」にアップされる予定です。しばらくお待ちください。(HP管理人)

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JRPS秋田★昼食交流と講演会(10月8日)のお知らせ

ここ数年、新型コロナウイルスの影響で食事をしながらの交流が出来ずにおりましたが、本年、久々に昼食をとりながら親睦を深めたいと思います。 又、併せて秋田朝日放送のお天気キャスターとして皆さんおなじみの和田幸一郎さんの講演会を計画しました。私たちの見えにくさに配慮しつつ、今までに収録したいろいろな音声をお聞かせくださるそうです。

日 時 :令和5年10月8日(日曜日
午前11時30分~昼食交流会(時間どうり開始できるよう、余裕をもってお出かけください)
午後1時~2時 講演会
会 場: 協働大町ビル6階 (秋田市大町3丁目2-44 電話:018-863-2111)
参加費: 2000円(昼食代として。講演会のみご参加の場合は不要です。)

●講演会について
演題 秋田の魅力ある自然と観天望気
講師  和田 幸一郎氏
<要旨>
お天気キャスターとなって県内を取材し感じた自然の魅力や文化、動物の鳴き声や水の流れる音などからわかる天気の話などを中心に、毎日のお天気裏話も交えてお話しいたします。

●和田幸一郎氏 気象予報士  AAB秋田朝日放送 トレタテ!お天気気象キャスターとして活躍中。
※月曜日~金曜日の18時15分から放映中。

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国際網膜協会教育ハブ・アプリ情報 – 2023-2024 のご案内

 

国際網膜協会教育ハブ
アプリケーション情報 – 2023-2024

概要

国際網膜協会は、2023年10月に始まる教育ハブの3年目の申請を受け付けていることを嬉しく思います。
この教育プログラムは、網膜コミュニティ内外で効果的な変革を起こすための知識とスキルを提唱者に提供することを目的としています。
この6か月のプログラムを通じ、参加者は選択された幅広いトピックにわたってその分野の専門家と緊密に連携し、国際レベルでの眼科研究と権利支援状況についての包括的な洞察と経験を得ることができます。
この文書には、目的、カリキュラム、申し込み方法などプログラムに関する情報が記載されています。

プログラムの目標

・網膜患者コミュニティ内で知識とスキルを構築し、研究やイノベーションへの十分な情報に基づいた参加を可能にします。
・患者コミュニティにおける患者の積極的な擁護能力を育成します。
・レティナ・インターナショナルを代表して権利擁護活動や助言大使の役割を紹介できるよう、自信に満ちた患者リーダーのデータベースを開発します。
・網膜患者コミュニティに個人の能力開発とネットワーキングの機会を提供します。
・国際網膜協会会員組織における地域の能力開発をサポートする、堅牢かつ包括的な患者教育モデルを 作成すします。

モジュール (構成要素)

8つのモジュールがあり、網膜および眼科の研究と政策の状況についての包括的な概要を提供します。それらはここにリストされており、以下で説明されています。

1. 目、視覚機能の評価と診断、および一般的な網膜疾患についての紹介

2. 遺伝性網膜疾患の診断と管理における課題とギャップ、および加齢性網膜疾患における政策課題

3. 臨床試験のエンドポイント

4. 眼科におけるAIと眼科研究における倫理的配慮

5. 患者登録と現実世界のデータ

6. 遺伝性網膜疾患および加齢に伴う網膜疾患の診断と管理における革新

7. 規制および規制当局

8. 網膜研究の将来と患者の声の重要性

 

目、視機能の評価と診断の概要

このモジュールでは、目の解剖学、視覚機能の尺度、網膜の構造的および機能的尺度を紹介します。このモジュールでは、遺伝性網膜疾患 (IRD)、加齢黄斑変性症 (AMD)、糖尿病関連の眼疾患などの一般的な網膜疾患についても紹介します。このモジュールは、目と網膜に関する過去の知識を持つ参加者にとって重要な復習であるだけでなく、眼科と網膜疾患の分野の初心者である参加者にとってもよく考えられた入門書です。

 

IRDおよび加齢性網膜疾患の診断とケアにおける課題とギャップ

健康の不平等は、希少疾患患者にとって大きな問題です。このモジュールでは、学生は遺伝性網膜疾患における遺伝子診断の重要性と、IRD を抱えて暮らす患者の遺伝子診断と治療へのアクセスにおける現在のギャップと課題について学びます。さらに、学生は網膜疾患予防の重要性と網膜の老化における現在の政策課題について学びます。

網膜コミュニティの患者支援者は、勧告または権利擁護の文脈で、これらの網膜変性疾患群について議論する準備をしておく必要があります。そのため、このモジュールでは、研究と政策の観点から、それぞれの疾患領域間の微妙な違いや課題を解明することに焦点を当てます。

 

臨床試験のエンドポイント
(臨床試験で薬などの有効性、安全性を確認するための評価項目)
臨床試験は、医療の革新と進歩を促進する上で重要な役割を果たします。これらの試験には、新しい治療法、手順、介入の安全性と有効性を評価するための厳格なテストが含まれます。臨床試験のエンドポイントは、研究中の治療または介入の有効性と安全性を評価するために使用される測定可能な結果またはイベントです。このモジュールでは、試験の種類、関与する段階、患者がどのようにプロセスに参加できるかなど、網膜研究の臨床試験のさまざまな段階をすべてカバーします。 また、患者報告アウトカム指標 (PROM) と現在のエンドポイントで直面する課題、さらには患者中心のケアに焦点を当てたより有意義なアウトカムを得る将来の機会についても議論します。

眼科における人工知能と眼科研究における倫理的配慮
このモジュールでは、学生は眼科における AI の最先端の応用について洞察を得ると同時に、眼科における臨床研究や AI ベースの研究で生じる重要な倫理的問題を掘り下げます。学生たちは、AI がどのように目の状態の早期発見と治療計画の個別化を可能にし、最終的にはより効果的かつ効率的な治療への道を切り開くのかを学びます。 学生は又、このデジタル時代における患者の機密情報を保護する重要性を認識しつつ、データプライバシー、同意、セキュリティなどのトピックについて思慮深いディスカッションを行います。

患者登録と現実世界のデータ
患者登録と現実世界のデータは、患者の実世界の経験に関する貴重な洞察を提供し、研究者が多様な集団における疾患パターン、治療結果、安全性プロファイルを理解できるようにする為、ヘルスケアおよび医学研究において極めて重要です。これらは、ケアのギャップを特定し、個別の治療戦略の開発を導き、医師、政策立案者、規制当局の証拠に基づく意思決定に貢献します。このモジュールでは、参加者は患者登録と現実世界のデータの重要性について洞察を得ることができます。参加者はまた、特に希少疾患分野における患者登録の作成における課題の理解にも取り組みます。

遺伝性網膜疾患および加齢に伴う網膜疾患の診断と管理における革新
網膜は依然として世界的に医学研究とイノベーションにおいて最もダイナミックな分野の 1 つです。遺伝子検査、高解像度画像処理、標的療法などの最近の技術革新は、網膜疾患の特定と治療の方法に革命をもたらし、これまで不確実性に直面していた患者に希望をもたらしました。このモジュールでは、参加者は遺伝子治療、幹細胞治療、光遺伝学などの網膜疾患の診断と治療に対する新しいアプローチを学びます。

規制
眼科のイノベーションにおける規制は、患者にとって重要な安全策として機能し、新しい技術や治療法が安全性、有効性、品質に関して確立された基準を確実に満たすようにします。 また、倫理慣行を維持し、分野内で誤解を招く主張を防ぐ役割も果たします。 このモジュールでは、参加者は規制プロセスと規制機関について紹介され、患者の専門家やリーダーが他の関係者と協力して規制当局の承認を促進し、イノベーションを促進する方法について説明します。

網膜研究の将来と患者の声の重要性
このモジュールでは、研究への患者と一般の参加の極めて重要な役割と、それがさまざまな分野にわたる研究の質、関連性、影響をどのように高めるかについて探ります。 研究や意思決定のプラットフォームにおける患者の声の重要性を理解することは、患者の視点がより患者中心で倫理的、包括的な研究成果にどのように貢献するかを掘り下げる中心的なテーマとなります。この講義が終わるまでに、参加者は患者と一般の人々が関与する利点と課題を包括的に理解し、研究者、政策立案者、その他の関連する利害関係者間の有意義な協力を促進する方法を学び、患者中心的な研究アプローチを促進する組織と関わる機会を見つけることになるでしょう。

形式と時間の約束
このコースは 6 か月にわたって行われます。 開催期間は、2023年10月20日から 2024年3月15日までです。以下に示すタイムテーブルに従って、3 週間ごと (中央ヨーロッパ時間午後 12 時から午後 2 時 30 分まで) (平均して) 2.5 時間のバーチャル セミナーで構成されます。 それまでの間、参加者は次のセミナーに備えて予習と演習を完了することが求められます。さらに、参加者は課題を受け取る場合があります。

選択基準
   1. プログラムを完了するというコミットメント
   2. プログラムが完了すると、プログラムの過程で得たスキルと知識を活用して、地域、地域、及び/又は国際レベルで 国際網膜協会の使命を推進するというコミットメントが得られます。
   3. 研究、開発、権利擁護に関する知識を得ることに興味がある
   4. すべてのコースは英語で行われます。 英語の十分な理解が必要となります
   5. 高速インターネット接続
   6. 国際網膜協会の正会員団体(研究者の場合はSMAB会員)に所属していること
   7. 網膜変性疾患を抱えて暮らす人、一緒に暮らす人の支援者、または網膜変性疾患を抱えて暮らす人の支援者になる。
   8. 網膜研究者(基礎科学・臨床)

学生プロフィール
この集中プログラムは、網膜コミュニティのメンバーがハイレベルな国際フォーラムで効果的な患者支援者になれるように設計されています。 積極的、倫理的、包括的な方法で網膜患者コミュニティを代表することに情熱と熱意を持っている人に適しています。 クリティカルシンキング、コラボレーション、コミュニケーション、クリティカルシンキングなどのソフトスキルに自信と能力を発揮できる個人からの応募は特に歓迎されます。2023 年には、この集中教育プロジェクトは、主に網膜変性症患者とその代表者からなる最大 15 名の参加者に提供される予定です。 網膜および眼科分野の若手研究者は、最大 3 つのスペースを埋めることができます。

大まかなコースのスケジュールを以下に示します。 講義のタイトル、正確な時間、関連教員を含む詳細なスケジュールは、登録された参加者に配布されます。

 

コースのイムテーブル

モジュール 

年  月  日 
目、及び視覚機能の評価と診断に関するイントロ  2023年10月20日 (金) 
遺伝性網膜変性症疾患の診断と管理における課題とギャップ、 

および加齢性網膜疾患における政策課題 

2023年11月10日 (金) 
臨床試験の有効性、安全性を確認するための評価項目  2023年12月1日 (金) 
眼科における AI (利用) と研究における倫理的配慮  2024年1月12日 (金) 
患者登録と現実世界のデータ  2024年2月2日 (金) 
遺伝性網膜変性症疾患と加齢性網膜疾患のイノベーション  2024年2月23日 (金) 
規制  2024年3月15日 (金) 
網膜研究の未来  2024年3月15日 (金) 

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「第4回チャリティー音楽祭スーパーライブ2023」開催のお知らせ

~ 全国各地から集まった全盲のミュージシャンらによるチャリティー音楽祭!共生社会の実現をテーマに掲げ、10月千葉で開催! ~

全国各地で活躍する全盲のミュージシャンは多数存在するが、今回ほど多くが一堂に会する音楽ライブは今までにない。
出演者には、東京パラリンピック2020閉会式で演奏や歌唱、手話パフォーマンスなどを披露したアーティストたちがいるほか、特別ゲストには『薔薇が咲いた』などで、日本中に知られているマイク真木さんもいる。
視覚障害の出演者は12組で、わたなべちひろさん、小汐唯菜さんなどの10代のミュージシャンから、60代まで年齢層は幅広く、演奏やジャンルもバラエティーに富んでおり、世代を超えて楽しめる音楽ライブになりそうだ。なかでも、東京パラリンピック閉会式のとりをつとめた聴覚障害の手話パフォーマーRIMIさんと、全盲のボーカリスト鈴木智子さんがコラボする『JUPITER』には注目が集まる。
また音楽だけでなく、盲導犬の啓発や目の疾患に関する講演、視覚障害者の困りごとの話をするコーナーがあるなど、社会における視覚障害者への理解の拡大と共生社会の実現を目指す、音楽と福祉の総合イベントであることも大きな特徴となっている。
日本網膜色素変性症協会からは菅谷理事をお迎えし、もうまく募金についてお話しをいただくほか、千葉県知事の出演も予定されているなどトークも盛りだくさん!
もうまく募金や盲導犬募金にご協力いただきました皆様には、今可愛いと評判の、白杖を持ったみんなの希望の星『すぱちゃんバッジ』をプレゼント♪
すぱちゃんバッジの画像は以下よりダウンロード可能です。
http://download.airfolg.jp/spachan_badge.jpg

スーパーライブのフィナーレは、まるで We are the world♪  出演する全盲のミュージシャンらが一つになって、板橋かずゆきさんの『だいじょうぶ』で、感動のフィナーレを演出!
「見えない力で未来は変わる、変わった世界にみんなで立ちたい!」今年もこのキャッチフレーズで、共生社会の実現をテーマに掲げ、熱い音楽ライブが繰り広げられる。

【公演名】 第4回チャリティー音楽祭スーパーライブ2023
【日時】 10月21日(土) 11時~18時 (途中入退場可)
【会場】 千葉市美浜文化ホール(メインホール)
〒261-0011 千葉県千葉市美浜区真砂5-15-2
【アクセス】 JR京葉線・海浜幕張駅となり、検見川浜駅北口より徒歩8分。または、JR総武線各駅停車・新検見川駅よりバスで10分(南口バスロータリー4番で乗車、3つ目の美浜区役所で下車)。車でお越しの際は、美浜文化ホール無料専用駐車場(144台)あり。

【入場料】 前売券2,000円 当日券 2,400円
全席自由、全354席(車いす席3席)
前売券はチケットぴあ(全国のセブンイレブンの店頭端末機など)にて全国販売中。pコード:236941を控えておくと、セブンイレブンでの購入の際などはスムーズです。
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2304450

目がご不自由などの理由で、チケット購入が難しい方には、お電話によるご予約も承っております(→ 043-445-8496 視覚情報サポートラジオ事務局)。
なお、下記のチラシ(PDF)をダウンロードいただき、当日受付でご提示いただいても前売り価格の2,000円で入場できます。

クリックしてA4_flyer_SUPERLIVE2023_last.pdfにアクセス

【問合せ】
視覚情報サポートラジオ事務局
電話:043-445-8496
メール:rp@airfolg.jp
より詳しい情報はスーパーライブ公式サイトまで
http://airfolg.jp/superlive/

また、同日同建物4Fにて午前10時より、
千葉県網膜色素変性症協会主催の『第18回アイフェスタ in ちば2023』が開催されます。
拡大読書器などの福祉機器展や各種相談会を実施するほか、アシラセや盲導犬の体験コーナーなどもあります。
詳しくは、下記アイフェスタ in ちば オフィシャルサイトまで
http://airfolg.jp/eyefesta/

【スーパーライブ2023・出演アーティスト情報】
①わたなべちひろさん:東京都墨田区からは、東京パラリンピック2020で素晴らしい演奏を披露された、19歳の盲目のシンガーソングライター。N響やゆずとのコラボなどでも注目されたほか、テレビやラジオでも活躍中!今注目の盲目のシンガーソングライターです!
②小汐唯菜さん:千葉県船橋市出身、東京パラリンピック閉会式で見事な歌声を披露された、視覚に障害のある18歳のソプラノシンガー。国立競技場では『ホワット・ア・ワンダフルワールド』を、素晴らしい歌唱で披露されました。
③栗山龍太さん:横浜市からは、東京パラリンピック2020パラアスリートソング『リアルビクトリー』を作った、横浜市盲特別支援学校教諭、盲目のシンガーソングライター。B’zやZARDなどをプロデュースした明石昌夫によるプロデュース『僕の取り柄と盲導犬』で、CDデビューを果たした実力派アーティストです!
④澤田理絵さん:東京都より、久石譲指揮のコンサートでソリストをつとめるなど、24時間テレビ出演のほか、海外でも活躍中、福岡県出身の全盲のプロソプラノシンガー。作曲家でピアニストのみながわちかこさんと奏でるその素晴らしい楽曲が、今年新たに会場を感動の渦へと引き込みます!
⑤板橋かずゆきさん:現在FM番組など多数出演中、川中美幸さんにも楽曲提供をされている青森県出身の全盲のシンガーソングライターです。
⑥佐藤翔さん:東京都足立区より、その豊かな表現力で聴く人すべてを幸せと感動の渦に引き込んでいく、20歳の盲目のピアニスト。ドラマーとしても素晴らしい才能をもつミュージシャンで、魅力あふれるマルチプレイヤーです。東京国際フォーラムで開催されたゴールドコンサートでは、ドラム演奏で総合グランプリを受賞!今年はドラム演奏を披露します!
⑦福本淳さん:大阪からは、全盲のピアノ弾き語りのスペシャリスト。その透明感のある歌声と弾き語りのパフォーマンスの高さで、多くの人を魅了し続けているシンガーソングライターです。
⑧Ko-seiさん:横浜市からは、東京FM未確認フェスティバルでファイナル進出など、輝かしい実績をもつ、20歳の盲目のシンガーソングライターです。
⑨光バンド:東京都日野市からは、谷村新司さんからの楽曲提供を受けるなど素晴らしい演奏とその歌声が際立つ、東京光の家のバンドです!出演メンバーは全員全盲で、ほかの障害をもつ重複障害の方々もいます。
⑩haruさん:京都府からは、作り出すオリジナル楽曲が聴く人の心を捉えて離さない、そして自ら素晴らしい高音域で歌い上げる、盲目のシンガーソングライター。11歳の娘さんとのコラボ出演で、会場はさらなる感動の渦に!
⑪YUSUKEさん:千葉県千葉市より、東京FM未確認フェスティバルでセミファイナルへ進出した、魅力あふれる大学生スーパーギタリストです!
⑫クェーカー:千葉県千葉市より、オリジナル楽曲がテレビCMにも採用されるなど、素晴らしい才能をもつお二人により結成された実力派ユニットバンドです。
⑬中野早苗さん:圧巻の高音域の伸びと、歌声がもつそのパワーの魅力は誰もが認める素晴らしさ!千葉県千葉市の全盲のソプラノシンガーです。
⑭プリンハート:千葉県印西市より、NHKにも出演経験のある、全盲のご夫婦ユニットです。
⑮めおとまんざい:千葉県千葉市より、横浜で開催した第2回チャリティー音楽祭スーパーライブでは、総合司会も務めたお二人。本来のユニットとしての素晴らしい演奏で今年は実力派アーティストとして登場します!
⑯RIMIさんと鈴木智子さん:東京パラリンピック閉会式でとりをつとめた、聴覚障害の手話パフォーマーが、千葉の全盲の女性ボーカリストとスーパーライブを舞台にあの『JUPITER』で、夢の競演を実現します!
⑰特別ゲスト マイク真木さん:あの『薔薇が咲いた』のギター弾き語りによる歌声が、今年も会場に響き渡ります!
⑱こころ舞踊団:ときには手話パフォーマンスもある、千葉県市原市の中学生の女の子たちを中心に編成されているダンスグループです。今年も全盲アーティストと随所でコラボして、色鮮やかな素晴らしい演舞を繰り広げます!

チャリティー募金先:もうまく募金、日本盲導犬協会募金
主催:一般社団法人視覚情報サポートラジオ
協賛:株式会社ラビット、社会福祉法人千葉県視覚障害者福祉協会、千葉県網膜色素変性症協会、株式会社森興業、チーム柏、障害福祉サービス青葉、ココロスキップ
協力:船橋市視覚障害者協会、株式会社oneself、きみや
後援:厚生労働省、公益社団法人日本眼科医会、社会福祉法人日本視覚障害者団体連合、公益社団法人日本網膜色素変性症協会、公益財団法人日本盲導犬協会など90団体

視覚情報サポートラジオ
前田憲志

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JRPS京都★9月10日(日)RP洛楽サロンのご案内

今回は2016年にも来ていただいた精神科医でJRPS和歌山の会員の

生駒芳久先生にお話をしていただきます。

私たちは視覚に障害があるがゆえに、失敗をすることも多いものです。

痛い思いをしたり、落ち込むこともよくあります。

生駒先生の、家庭・仕事現場やJRPSの研究推進委員会での苦労話や

コロナ禍でのストレスの対処法などいろいろなお話をしていただきます。

先生のお話を聞くと、きっと元気になれると思います。

ぜひご参加ください。

日時:2023年9月10日(日)13時半~16時

会場:京都ライトハウス(千本北大路南西) 地下研修室 1、2

演題:「人生七転び八起き」ーかえってきました酔っぱらいー

講師:  生駒 芳久先生  精神科医、JRPS和歌山会員

プロフィール:74才、全盲、

36才で医師となり現在和歌山市内の精神科病院に勤務

参加費:無料

申し込み: 8月29日(火)~9月6日(水)

問合せ先:大菅 TEL 090-7348-3414

E メール  kyoto.jrps2@gmail.com

 

☆会員・非会員を問わず、どなたでもご参加いただけます。

◇不織布マスクの着用とサロン入室前の手洗い・消毒・検温にご協力くだ

さい。また、体調のすぐれない方は参加をご遠慮ください。

◇新型コロナウイルスの感染状況により中止する場合があります。

※本事業は「京都新聞福祉活動支援助成」を受けて開催しています。

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