国際網膜協会教育ハブ・アプリ情報 – 2023-2024 のご案内

 

国際網膜協会教育ハブ
アプリケーション情報 – 2023-2024

概要

国際網膜協会は、2023年10月に始まる教育ハブの3年目の申請を受け付けていることを嬉しく思います。
この教育プログラムは、網膜コミュニティ内外で効果的な変革を起こすための知識とスキルを提唱者に提供することを目的としています。
この6か月のプログラムを通じ、参加者は選択された幅広いトピックにわたってその分野の専門家と緊密に連携し、国際レベルでの眼科研究と権利支援状況についての包括的な洞察と経験を得ることができます。
この文書には、目的、カリキュラム、申し込み方法などプログラムに関する情報が記載されています。

プログラムの目標

・網膜患者コミュニティ内で知識とスキルを構築し、研究やイノベーションへの十分な情報に基づいた参加を可能にします。
・患者コミュニティにおける患者の積極的な擁護能力を育成します。
・レティナ・インターナショナルを代表して権利擁護活動や助言大使の役割を紹介できるよう、自信に満ちた患者リーダーのデータベースを開発します。
・網膜患者コミュニティに個人の能力開発とネットワーキングの機会を提供します。
・国際網膜協会会員組織における地域の能力開発をサポートする、堅牢かつ包括的な患者教育モデルを 作成すします。

モジュール (構成要素)

8つのモジュールがあり、網膜および眼科の研究と政策の状況についての包括的な概要を提供します。それらはここにリストされており、以下で説明されています。

1. 目、視覚機能の評価と診断、および一般的な網膜疾患についての紹介

2. 遺伝性網膜疾患の診断と管理における課題とギャップ、および加齢性網膜疾患における政策課題

3. 臨床試験のエンドポイント

4. 眼科におけるAIと眼科研究における倫理的配慮

5. 患者登録と現実世界のデータ

6. 遺伝性網膜疾患および加齢に伴う網膜疾患の診断と管理における革新

7. 規制および規制当局

8. 網膜研究の将来と患者の声の重要性

 

目、視機能の評価と診断の概要

このモジュールでは、目の解剖学、視覚機能の尺度、網膜の構造的および機能的尺度を紹介します。このモジュールでは、遺伝性網膜疾患 (IRD)、加齢黄斑変性症 (AMD)、糖尿病関連の眼疾患などの一般的な網膜疾患についても紹介します。このモジュールは、目と網膜に関する過去の知識を持つ参加者にとって重要な復習であるだけでなく、眼科と網膜疾患の分野の初心者である参加者にとってもよく考えられた入門書です。

 

IRDおよび加齢性網膜疾患の診断とケアにおける課題とギャップ

健康の不平等は、希少疾患患者にとって大きな問題です。このモジュールでは、学生は遺伝性網膜疾患における遺伝子診断の重要性と、IRD を抱えて暮らす患者の遺伝子診断と治療へのアクセスにおける現在のギャップと課題について学びます。さらに、学生は網膜疾患予防の重要性と網膜の老化における現在の政策課題について学びます。

網膜コミュニティの患者支援者は、勧告または権利擁護の文脈で、これらの網膜変性疾患群について議論する準備をしておく必要があります。そのため、このモジュールでは、研究と政策の観点から、それぞれの疾患領域間の微妙な違いや課題を解明することに焦点を当てます。

 

臨床試験のエンドポイント
(臨床試験で薬などの有効性、安全性を確認するための評価項目)
臨床試験は、医療の革新と進歩を促進する上で重要な役割を果たします。これらの試験には、新しい治療法、手順、介入の安全性と有効性を評価するための厳格なテストが含まれます。臨床試験のエンドポイントは、研究中の治療または介入の有効性と安全性を評価するために使用される測定可能な結果またはイベントです。このモジュールでは、試験の種類、関与する段階、患者がどのようにプロセスに参加できるかなど、網膜研究の臨床試験のさまざまな段階をすべてカバーします。 また、患者報告アウトカム指標 (PROM) と現在のエンドポイントで直面する課題、さらには患者中心のケアに焦点を当てたより有意義なアウトカムを得る将来の機会についても議論します。

眼科における人工知能と眼科研究における倫理的配慮
このモジュールでは、学生は眼科における AI の最先端の応用について洞察を得ると同時に、眼科における臨床研究や AI ベースの研究で生じる重要な倫理的問題を掘り下げます。学生たちは、AI がどのように目の状態の早期発見と治療計画の個別化を可能にし、最終的にはより効果的かつ効率的な治療への道を切り開くのかを学びます。 学生は又、このデジタル時代における患者の機密情報を保護する重要性を認識しつつ、データプライバシー、同意、セキュリティなどのトピックについて思慮深いディスカッションを行います。

患者登録と現実世界のデータ
患者登録と現実世界のデータは、患者の実世界の経験に関する貴重な洞察を提供し、研究者が多様な集団における疾患パターン、治療結果、安全性プロファイルを理解できるようにする為、ヘルスケアおよび医学研究において極めて重要です。これらは、ケアのギャップを特定し、個別の治療戦略の開発を導き、医師、政策立案者、規制当局の証拠に基づく意思決定に貢献します。このモジュールでは、参加者は患者登録と現実世界のデータの重要性について洞察を得ることができます。参加者はまた、特に希少疾患分野における患者登録の作成における課題の理解にも取り組みます。

遺伝性網膜疾患および加齢に伴う網膜疾患の診断と管理における革新
網膜は依然として世界的に医学研究とイノベーションにおいて最もダイナミックな分野の 1 つです。遺伝子検査、高解像度画像処理、標的療法などの最近の技術革新は、網膜疾患の特定と治療の方法に革命をもたらし、これまで不確実性に直面していた患者に希望をもたらしました。このモジュールでは、参加者は遺伝子治療、幹細胞治療、光遺伝学などの網膜疾患の診断と治療に対する新しいアプローチを学びます。

規制
眼科のイノベーションにおける規制は、患者にとって重要な安全策として機能し、新しい技術や治療法が安全性、有効性、品質に関して確立された基準を確実に満たすようにします。 また、倫理慣行を維持し、分野内で誤解を招く主張を防ぐ役割も果たします。 このモジュールでは、参加者は規制プロセスと規制機関について紹介され、患者の専門家やリーダーが他の関係者と協力して規制当局の承認を促進し、イノベーションを促進する方法について説明します。

網膜研究の将来と患者の声の重要性
このモジュールでは、研究への患者と一般の参加の極めて重要な役割と、それがさまざまな分野にわたる研究の質、関連性、影響をどのように高めるかについて探ります。 研究や意思決定のプラットフォームにおける患者の声の重要性を理解することは、患者の視点がより患者中心で倫理的、包括的な研究成果にどのように貢献するかを掘り下げる中心的なテーマとなります。この講義が終わるまでに、参加者は患者と一般の人々が関与する利点と課題を包括的に理解し、研究者、政策立案者、その他の関連する利害関係者間の有意義な協力を促進する方法を学び、患者中心的な研究アプローチを促進する組織と関わる機会を見つけることになるでしょう。

形式と時間の約束
このコースは 6 か月にわたって行われます。 開催期間は、2023年10月20日から 2024年3月15日までです。以下に示すタイムテーブルに従って、3 週間ごと (中央ヨーロッパ時間午後 12 時から午後 2 時 30 分まで) (平均して) 2.5 時間のバーチャル セミナーで構成されます。 それまでの間、参加者は次のセミナーに備えて予習と演習を完了することが求められます。さらに、参加者は課題を受け取る場合があります。

選択基準
   1. プログラムを完了するというコミットメント
   2. プログラムが完了すると、プログラムの過程で得たスキルと知識を活用して、地域、地域、及び/又は国際レベルで 国際網膜協会の使命を推進するというコミットメントが得られます。
   3. 研究、開発、権利擁護に関する知識を得ることに興味がある
   4. すべてのコースは英語で行われます。 英語の十分な理解が必要となります
   5. 高速インターネット接続
   6. 国際網膜協会の正会員団体(研究者の場合はSMAB会員)に所属していること
   7. 網膜変性疾患を抱えて暮らす人、一緒に暮らす人の支援者、または網膜変性疾患を抱えて暮らす人の支援者になる。
   8. 網膜研究者(基礎科学・臨床)

学生プロフィール
この集中プログラムは、網膜コミュニティのメンバーがハイレベルな国際フォーラムで効果的な患者支援者になれるように設計されています。 積極的、倫理的、包括的な方法で網膜患者コミュニティを代表することに情熱と熱意を持っている人に適しています。 クリティカルシンキング、コラボレーション、コミュニケーション、クリティカルシンキングなどのソフトスキルに自信と能力を発揮できる個人からの応募は特に歓迎されます。2023 年には、この集中教育プロジェクトは、主に網膜変性症患者とその代表者からなる最大 15 名の参加者に提供される予定です。 網膜および眼科分野の若手研究者は、最大 3 つのスペースを埋めることができます。

大まかなコースのスケジュールを以下に示します。 講義のタイトル、正確な時間、関連教員を含む詳細なスケジュールは、登録された参加者に配布されます。

 

コースのイムテーブル

モジュール 

年  月  日 
目、及び視覚機能の評価と診断に関するイントロ  2023年10月20日 (金) 
遺伝性網膜変性症疾患の診断と管理における課題とギャップ、 

および加齢性網膜疾患における政策課題 

2023年11月10日 (金) 
臨床試験の有効性、安全性を確認するための評価項目  2023年12月1日 (金) 
眼科における AI (利用) と研究における倫理的配慮  2024年1月12日 (金) 
患者登録と現実世界のデータ  2024年2月2日 (金) 
遺伝性網膜変性症疾患と加齢性網膜疾患のイノベーション  2024年2月23日 (金) 
規制  2024年3月15日 (金) 
網膜研究の未来  2024年3月15日 (金) 

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第27回日本網膜色素変性症協会(JRPS)研究助成者決定!

第27回JRPS研究助成は、JRPS学術審査委員の厳正な審査により、次の3件に決定いたしました。

万代 道子(地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立神戸アイセンター病院)
再生医療による黄斑錐体細胞による視機能再建に関する研究

秋葉 龍太朗(千葉大学大学院医学研究院眼科学)
網膜中心窩における幹細胞由来網膜シート移植後の先端電子顕微鏡を用いた網膜回路リモデリング解析

相馬 祥吾(京都府立医科大学)(ライオンズ賞
網膜色素変性症モデルラットにおける明暗視・形態視機能の経日評価

※表彰式と記念講演は、9月24日(日)「世界網膜の日in神奈川」で行います。
※詳細は秋ごろ発行予定の『JRPSニュースレター37号』に掲載します。

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あぁるぴぃ165号 目次

JRPSだより …………………………………………………………………………   3

第27回日本網膜色素変性症協会(JRPS)研究助成者決定!……………………  3

2023 JRPSピアサポート研修のご案内  ……………………………… …………………  3

クラウドファンディングプロジェクトメンバー募集!………… ………………   4

電話相談のご案内 ……………………………………………………   5

第10回(令和4年度)定時代議員会 報告 ………………………………  7
第10回 定時代議員会を開催 …………………………………………………  7
令和4年度 事業報告(抜粋)……………………………………………  7
令和4年度 貸借対照表  ……………………………………………… … 17
正味財産増減計算書  …………………………………………………… … 18
財務諸表に対する注記 ………………………………………………… … 21
令和5年度 事業計画 ………………………………………………… … 23
令和5年度 収支予算書 …………………………………………………… 29
定款の一部変更について ………………………………………………… 32
役員の報酬等に関する規則の一部改正について ………………… 33
理事1名選任(増員)の件 … ………………………………………………34

都道府県JRPS活動予定 ……………………………… 35
北海道…… 35 / 岩手県…… 35 / 宮城県…… 35 / 福島県…… 35 / 栃木県…… 36 /
埼玉県…… 36 / 千葉県…… 36 / 東京都…… 37 / 神奈川県… 37 / 新潟県…… 37 /
長野県…… 38 / 静岡県…… 38 / 岐阜県…… 38 / 愛知県…… 38 / 三重県…… 39/
滋賀県…… 39 / 京都府…… 39 / 奈良県…… 40 / 大阪府…… 40 / 和歌山県… 40 /
兵庫県…… 40 / 岡山県…… 41 / 広島県…… 41 / 香川県…… 41 / 徳島県…… 42 /
愛媛県…… 42 / 高知県…… 42 / 福岡県…… 43 / 長崎県…… 43 / 大分県…… 43 /
熊本県…… 44 / 宮崎県…… 44 / 鹿児島県… 44 /

専門部会の活動予定  …………………………………………………  45
ユース部会…… 45 / ミドル部会…… 45

編集局より  ……………………………………………………………………………  45
広告ページ  ……………………………………………………………………………  46
編集後記  ………………………………………………………………………………  48

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核酸・ペプチド創薬治療研究センター開設記念シンポジウムのご案内

核酸・ペプチド創薬治療研究センター
開設記念シンポジウム
-中分子創薬コンソーシアム設立に向けて-

日時:2023年7月24日’水)  12:30~14:15
会場:鈴木章夫記念講堂 (東京医科歯科大学M&Dタワー2階)

【注意事項】:介助が必要な方の参加については当日対応が困難となるため、原則オンライン参加推奨。現地参加をご希望の場合には事前に要相談とのこと。
登録〆切:2023年7月21日(金)12:00
登録は以下の参加登録ボタンからお願いします。

〔お問い合わせ先〕東京医科歯科大学 統合研究機構 核酸・ペプチド創薬治療研究センター
Mail: tide@ml.tmd.ac.jp

参加登録 →

https://00m.in/DQf3C

プログラムのチラシは、下記のURLからご覧ください。
https://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kokusaikenkyuu/tide_symposium.pdf

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出前講座2023年5月14日@JRPS岐阜

出前講座⓵
(①出前講座の概要・講師自己紹介・DNAモデルに触ってみよう)

出前講座②
(②DNAの構造と役割・延期、RNA、アミノ酸、コドン表などDNAの働きに関連する言葉の説明)

出前講座③
(③RPの原因となる遺伝子変異・遺伝形式について)

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ご寄附のお願い

公益社団法人日本網膜色素変性症協会は、網膜色素変性症の治療法等の確立と、患者のQOL(生活の質)の向上をめざして活動している団体です。
私たちが、活動を続けていくためには継続したご支援が必要です。みなさまからいただいたご厚情は、有効に使わせていただきますことをお約束いたします。

【ゆうちょ銀行払込免除口座のご案内】

口座番号:00120-0-364964

加入者名:JRPS募金・寄付金口

◆ゆうちょ銀行に備え付けの青色の払込用紙をご利用していただき、窓口で「手数料免除口座です」とお知らせください。

※ATMやネットバンキングをご利用の場合は手数料が免除されず、従来どおり手数料が発生しますのでご注意ください。

◆受領書、税制優遇措置について
お振込み後、寄附金受領書をお送りいたします。
ご注意:寄附金受領書は、確定申告の際に必要となりますので、大切に保管してください。また、受領書は、本協会の口座へご寄附を入金いただいた日付で発行いたします。
税制優遇措置について詳しく見る

◆一般寄付金
一般寄附金のうち20%以内を寄附募集に係る管理費に配賦させていただきます。

◆使途指定寄附金
使途指定寄附金でお申し込みの場合は、以下にあります使途目的の事業番号をお申込書にご記入ください。(記載がない場合は一般寄附金として受け取らせていただきます)。
下記の事業名をクリックしていただければ内容説明画面(PDF)が開きます(ダウンロードもできます)。
事業番号① 網膜色素変性症等の患者との相互扶助及び情報提供事業
事業番号② 網膜色素変性症等の患者・家族、その他からの相談対応事業
事業番号③ 網膜色素変性症等の治療法の研究及び推進支援事業
事業番号④ 網膜色素変性症等の患者等の自立促進用具の開発及び普及支援事業
事業番号⑤ 網膜色素変性症等について正しい情報の啓発事業
事業番号⑥ 国際網膜協会等との国際協力及び情報共有に関する事業
事業番号⑦ その他この法人の目的を達成する為に必要な事業
(⑦をお選びの場合は具体的にご記入ください。)

◆お申込者情報
以下をメール、郵送、FAXにてご連絡ください。
下記に寄附申込書PDFとWord版があります。

寄附申込書(PDF)

寄附申込書Word版
ご寄附の使途指定がある場合は、上記の「◆使途指定寄附金」よりお選びください。
ご指定がない場合は、一般寄附金として治療法確立のための研究助成、患者のQOL向上の為等、当協会事業に使わせていただきます。

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本部主催医療講演会(2023年6月25日)のご案内

日程:2023年6月25日(日)
午後1時~ミニコンサート  前川裕美さん
午後2時~ 中山健夫先生
京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野教授
【講演テーマ】
「健康・医療情報のチェックポイントー 科学的なエビデンスを考える」

12:45 YouTube一般開始
13:00 開会  司会 伊藤(JRPS理事)
・理事長挨拶
・前川裕美さん紹介 演奏
13:50~休憩

14:00 中山健夫先生紹介
・講演
・質疑応答
*質問は Zoom に入っている地域協会に順次聞いていく。
15:30 終了

※中山先生のご講演は、「会員の頁」にてご視聴いただけます。

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4.「遺伝性網膜ジストロフィにおける遺伝子診断と遺伝カウンセリング」

前田 亜希子先生(神戸アイセンター病院)

遺伝カウンセリングとは、

①遺伝や遺伝学的検査について正確な情報提供をする。

②遺伝的な要因を検討するための家族歴や病歴の確認をする。

③遺伝子検査をしても必ず遺伝子が同定されるわけではないこと。そのうえで検査を受けるかどうかの相談。

④結果の説明
・今後どのように役立つのか、または注意が必要か。
・遺伝カウンセリングの心理社会的支援
遺伝に対する心配が誤解によるものであったり、結婚・出産についての漠然とした不安、家族、周囲への説明について支援すること。

・神戸アイセンター病院では、遺伝子診断と遺伝カウンセリング外来を行っている。
診察の後、十分に遺伝カウンセリングを受けていただき、そのうえで遺伝子診断を受けるかどうかを決めていただいている。最近では年間450人くらいの相談があり、年々増えている。遺伝カウンセリング外来は現在は保険適用ではないので、自費診療となる。昨年より遠隔遺伝カウンセリングも実施している。

3.「網脈絡膜変性疾患のリハビリテーション」    ⇐

※講演動画は、会員の頁に掲載しています。

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3.「網脈絡膜変性疾患のリハビリテーション」

清水 朋美先生(国立障害者リハビリテーションセンター病院眼科)

眼科医に期待されることは眼の治療だが、どんなに手を尽くしても患者が見えにくいと感じたらロービジョンケアが必要。「見えなくても、なんとかなる」というメッセージを眼科医が伝えられたら理想的である。
眼科医のロービジョンケアマインドが大切。見えにくい人が少しでも暮らしやすくなるように具体的に考えることで患者のQOLが変わる。
2021年8月に日本眼科医会が眼科医会会員の先生向けにクイックロービジョンケアハンドブックを出している。コンセプトは時間をかけない、簡単、すぐにできる。ロービジョンケアを専門としていない先生方にも活用していただきたい。
ロービジョンケアを進めるうえで患者の心理反応もポイントとなる。受傷・否認・悲嘆・怒り・抑うつ、最終的に受容に至る。アドバイスを受け入れやすいのは受容に近づいている時だが、途中での適切な介入により患者の受容の時期が早まると言われる

 2.「網脈絡膜変性疾患の遺伝子診断」        ⇐

⇒ 4.「遺伝性網膜ジストロフィにおける遺伝子診断と遺伝カウンセリング」

講演動画は、会員の頁に掲載しています。

 

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2.「網脈絡膜変性疾患の遺伝子診断」

堀田 喜裕先生(浜松医科大学眼科)

遺伝子解析の進捗により網膜色素変性症の原因遺伝子が80くらい分かってきた。
遺伝子診断を受けることのメリットとして、遺伝子を見ると予後がある程度分かる。
遺伝相談、遺伝子治療、疾患メカニズムを知ることで、治療法の開発に役立つ。
同じ遺伝子でも塩基配列は人によって異なり、その変化の型をバリアントという。そのうち、疾患の原因となる変化の型を病的バリアントという。
EYSが原因の網膜色素変性症の多くの場合は、50才くらいまで仕事ができる方が多い。RPGRが原因の場合は比較的早く失明する。将来的には遺伝子別の、と言うより病的バリアント別の予後情報が言えるようになればよい。
治療についても個々の遺伝子に対して国内外で治験・臨床試験が始まっている。一方、デメリットもあることから、熟慮のうえ、検査を受けるかどうかの判断を検討していただきたい。

1.遺伝性網脈絡膜疾患の正確な診断 ⇐

⇛ 3.網脈絡膜変性疾患のリハビリテーション

講演動画は、会員の頁に掲載しています。

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