RP−net川柳会
「もやい傘」
[2023年11月の課題]




[更新日 : 2023年10月25日]



[11月の課題] 
  〜雷電と稲妻雲の抱えなり〜 

 「雷電と稲妻雲の抱えなり※1」。何やら荒れ模様の空を詠んだような川柳だが、
相撲好きにはピンとくるに違いない。雷電為右衛門と稲妻雷五郎。ともに江戸時代後
期に活躍した強豪力士として歴史に名を残す。
 「雲」とは雲州松江藩を指す。相撲好きの藩主が強い力士のパトロンとなることで
、藩の力を競い合った時代だ。松江藩も、大名茶人・不昧公として知られる松平治郷
らが熱心だったという。19世紀初頭の番付では、西方の幕内上位6人を雲州力士が独
占していたほどだ。
 雷電は横綱になることはなかったが、21年にわたる力士生活で勝率9割6分以上と無
敵を誇った。第7代横綱となった稲妻も幕内16年で負けはわずか13だったという。(
以下略) (毎日新聞「余録」 2022年8月20日)

 さて、最近の大相撲。弱くてよく休場する横綱、大関陣。大鵬、北の湖、千代の富
士、白鵬の時代は強すぎて嫌う向きもあったが今や戦国時代の群雄割拠を思わせる若
い力の台頭である。戦国時代はしばしば映画や大河ドラマになったが、それはおもし
ろくて、観客を集めたり、視聴率を上げることができるからだ。大相撲でも、勢いの
ある若手がどんな相撲を取るか、若手の出世争いが楽しみになる。

 野球界でもそうだ。昭和40年〜48年に巨人が日本シリーズ9連覇した当時は「
巨人・大鵬・玉子焼き」と揶揄されたものだ。王・長嶋らのラインナップが大活躍し
、巨人の多くの逸材が陽の目を見ることなく消えて行った。今の弱体化した巨人はど
うだろうか。力のある若い選手がぞろぞろ出てきた。巨人ファンの私には明日の巨人
が楽しみである。

※1 雲の抱え=雲は雲州(出雲)のこと。出雲藩(松江藩)のお抱え力士

 それでは、例によって上記の中から出題します。

■2023年11月(No.148) 
題:「ぞろぞろ」 (進 選) 
題:「熱心」 (艶子 選) 
題:「雲」(積乱雲の雲) (末次 選) 
題:「ピン」 (航太郎 選) 
 (各題2句出し)
◎今月の締切:11月24日(金) 正午必着




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