[3月の課題]
〜琵琶湖と淡路島〜
以前からずっと気になっていたのですが、地図で見ると、淡路島※1 は琵琶湖※2
をひっくり返したような形でとてもよく似ていますね。そっくりですね。まさに陰陽
のように、ぴったりと島が湖に収まりそうです。皆さんもそう思われたことはありま
せんか。
ネット検索するとおもしろい記事がいろいろありました。
面積は琵琶湖が669ku、淡路島は593ku(人口12.5万人)。海面が低かった時代は
、ほぼ同じ面積だったかもしれません。
民俗学者の柳田國男の調査では、有名な伝説上の巨人「ダイダラボッチ」※3 が、
比叡山につまづいて、怒って蹴っ飛ばした地面に空いた穴が琵琶湖で、飛んで行った
土塊が淡路島になった、という言い伝えがあるそうです。
ポルトガル沖への隕石落下説もあります。ポルトガル沖に落ちた隕石の影響によっ
て、地球の反対側にある琵琶湖の塊がくり貫かれ、淡路島まで飛んで行ったという。
ポルトガル沖と琵琶湖の緯度が同じことから生まれたのでしょう。
言い伝えとはいえ、ロマンのある話ではありませんか。
※1 『古事記』や「日本書紀』では、イザナギ・イザナミが天から大海原を矛でかき
回し、矛から滴った雫が固まって最初にできた島が淡路島として登場している。
※2 琵琶湖の語源は、楽器の琵琶※4 の形に似ているところからきている。古代から
中世にかけては、「近江の海」「淡海の海(あうみのうみ)」や「鳰の海(におのう
み)」という呼び名が一般的で、琵琶湖と呼ばれるようになったのは近世以降である
。
近江の海夕波千鳥汝が鳴けば心もしのに古(いにしえ)思ほゆ〈万葉集 柿本人麻呂
〉
※3 ダイダラボッチは日本各地で言い伝えが残っている巨人で、山や湖沼を作ったと
される伝説が多い。そのひとつに、富士山を作るために近江の土を掘ったというもの
がある。この伝説がきっかけで、近江八幡市と富士宮市が夫婦都市ということになっ
たという。
※4 平安時代中期におこった、琵琶を弾くことを職業とした盲目僧体の芸人を琵琶法
師という。
それでは、例によって上記の中から出題します。
■2024年3月(No.152)
題:「島」(淡路島の島) (進 選)
題:「低い」 (美幸 選)
題:「掘る」(発掘の掘る) (静男 選)
題:「地面」 (航太郎 選)
(各題2句出し)
◎今月の締切:3月30日(金) 正午必着
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