[8月の課題]
〜甲子園球場100年〜
阪神甲子園球場が1924年(大正13)8月1日に、日本初の本格的野球場として誕生し
て今年で100年になります。全国中等学校優勝野球大会(現在の全国高等学校野球
選手権大会)が、大阪府の豊中球場や兵庫県西宮市の鳴尾運動場で開催されていたの
を、増加する観客に対応するために建設されたものです。
ところで、球場が完成した年は十干、十二支それぞれの最初にあたる「甲(きのえ
)」と「子(ね)」が60年ごとに出会う年にあたります。この縁起の良い年にちなん
で、「甲子園球場(当時は甲子園大運動場)」と名付けられました。
このように、建物や地名のほか、歴史上の戦争や事件、法律などの名称にも干支が
使われています。例えば、
@乙巳の変(いっしのへん)
大化元年(645)/乙巳(きのとみ)の年に、蘇我入鹿・蝦夷(えみし)が中大兄
皇子と藤原鎌足によって暗殺され、蘇我氏宗家が滅亡した事件。大化の改新の端緒と
なった。
A丁未の乱
丁未(ひのとひつじ)の年(587年)に、仏教の礼拝を巡って崇仏派の蘇我馬子と
廃仏派の物部守屋が戦い、物部氏が滅ぼされた。丁未の変、丁未の役、物部守屋の変
、衣(きずり)摺の戦いともいう。
B庚午年籍(こうごねんじゃく)
天智天皇9年(670)庚午(かのえうま)の年に作られた。全国的規模のものとして
は最古の戸籍。戸籍は30年保存を原則としたが、この台帳は永久保存扱いにされた。
現存しない。
C壬申の乱
壬申(みずのえさる)の年にあたる天智天皇11年(672)に、天智天皇の弟の大海
人皇子と天皇の長子の大友皇子が、皇位継承をめぐって起こした内乱。大友皇子は敗
北して自殺し、翌年、大海人皇子は即位して天武天皇となった。
D戊辰戦争
慶応4年(1868)戊辰(つちのえたつ)の年1月から翌年5月にかけて、維新政府軍
と旧幕府派との間で行われた内戦。戊辰の役。鳥羽・伏見の戦い、上野の彰義隊の戦
い、会津戦争、箱館戦争などの総称。
中国の例もひとつ挙げておきましょう。
E辛亥革命
1911年、辛亥(かのとい)の年に中国に起こった革命。翌12年1月、南京に孫文を
大総統とする臨時政府を樹立。中国史上初の共和国である中華民国が成立した。しか
し、この革命は社会変革を伴わず、保守派との妥協を強いられ、間もなく清朝軍閥の
袁世凱が大総統に就任した。
それでは、例によって上記の中から出題します。
■2024年8月(No.157)
題:「妥協」 (進 選)
題:「戦う」 (由希子 選)
題:「完成」 (テツオ 選)
題:「滅ぶ」 (航太郎 選)
(各題2句出し)
◎今月の締切:8月24日(土)正午必着
[9月の課題]
〜利休と晶子〜
■利休と晶子を通じて堺を体験できるミュージアム
私の住む堺市に「さかい利晶の杜」というミュージアムがあります。「さかい利晶
の杜」は平成27年(2015年)3月20日に、堺ゆかりの千利休※1と与謝野晶子※2
をテーマに、堺の特色ある歴史文化を広く発信する文化観光施設としてオープンしま
した。
「さかい利晶の杜」は、千利休と安土桃山時代の堺、与謝野晶子と明治大正時代の
堺を知り、堺の歴史と文化を体験できるミュージアムで、構成施設は、千利休茶の湯
館、与謝野晶子記念館、茶の湯体験施設、観光案内展示室、来訪者サービス施設(湯
葉と豆腐の店・梅の花、スターバックスコーヒー)から成っています。
・住所:堺市堺区宿院町西2-1-1
・電話:072-260-4386
・最寄り駅:阪堺線「宿院駅」[出口1]徒歩1分
利晶の杜と道路を隔てて東側には、利休の屋敷跡の一部が残されています。
また、その一つ東側のチンチン電車(阪海選)が南北に走る大道筋沿いには晶子の
生家跡があり、「海こひし潮の遠鳴りかぞへつつ少女となりし父母の家」の歌碑があ
ります。
堺市へお越しの節はぜひお訪ねください。
※1 千利休[1522〜1591]〜安土桃山時代の茶人。堺の人。号は宗易(そうえき)。わ
び茶の大成者で、千家流の開祖。豊臣秀吉の命により自刃。
※2 与謝野晶子[1878〜1942]〜歌人。堺の生まれ。旧姓は鳳(ほう)。鉄幹の妻。『
明星』で活躍。歌集「みだれ髪」「小扇」「舞姫」、「源氏物語」の現代語訳など。
★晶子の生家跡の近くには有名な由緒ある和菓子店がある。
@和菓子けし餅の老舗「小島屋」〜江戸時代初期の延宝年間の創業。
A和菓子くるみ餅 の老舗「かん袋」〜鎌倉時代末期、元徳元年(1329年)の創業。
ところで、堺市民芸術祭川柳大会が、コロナ禍を経て、今年から「利休句会」と命
名されて開催されることになりました。近隣にお住まいで関心のある方は参加しませ
んか。
■堺市民芸術祭川柳大会 利休句会」
●日時 10月30日(水) 開場11時 投句締切12時
披講13時50分 終了15時30分
●会場 堺市民芸術文化コール(フェニーチェ堺) 大スタジオ
(最寄駅:南海高野線「堺東駅」〜急行停車)
●参加料 1,500円
●課題と選者 (各題2句出し)
題: 「一か八か」 青砥たか子 選
題: 「うかつ」 内藤憲彦 選
題: 「影」 木本朱夏 選
題: 「区切る」 岡田 篤 選
題: 「てこずる」 銭谷まさひろ 選
題: 「微熱」 片岡佳代 選
それでは、例によって上記の中から出題します。
■2024年9月(No.158)
題:「うかつ」 (進 選)
題:「影」(影法師の影) (美幸 選)
題:「区切る」 (静男 選)
題:「一か八か」(詠み込み不可) (航太郎 選)
(各題2句出し)
◎今月の締切:9月24日(火)正午必着
All Rights Reserved Copyright (C) JRPS-osaka-2024