RP−net川柳会
「もやい傘」
[2024年10月の課題]




[更新日 : 2024年9月26日]




[10月の課題] 
  〜柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺〜

 10月は柿のおいしい季節である。旬である。昔の藁ぶき屋根の我が家の周囲には
富有柿など4種類・5本の柿の木があって、よく柿の木に登って取って食べたもので
ある。

10月26日は「柿の日」。1895年(明治28年)10月26日に、正岡子規※
が奈良で「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」の句を詠んだことに因んで、果物の魅力の
普及を目指し活動する全国果樹研究連合会のカキ部会により、2005年(平成17
年)に制定された。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されて
いる。

 産経新聞2023年10月26日の「浪速風」は、「柿の日」を次のように書いて
いる。
 日清戦争の従軍記者となった正岡子規は帰国途中で大喀血して療養を余儀なくされ
た。結核菌が骨をむしばむ脊椎カリエスと診断された後、病床のある子規庵の6畳間
がほとんど全ての世界となった。
 余命があるうちに文学で世に出ることを一途に目指し、結婚や恋をする余裕はなか
ったとされる。「何となく愛嬌のある顔であった…」。『病牀六尺』に一目ぼれした
「お嬢さん」のことを記したが、それは草花の画のことだ。
 子規が例外的に女性に心を動かされたことがある。明治28年、静養先の松山から
の帰途に立ち寄った奈良でのこと。柿をむいてくれた少女を「梅の精」と思ってほれ
ぼれ見とれ、食べていると寺の鐘が鳴った。<柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺>。この
句が詠まれたことにちなみ10月26日は「柿の日」。柿を食べながら俳人の人生を
思う秋の夜長もまた楽しい。

※正岡子規(1867〜1902)
 俳人・歌人。愛媛の生まれ。俳句革新に着手し、俳誌「ホトトギス」により活動。
また、和歌改革を主張。写生文も提唱した。門下に高浜虚子・伊藤左千夫などを輩出

 忌日の9月19日は、子規忌、糸瓜忌(へちまき)という。

 それでは、例によって上記の中から出題します。

■2024年10月(No.159) 
題:「骨」(骨格の骨) (進 選) 
題:「おいしい」 (艶子 選) 
題:「屋根」 (あせび 選) 
題:「旬」[下旬の旬) (昌彦 選) 
 (各題2句出し)
◎今月の締切:10月24日(木)正午必着






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