[11月の課題]
〜本当のホームドラマは悲劇です〜
昔のホームドラマは、「11人の孫」や「時間ですよ」「肝っ玉母さん」など、ほ
んまかなあと思うほどアットホームでハッピーなドラマがお茶の間に入ってきて、子
供心にもうらやましく、そんな家庭にあこがれや夢を抱いたものである。
最近のドラマは、「渡る世間は鬼ばかり」など、良し悪しは別にして、家族のどろ
どろした愛憎を赤裸々に描写して、ホームドラマを社会的な人間ドラマにしてしまっ
た。「サザエさん」が人気番組として今も長寿を全うしているのは、社会の裏返しの
現れなのだろうか。あんな幸せな家庭はアニメの世界にしか存在しないのだろうか。
小市民の漫画なのか。現実の家庭生活は喜劇であってほしいものである。
2003年11月1日未明、大阪府河内長野市でショッキングな家族殺傷事件が起
きた。男子大学生(18)が自宅で、母親(42)を包丁で刺殺したうえ、父(46
)と弟(14)にも重傷を負わせ、殺人と殺人未遂容疑で逮捕された。交際相手の女
子高生(16)と共謀してその家族も殺し、しばらく二人で暮らした後で自殺する計
画だったという。両方の親は教師で、普通の幸せな家庭であったにちがいない。家族
崩壊、家庭崩壊の時代である。
最近の少年犯罪は凶悪で、犯罪動機も短絡的、衝動的である。少年法が改正されて
、刑事罰が適用される年齢が16歳から14歳に引き下げられたが、法律の改正によ
って犯罪が防げるものではない。家庭のぬくもりや家庭における親のしつけが重要で
ある。親子の断絶が叫ばれて久しいが、家族の復権、家庭の復権が望まれるところで
ある。(2003/11/5)
それでは、例によって上記の中から出題します。
■2024年11月(No.160)
題:「温もり」 (進 選)
題:「ハッピー」 (由希子 選)
題:「裏」(裏表の裏) (美幸 テツオ 共選)
題:「うらやましいこと」(詠み込み不可) (航太郎 選)
(各題2句出し)
◎今月の締切:11月24日(日) 正午必着
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